2023年10月3日(火)~4日(水)、全国の地方銀行で構成する地方銀行フードセレクション実行委員会と、地方創生支援事業、ビジネスマッチング支援事業、コンサルティング事業などを展開するリッキービジネスソリューションは、今年で18回目となる「地方銀行 フードセレクション 2023」を東京ビッグサイトで開催した。
「地方銀行フードセレクション」は、主催する地方銀行の取引先で全国に向けた販路の拡大を希望する「食」関連の企業および団体と、地域色が豊かな安全で美味しい食材を求める百貨店、食品スーパーなど仕入企業の食品担当バイヤーとの商談の場を提供することを目的に毎年開催されている商談会で、全国から多数の仕入れ担当者が会場に足を運んだ。
日本最大のコンベンション・センターである東京ビッグサイト南1・2・3・4ホールが今回の商談会場。午前10時からの開場に先立って行われる開会式の時間が近づくと、多くの主催行関係者らがステージ前に集結し、開会式には、主催銀行52行の頭取も25名、参加した。
【開会挨拶】澁谷 耕一氏(地方銀行フードセレクション 実行委員長・リッキービジネスソリューション 代表取締役)「農林水産省が9月から始めた『#食べるぜニッポン!』のポスターを会場内に掲示し、消費拡大を応援」
澁谷氏は本イベントの開催にあたり、協力いただいた銀行、担当者に対して御礼の言葉を述べた。主催銀行数は52となり、出展者数は昨年に比べ229社増の874社となったこと、前回の開催において出展者、バイヤーの双方から内容の濃い商談ができたなど数多くのお声をいただいていることなどを報告した。 また、公式ガイドブックをデジタル化、フードロスをなくすために会期終了後の残った商品をフードバンクに寄贈、地方創生に積極的に取り組んでいる吉本興業との連携など、時代に沿った取り組みについて紹介した。最後に日本の農業の活性化のためにも国内生産物の消費拡大を応援していきたいとし、開会挨拶とした。
【来賓挨拶】遠藤 俊英氏(元金融庁 長官 / ソニーフィナンシャルグループ株式会社 代表取締役社長 兼 CEO)「現場の職員の”身”が動くような環境を整えるということが、地方銀行の顧客本位の業務運営のあり方ではないか」
遠藤氏は、今回のイベントは出展数も非常に多く、賑々しく開催されることをうれしく思うと述べた。自身の金融庁時代に出した、顧客本位の業務運営という方針について、銀行の立場から考えてみたとして、「銀行員は自然と”身”が動いた地元のお店を、たくさんの方々に知ってほしいという思いで動くこと、そして銀行は現場の職員に関して、”身”が動くような環境を整えるということ、これらが地方銀行の顧客本位の業務運営のあり方ではないか」と語った。
最後に、参列した各頭取に向けて、銀行員、出展者一体となった様子から、”身”が動くというような経験を積んでいただきたいと述べて来賓挨拶を終えた。
【来賓挨拶】森 義久氏(全国商工会連合会 会長)「地方銀行フードセレクションは、地方銀行と出展者が一体となって伴走支援を実践している場」
森氏は開催のお祝いを述べた後、今回のイベントについて、地域同士をつなぐ場として、高い評価を得られているとした。そして商工会をはじめとする支援機関は事業者の皆様に寄り添いながら支援を推進することが必要不可欠とし、時代に即した支援を行っていくためにも金融機関と連携しながら地域の事業者、ひいては地域の経済の持続的な発展に努めてまいりたいとして締めくくった。
以下、展示会場の盛況な様子を写真で紹介する。地域色豊かな魅力溢れる地方の食材を元気にPRするスタッフや展示ブース、商談会の様子をぜひご覧いただきたい。
会場では個別商談会も実施され、多くの出展者とバイヤーが参加して商談を行ったほか、一画には来場者プレゼントコーナーも設けられ、多くの人でにぎわっていた。
全国から地方の食の逸品が集まった「地方銀行フードセレクション2023」は、出展者数は874社にのぼり、2日間で延べ6,782名もの食品バイヤーが会場を訪れるなど、盛況のもと閉会した。今回のフードセレクションでは、SDGsへの対応として公式ガイドブックのデジタル化やフードロス対応など、時代に即した対応も行われた。全国に販路の拡大を希望する事業者が一堂に会し、バイヤーとの商談や魅力溢れる地域食材の情報提供、全国各地域の事業者間での交流など、地方創生への貢献に一役買っている。次回開催も一層活況な商談会となることを期待したい。