一定の投資金額の範囲内で得た利益は非課税になるNISAに加えて、2017年からiDeCoが拡充。2018年にはより少額から長期の投資・運用が可能な「つみたてNISA」もスタートして、ますます資産運用における税制が充実してきた。こうしたなか、本講座では結婚、出産、育児、教育、住宅購入、老後資金などにいくらお金が掛り、一方で将来の年金・社会福祉が見通せない人生100年時代を目前にして、如何に自らによる資産形成への取組が必要なのかが、税制や各金融商品の特徴などと併せて講義で解説される。参加者は会社帰りの比較的若い世代が中心だ。
この日の講師は東京証券取引所 金融リテラシーサポート部 調査役 岩田 悠希さん。ステップ１は、「投資の意義と必要性を知る」で、現在の日本を取り巻く様々な環境により、預金だけでは豊かな生活の実現が困難な時代になったこと、それにより長期的な視点での資産形成の重要性が年々増していることをデータや図を使って紹介。
ステップ２は「ライフプラン＆マネープランを考える」。具体的に結婚、教育、住宅、老後などでいくら資金が必要なのか、それに対して現役世代・リタイア世代それぞれの家計収支はモデルケースでどうなるのか、ライフプランにおいて何がポイントかなどが詳しく解説された。
ステップ３「投資の3大原則を理解する」は、金融商品のリスクについてや、投資による資産形成を行う場合の3大原則、複利や時間・分散の有効活用についてなど。そしてステップ４は、資産形成を目指す投資家の味方といえる「投資の税制優遇制度（NISAやiDeCo）を理解する」。それぞれの特徴やメリットから株式、投資信託、ETFなどの金融商品の概要に至るまでが紹介された。
全体に初心者にも理解しやすいスライド、途中でクイズをはさむなど女性講師らしい進行で、ゆとりある充実した生活基盤を築き豊かな将来を願う参加者達も真剣な表情で最後まで受講した。
参加者達が資産形成への第一歩を踏み出すことを願いつつ、講義終了後、岩田さんは質問のために居残った参加者に丁寧に対応する。
この日の講演資料の最後に、東京証券取引所が運営する「東証 マネ部！」が紹介されていたのでこの場でもご案内したい。身近なお金の話から、プロが教える資産形成のノウハウまでわかりやすく解説し、様々な資産形成法も紹介するサイト「東証 マネ部！」では、「資産形成は難しそう」「投資はリスクが大きそう」…など、不安や疑問を解消するお金に関するコラムや、アニメーション動画、これから投資を始める人からすでに投資を始めている人まで楽しめるコンテンツをが多数用意されている。
