2016年10月1日(土)、日産証券(以下、同社)は、個人投資家向けの講演会「日産証券特別感謝DAY講演会 2016」を東京・内幸町にあるイイノホールで開催した。
年初から株式、為替、商品各市場の動きが不透明さを増し、11月には米大統領選も控えて益々先行きの見通しが難しい局面のなか、今回は今ここで求められるのは新しい視点と投資アイデアだとして、ワカバヤシエフエックスアソシエイツ代表取締役 若林 栄四氏、経営アドバイザー、経済アナリスト 中原 圭介氏らの著名講師陣を招いて、各講演が行われた。
会場は昨年と同じ、東京・内幸町にあるイイノホール。講演会場となったメインホールは講演会やシンポジウム等のビジネス向けのご利用から、音楽演奏会などの文化的催事まで幅広い目的で利用できる、500名収容可能なプロセニアム式多目的ホールで、ホワイエやロビーには様々なブースやデモコーナー、サービスカウンターなどが用意された。
【オープニング&第1部】ファイブスター投信投資顧問取締役運用部長 大木 將充氏 「現役ファンドマネージャー独白。絶対収益~不安定化する市場環境下の切り札銘柄」~「大木將充の目。日本株・激辛診療所」スペシャル版~
ラジオ福島編成局放送部を経てフリーアナウンサーとなり、 現在、ラジオNIKKEI「伊藤洋一のRound Up World Now!」、「相場師朗の株塾」などにレギュラー出演中の加藤 満理子氏が当日の司会進行を務め、第1部が開演。
邦銀や外資系金融機関勤務を経て、現在はファイブスター投信投資顧問取締役運用部長を務める大木氏はオープニングの講演で、まずはマーケットの基本的な見方として、「内外の経済ファンダメンタルズ」、「日本経済」、「経済政策」、「金融市場の注意点」といった視点からマーケットを分析。その後、株式市場への基本アプローチとして様々な要点や注意点を説明し、最後に注目の業種や個別銘柄に対する見解を述べて講演を締め括った。
【第2部】経営アドバイザー・経済アナリスト 中原 圭介氏「これからの世界経済と日本経済」
続いて登壇した中原氏は、米国や欧州、中国、日本経済の現状と今後の展望をそれぞれ述べた後、株式、為替、商品市場の価格動向に大きな影響を与えてきた円安トレンドがなぜ終わったのか、その背景と今後の見通しを説明。さらに来年にかけての投資戦略としては、従来と比べ慎重な立ち回りが必要であるとの認識を示した。
休憩時間中は、同社のサービスや上場商品などを紹介するブース、デモコーナー、プレゼント抽選コーナーなどが賑わいを見せる。あちこちのブースやコーナーを覗き込みながらスタッフとコミュニケーションをとったり、にこやかな笑顔でノベルティや景品を受け取るなど、イベントの雰囲気を楽しみながら過ごす姿が多く見かけられた。
【第3部】同社主席アナリスト菊川 弘之氏「金(GOLD)・原油(OIL)見通し ~国際秩序再変下での複合的危機進行~」
第3部の講演は、同社主席アナリスト 菊川 弘之氏によるコモディティ(金・原油)の講演。菊川氏は、「先物投資情報」ブログランキング第一位「月月火水木金金」を運営し、ラジオNIKKEI、日経CNBCなど多数のメディアに出演中の著名な商品アナリスト。
講演では、株、為替、商品の主要指標を基に全体感を見渡した後、金と原油それぞれの内外情勢と見通しなどを解説した。
【特別企画】ワカバヤシFXアソシエイツ代表取締役 若林 栄四氏&川合 美智子氏(特別出演)「キング&クイーンが一刀両断"こんな質問いただきました"ver2016」
第4部の講演の前に特別講演として、若林氏と特別出演の川合氏による「キング&クイーンが一刀両断"こんな質問いただきました"ver2016」と題するトークセッションが行われ、「アメリカの政界は人材難?」、「ヒラリー氏&トランプ氏、それぞれの勝利の場合の為替の動きは?」、「イギリスのEU離脱は何かの終わりの始まり?」といった事前に寄せられた質問に対して、両氏がそれぞれ自身の見解を披露した。
【第4部】若林 栄四氏「米大統領選へ向けて動き出した金融相場 ~為替、株式相場の行方と来年に向けての投資戦略」
最後の講演で若林氏は、黄金分割による波動分析に基づいて主要通貨や日米の株価、金の見通しを大胆に予測。1年前の同講演での「現在120円台の米/ドル円は、いずれ100円まで下がる」という見通しをズバリ的中させるなど、波動分析を駆使しながら独自の相場感を余すところなく披露する若林氏の講演を、来場者は真剣な眼差しで聴講した。
さらなるサービス体制の整備による企業価値向上を目指す、新生「日産証券」
日産証券は、経営基盤のより一層の強化を目指して、2016年2月に日本ユニコムの商品先物対面を承継し、日産センチュリー証券から商号を変更した。現在は金融商品取引業者及び商品先物取引業者として、株式、投資信託等の金融商品のほか、商品先物取引、FX取引及びCFD取引(株価指数、商品)等のデリバティブ取引を幅広く取り扱う同社は、取引チャネルも対面、オンライン、コールセンターを取り揃えている。2006年まで、およそ40年間という長きにわたり親しまれてきた商号の復活により誕生した新生「日産証券」は、役職員が一丸となってさらなるサービス体制の整備による企業価値向上を目指しており、今後の新たな取組とチャレンジに注目したい。
(取材、撮影、記事、編集・制作:柴田 潔 @株式会社グッドウェイ)