山梨県活性化プロジェクトは、山梨が抱える課題と解決策を出し合い、企業や専門家を巻き込み、持続可能な解決を目指す長期プロジェクトとして財務局が取組む「地域経済エコシステム」とも連携し、地元の課題解決を目指す長期プログラム。
第2回開催では、「山梨をもっとたのしく」をスローガンに掲げる学生団体トップファンの立ち上げ背景やプロモーションムービーのお披露目、プロジェクト紹介のほか、山梨県で挑戦する個人・企業・支援者の取組みを多数紹介。
今回は聴覚障害の方や外国人の方でもフォーラムを視聴できるよう山梨県のIT企業 ワイ・シー・シーが提供する会話の見える化アプリ(UDトーク)によるリアルタイム字幕がテロップ表示された。
【講演資料】【動画(8分38秒)】
開会挨拶では、市川 雄資さん(山梨県活性化プロジェクト 代表、行政書士市川雄資事務所)が登壇。お礼の言葉と共に、甲府ビジネスラボでの財務省職員との出会いからSNSでメンバーを募って始めた山梨県活性化プロジェクト誕生の経緯を紹介。山梨の活性化に取組む挑戦者とそれを応援する企業・団体がつながり官民一体となって、より良い未来の山梨を共感し合える場になればと挨拶。なお、この日の司会は、稲生 えりさん(こうふぐらし研究所 所長)が務めた。
三澤 聰司さん(日本ユニシス、FFLab(Financial Foresight Lab)代表)は、山梨を元気にしたい企業・社会人と、成長したい学生による持続可能な共同プロジェクトや事業創出を目指すと語り、山梨県のトップファンを増やして山梨県を活性化していこうとする学生団体トップファンの学生、行政、金融機関、地元企業や挑戦する個人が化学反応を起こし、共に地域を盛り上げる施策を具体的に進めていくきっかけの場になればと期待を込めて挨拶した。
キーノートスピーチ「DRIVE with CONECT、DX(デジタルトランスフォーメーション)で山梨と世界をつなぐ!」では、塩島 諒輔さん(SchooMy 代表取締役 CEO)が登壇。課題解決プロセス全体をデザインに例え、専門家だけでなく利用者が世代に関係なく自分たち自身で課題解決ができる手段として SchooMy を紹介。山梨から全国、世界へと利用者を拡大しているという。
続いて、斉藤 修さん(ワイ・シー・シー ビジネス推進本部 サービスデザイン部 部長 兼 東京支社 統括部長)が登壇。オープンデータ公開促進活動や、山梨県および自治体が公開しているデータを活用したアプリ開発などの事例について紹介した。
セッション1
| 学生団体トップファンの立ち上げ背景と活動の目的について |
「学生団体トップファンの立ち上げ背景と活動の目的について」では、高村 大夢さん(トップファン 共同代表、法政大学 経営学部)、長田 拓真さん (トップファン 共同代表、日本大学 理工学部)が登壇。山梨のために継続的に主体的に行動し、お金を主体的に支払う人を「トップファン」と定義し、トップファンをひとりでも多く増やし、自分たちも成長すべく、設立時の思い、活動の目標、メンバーを紹介。ひとりひとりが主人公になれる山梨を作っていくために、記事企画や自主制作などのスキルや様々なプロジェクトでの経験を活かして新たなイベントやプロジェクトに向けてレベルアップを図っていきたいと抱負を語った。
セッション2
| トップファンのプロモーションムービーお披露目 |
「トップファンのプロモーションムービーお披露目」では、平田 匠さん (トップファン、慶應大学 SFC)、手塚 翔己さん (トップファン、東京工科大学 デザイン学部)、幡野 富山水さん (トップファン、國學院大学 人間開発学部)が登壇。学生団体トップファン立ち上げから約1年が経ち、普段の活動の様子をありのまま伝えるべく、制作の動機やコンセプト、工夫した点など制作への想いを披露。この動画が山梨や全国に拡散され、山梨のトップファンが増えてほしいと語った。
セッション3
| トップファンの主要なプロジェクト紹介 |
①『americaya-diy-service-center』~DIY(Do It Yourself)を交えたお店作り~
【講演資料】【動画(10分17秒)】 韮崎市中央商店街のシンボル「アメリカヤ」2階DIY専門店のリニューアルに伴うDIYを交えたお店のリニューアルに挑戦。
藤島 秀太さん(トップファン、芝浦工業大学 工学部)
②『ゑびすや学生カフェ』~甲府中心の街角のシェアキッチン「ゑびすや」を活用した学生カフェ~
【講演資料】【動画(8分52秒)】 甲府中心に位置するシェアキッチン「ゑびすや」にて学生手作りのフード・ドリンク販売イベント(第1弾、第2弾)を開催。
藤原 史也さん(トップファン、専修大学 法学部)
北村 志歩さん(トップファン、山梨学院大学 経営学部)
③『現実逃避中』~北杜市の廃校を活用したスポーツイベント~
【講演資料】【動画(8分7秒)】 北杜市の廃校(高根北小学校)を活用したスポーツイベント企画。ハンターから逃げ切る、参加型鬼ごっこで非日常を体験。
大柴 孝太さん(トップファン、山梨大学 工学部)
駒井 智希さん(トップファン、山梨県立大学 国際政策学部)
ライトニングトークでは、山梨の活性化に向けて取組む挑戦者と、それを応援する企業・団体が活動内容を順番に紹介。
閉会挨拶は、田中 教彦さん(山梨中央銀行 常務取締役)が登壇。デジタル化とコロナ禍の中、30~40年経ったときに振り返ってみると現在は大きなパラダイムシフトのど真ん中にあり、この先どんなにAIが進化しても、人としての本質は「感動する(心が動く)」ということにあり、これはAIにはできないことだとした。その上で、この日のフォーラムの中で「共感」という言葉が多く語られる中、企業に損益分岐点があるように、人間との関係の中には感動分岐点があり、その感動分岐点を超えれば人の心は動き、ファンはどんどん増えていくとし、ひとりひとりのネットワークとそれぞれが持ってる力をコンバージェンス、融合する力こそが、この時代を乗り切る一番大きな力になると語り、参加者へのエールの言葉で締めくくった。
すべてのプログラムが終わり、名刺交換など、しばしネットワーキング。山梨の活性化に向けて取組む挑戦者と、それを応援する企業・団体、行政と民間が一体となり、応援する仲間との出会い、共感のつながりが生まれた。
山梨県活性化プロジェクトでは、山梨県の行政、金融機関、学生、地元の企業や挑戦する個人が化学反応を起こし、共に地域を盛り上げる施策を具体的に進めていくための活動の一環として、今後、様々なテーマ別(農業、ものづくり、まちづくり、リノベーション、飲食・スポーツ、中小企業経営支援など)フォーラムの開催、活動の可視化、コミュニティ活動の支援を行っていく。
【お問い合わせ先】 山梨県活性化プロジェクトFacebookグループ
(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )