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2024/01/29

【FinGATE(平和不動産)】FinGATE Campus 第8回「日本文化アセットのRWA展望」を開催!

| by:ウェブ管理者


 2024年1月9日(火)、平和不動産は東京の金融街「日本橋兜町・茅場町」に 位置する金融インキュベーション施設「FinGATE KAYABA」にて、フィンテックイベント「FinGATE Campus#08 / 日本文化アセットのRWA展望」を開催した。「FinGATE Campus」は、2022年10月から始動したコミュニティで、起業家や金融スタートアップなどに関心のある方々を対象としたセミナーや交流会を定期的に開催している。今回の「FinGATECampus#08」では、Web3のRWA(リアルワールドアセット)について理解を深める貴重な場となった。



 司会は水津 朱美氏(Fintech協会 事務局 広報・国内PR グループリーダー)が務めた。オープニングでは、平和不動産によるFinGATEの概要や今後の展開について説明を行い、本日のプログラムが基調講演とパネルディスカッションの2部構成であることを紹介した。



 前半は成本 治男氏(TMI総合法律事務所 パートナー弁護士)より、『RWAトークナイゼーションの類型と事例』と題し、RWA(リアルワールドアセット)のトークナイゼーションに焦点を当てた基調講演が行われた。
 RWAトークナイゼーションは、現実の資産をデジタルトークンに変換するプロセスを意味する。このトレンドには、有価証券や不動産のトークン化が含まれ、アメリカ国債やファンド持ち分のような例が挙げられる。また、成本氏は日本におけるRWAの広範な活用を強調し、メロンNFTなど実物資産と結びついた権利のトークン化事例を紹介した。
 セキュリティトークン市場の成長に重点を置き、成本氏は不動産や社債のセキュリティトークン化の事例も提示した。これらの投資は小口でも可能で、日本を代表する総合商社が主要株主となる企業からも直接販売されている。さらに、楽曲著作権やホテル宿泊会員券をNFTで販売するなど、リアルワールドアセットの多様な形式を紹介した。
 成本氏は、セキュリティトークンとNFTの将来の可能性についても言及した。これらのテクノロジーが金融および投資の世界をどのように変えるかを探り、より広範な採用が進むにつれて新しい形態の資産と投資機会が登場すると述べた。この基調講演を通じて、参加者はデジタルトークン化がリアルワールドアセットへのアクセスをどのように広げ、流動性を向上させるかという新しい手法についての理解を深める機会を得た。



 後半のパネルディスカッション「日本文化アセットのRWA展望」では、成本氏に加えて、宋 元燮氏(conSept 代表)、伊部 智信氏(クエストリー CEO)が登壇し、神本 侑季氏(CoinDesk JapanN.Avenue 代表取締役CEO)がモデレーターを務めた。ここでは、日本文化資産のRWA(リアルワールドアセット)トークナイゼーションの可能性と挑戦が深く掘り下げられた。尚、クリス ダイ氏(レシカUniCaskANGO 共同創業者兼CEO)は急用のため欠席となったが、次回このテーマで開催されるセミナーには登壇する予定である。
 ディスカッションでは、RWAの多様性と市場への適用可能性が強調された。特に、音楽、映画、舞台芸術といった日本文化に根差した資産のトークナイゼーションが、これら分野の新たな資金調達の道を開く可能性が指摘された。さらに、伊部氏は西会津町でのお米のトークナイゼーションプロジェクトについても言及し、地方資源の新たな価値創出とその可能性を示した。これらの資産や権利をデジタルトークンとして表現し、ブロックチェーン上で取引することにより、広範な投資家へのアクセスが可能になり、文化産業と地域資産の資金調達に革新をもたらすことが期待された。
 また、RWAにおける法的な課題と規制の適応が重要な議論の対象となった。日本の法的枠組み内でのRWAの取り扱いや、投資家保護の観点からの検討が必要であることが指摘された。さらに、RWAがどのように価値付けられ、市場で取引されるかについても議論され、Web3テクノロジーと文化産業との結合の可能性が探求された。ブロックチェーン技術が提供する透明性と追跡可能性が、文化産業の新たな収益モデル構築にどのように貢献できるかについても考察された。
 さらに、日本と海外の市場の違いと将来の展望についても議論された。RWAが世界的なトレンドとして注目を集める中、日本文化アセットが国際的な舞台でどのように位置を確立できるかについて話題になった。このディスカッションは、RWAが日本文化アセットに新たな可能性をもたらすことについて、業界関係者間で共通の認識があることを示した。RWAは、日本文化産業において新たな資金調達の手段としての役割を果たす可能性が高く、今後の展開に注目が集まることが期待される。



 全てのプログラムが終了し、阿部 一也氏(フィンテック養成コミュニティ 共同主催者)による乾杯が行われた。その後、登壇者と参加者はネットワーキングを通じて交流した。この交流の時間は、参加者にとって有意義な情報交換の機会であり、新たなつながりや知見を共有する場となった。


 FinGATE Campusは、今後も引き続きセミナーを活発に開催する予定だ。 次回のセミナーは、金融に於けるUXをテーマに、2024年2月以降に開催されることとなっている。次回イベントも非常に興味深いテーマを扱うため、開催が待ち遠しい。






15:55 | 取材:金融・IT業界向け

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