2018年10月23日(火)~24日(水)、全国の地方銀行で構成する地方銀行 フードセレクション実行委員会と、金融機関向けの地方創生支援事業、ビジネスマッチング支援事業、コンサルティング事業などを展開するリッキービジネスソリューションは、今年で13回目となる「地方銀行 フードセレクション 2018」を東京ビッグサイトで開催した。
「地方銀行 フードセレクション」は地方創生型商談会として、主催する地方銀行の取引先で全国に向けた販路の拡大を希望する「食」関連の企業および団体と、地域色が豊かな安全で美味しい食材を求める百貨店、食品スーパーなど仕入企業の食品担当バイヤーとの商談の場を提供することを目的に毎年開催されているもので、13回目を迎えた今回は主催54行(前回55行)、出展社970社(同831社)、2日間来場者13,248名(同12,612名)となり、出展社と来場者数はいずれも過去最多を更新した。
【開会前】開会式会場に関係者も集まり、まもなくスタート
本年も、日本最大のコンベンション・センターで、2020年東京オリンピックまでには総展示面積の拡大が計画されている東京ビッグサイトが会場。10時の開場に先立ち、午前9時30分から開会式が始まる。開始時間が近付くにつれ多くの主催銀行関係者らがステージ前に集まった。
【主催者挨拶】地方銀行 フードセレクション 実行委員長・リッキービジネスソリューション 代表取締役 澁谷 耕一氏「12年間で大きく成長し、地域活性化に貢献出来るようになった地方銀行 フードセレクション。出展社を銀行員がサポートする点も他の商談会にはない大きな特徴」
来賓・主催銀行紹介後に挨拶に立った澁谷氏は、冒頭に開催に当たっての御礼を述べたあと、13回目を迎えた今回の地方銀行 フードセレクションは、昨年よりも出展社数が139社増えて過去最多の970社となったことを報告。「16年前に起業した際、地方銀行と連携して全国の情報を共有することが、地方銀行全体にとっても大きな強みになると考えた結果、この12年間で大きく成長し、地域活性化に貢献出来るようになった。」と述べた後、「地方銀行 フードセレクションは出展社の商談を銀行員がサポートするという、他の商談会には無い、大きな特徴があり、さらに今回から各銀行エリアにコンシェルジュを配置して、バイヤーの質問に答えて商品を案内する取組も始めた。」と過去を振り返りつつ新しい取組についても説明。
さらに澁谷氏は、「昨年の地方銀行 フードセレクションの様子もTBSの番組で紹介をされた。今回は会場準備の昨日から3日間、撮影クルーが会場に張り付いて取材、24日は元フィギュアスケート選手の村上 佳菜子さんがレポーターとして来場する。東京オリンピック・パラリンピックも近づき、食品業界にとってはチャンスの今、今回の地方銀行 フードセレクションでの出会いが出展各社の発展と地域活性化に繋がってくれれば。」と期待感を示して挨拶を締め括った。
【来賓挨拶】金融庁 長官 遠藤 俊英氏「企業アンケートでは地方銀行の企業に対するサポートや取組が非常に評価されている。地方銀行の経営幹部と営業担当、顧客企業の3者が一体となって共通価値の創造を具体的に実現しているのが地方銀行 フードセレクションだ。」
来賓挨拶に立った遠藤氏は冒頭にお祝の言葉を述べた後、毎年行っている企業アンケート調査の昨年のデータで、地方銀行のサービスが前年より良くなったと回答した企業が増加したことを紹介。「40%の『良くなった』と55%の『前年並み』を合わせれば、95%の企業が地方銀行の企業に対する取組を肯定的に評価している結果となっている。ちなみに、前回調査は合計で70%だった。今回の出展社がまた増えているというのは、そうした地方銀行に対する取組、サポートが評価されていることの表れではないかと感じている。」と述べた。
また、「出展ブースで、各銀行の支店長、職員が頭取や経営幹部と一緒になって顧客企業と協力し、食品を販売することは非常に貴重な経験になるとともに、3者が一体となって共通価値の創造を具体的に実現しているというのが、この地方銀行 フードセレクションではないか。」と挨拶で語った。
【来賓挨拶】農林水産省食料産業局長 新井 ゆたか氏「農林水産省、政府の食品の輸出額1兆円目標に向け、地域の食品産業と海外のバイヤーと結び付け、世界の市場に向けて食品企業を羽ばたかせてほしい。」
続いて挨拶した新井氏は、2008年のまだ主催銀行が1桁の時代に地方銀行 フードセレクションを初めて訪れたことを語り、「ここまで発展したことは、澁谷氏の人柄と尽力によるものではないか」と述べ、「今回は海外のバイヤーも来ており、地域食品産業と海外のバイヤーを積極的に結び付けていく活動をしている銀行も多々ある中で、さらなる発展のために世界の市場に向けて食品企業を羽ばたかせて頂きたい。」と期待を込めて語った。最後には、農林漁業を活性化させ、日本を元気にしていくための農林漁業成長産業化ファンド(A-FIVE)を紹介し、従来より拡大して製造・加工、流通、小売りを一体的に対象にすることができたことをPRして挨拶とした。
開会式の最後には記念撮影の時間が設けられ、頭取を始めとする主催銀行の代表者が壇上に並んで記念撮影に収まった。
【受付開始】午前10時、いよいよ展示会場がオープン。
2日間にわたる地方銀行 フードセレクションがいよいよスタート。午前10時の開場時間を迎え、受付を済ませたバイヤー達が次々と展示会場に入場していく。金融庁の遠藤長官も澁谷氏のアテンドで展示会場を見学、試食を行った。
【展示会場】17,760㎡の展示会場を埋め尽くす970社の出展社ブース
東北エリアから九州エリアまで、各地方銀行毎の出展エリアにそれぞれの取引先の出展ブースが所狭しと立ち並び、自慢の食品をPR。地方色豊かな食品、特産品や名産品を求めるバイヤー達で、展示会場も時間を追うごとに盛況さを増していった。
【会場の様子】熱気溢れる展示・商談会場等の様子を写真で紹介
以下、首都圏を中心に全国、あるいは海外からも来場する食品バイヤーに対し、試飲・試食を通じたコミュニケーションや、取引開始のための商談を行う様子を写真で紹介する。地域色が豊かな地方の食材の魅力を元気にPRする展示ブース、商談会の盛況な様子をぜひご覧いただきたい。
こうして、全国から地方の食の逸品が集まった「地方銀行 フードセレクション2018」は、2日間の開催日程を終えて盛況のもと閉会した。
マッチングイベントを通じて地方銀行が取引先の食品関連企業の販路拡大を支援することで、地域経済の活性化と地方創生への貢献の一翼を担う地方銀行 フードセレクション。前回実績で当日成約数が558件、継続商談数は14,952商談に上ったといい、実行委員会の事業スキームと地方銀行の積極的なサポート、取引先食品企業の魅力ある食材のシナジーにより、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、益々地方銀行 フードセレクションの果たす役割が増していくことを期待したい。
(取材、撮影、記事、編集: 柴田 潔 / 制作:プロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )