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2018/04/06

【楽天証券】最近よく聞く「ロボアドバイザー」と「ラップサービス」ってどんなもの?~楽天証券 正木伸彦・アセットビジネス事業本部長、加集勇夫さんに聞く~(ネット証券4社共同プロジェクト)

| by:ウェブ管理者


 ここ2、3年で見聞きする機会がグッと増えた、「ロボアドバイザー」と「ラップサービス」。さらに、「ロボアドバイザーを使ったラップサービス」も複数登場しています。しかし、「どちらも今ひとつよくわからない」「利用するメリットは本当にあるのか」という人もいるのでは? 今回はロボアドを活用したラップサービス「楽ラップ」を提供している楽天証券の正木さんと加集さんに、ロボアドとラップサービスについて聞きました。

■Q1:ロボアドバイザーとラップサービスの関係は?
■A1:それぞれ別のサービスですが、組み合わせて提供しているケースもあり!


≪正木≫ロボアドバイザーとラップサービスはそれぞれ異なるサービスですが、混同して話されていることが多いですね。図にするとわかりやすいので、図で説明しましょう。

●ロボアドバイザーとラップサービスの関係図

 まずロボアドバイザーとは、質問に対するユーザーの回答からその人に合った投資信託やポートフォリオを提案してくれるサービスの総称です。図の右側の丸の部分全体ですね(青+緑のところ)。

 一方、ラップサービスとは、投資一任契約に基づく投資サービスのことです。証券会社など運用側が投資家から委任を受けて、投資判断に基づいてポートフォリオの提案から、投資信託など実際の投資商品の購入、管理、リバランスまですべてを行なうサービスです。そして、ラップサービスのうち、「黄色の部分」は大手証券会社などが対面で行なうもので、真ん中の緑色の部分(青と黄色が重なったところ)がロボアドバイザーを利用したラップサービスとなっています。

 つまり、一口にロボアドバイザーといっても、実際の投資まで行なうロボアド+ラップサービスタイプもあれば、商品やポートフォリオの提案だけを行ない、後は提案された商品をユーザーが自分で購入するというタイプもあるということです。そこが、ごちゃごちゃになっている方が多いのではないかという印象があります。

■Q2:ロボアドバイザーは、どうやって判断をしているの?
■A2:リスク許容度や投資期間などから適切な商品を提案します

≪加集≫ ロボアドバイザーの一般的な仕組みは、ユーザーが数問~10問前後の質問に答えると、「この質問にこう答えると1ポイント」といったように回答を集計して、その点数に基づいてリスク許容度などを測り、商品やポートフォリオの提案を行なうというものです。

 質問項目は各社のロボアドで異なりますが、投資経験や投資期間、余裕資金なのか生活資金かといった投資資金の性質に関することなどが用意されています。

≪正木≫ ロボアドでは必ず年齢に関する質問もありますが、これは投資期間を聞くためのものです。一般的には、若い人ほど投資期間が長いのでたくさんリスクを取れると言えます。また、若い人の多くは働いていて定期収入があるので、損失が出てもリカバリーが利きます。その意味でも、リスク許容度は高くなると言えます。

 もちろん、年齢の高い方が一概にリスクを取れないということではありません。たとえば不動産収入がある人ならリスクを取れるかもしれません。ただし、個別の細かい事情まではロボアドでは聞けません。そこで、回答の後で提案されたポートフォリオを見て、自分の考えとは少し異なる…と思えば、そこは自分の考えに合わせて微調整すればよいでしょう。逆に、「自分の考えは特にない」「よくわからない」ということであれば、まずは提案されたポートフォリオに従って運用を始めるというのがロボアドの上手な利用法です。

≪加集≫ ところで、ロボアドに関しては、皆さんけっこう誤解されている点があります。「AI(人工知能)を使って
分析・提案している」と思っている方が少なくないのですが、現状ではどこもAIが答えを分析してポートフォリオを提案するということはしていません。基本は、先ほどお話したように、回答を点数化するような方法を使ってリスク許容度などを見極めて最適な資産配分の提案を行なっています。AIではなく、最新の金融テクノロジー(いわゆるフィンテック)を活用していると考えていただければよいでしょう。

■Q3:ロボアドを使ったラップサービスは何が違うの?
■A3:人を介さない分、安価で小口から始められるのが特徴です

≪正木≫ A1で説明したように、ラップサービス(投資一任サービス)は、「人」を介したもの(黄色の部分)とロボアドを使ったもの(緑色の部分)に分けられます。どんな違いがあるかというと、人を介したサービスの場合は、対面でコンサルティングを行ない、それに基づいたきめ細かなサービスを提供するのが特徴です。

 先ほどの例で言えば、年齢層は高めでも定期的に不動産収入があるという方なら、それを直接サービス提供側に伝えることが可能です。そのため、自分の状況に合ったポートフォリオを組んでもらい、購入から資産の管理、リバランスまでトータルでサービスを受けることができます。

 ただ、人を介したラップサービスは対面でやり取りして、その人ごとのポートフォリオを組むことなどから手数料は高めで、投資信託の信託報酬を含めると年間で資産の2~3%程度かかるのが一般的です。また、運用資金もかなりの額が必要で、最低でも300万円、サービスによっては3000万円以上というのが利用条件です。敷居は高めと言えるでしょう。

 それに対して、ロボアドを使ったラップ・サービスの場合は、相対的に手数料が安く、小口から始められるのが特徴です。手数料は、各社とも信託報酬を含めて1%程度、また最低投資額も1万~10万円程度とかなり敷居が低くなっています。たとえば、楽天証券の「楽ラップ」では、信託報酬を含めた手数料が最大でも年間1%以下で、最低投資額10万円から始められます。

 ではなぜ、「安価・小口」でサービスを提供できるのかというと、コンサルティングの部分をロボアドバイザーが代替することに加えて、実際の運用や管理についてもプログラムを活用するなど、コストを抑えて効率的な運用を行なっているからです。


■Q4:ロボアドを使ったラップサービスって本当に儲かるの?
■A4:各社で協力して運用状況の開示に力を入れています

≪正木≫ ラップサービスは、投資である以上、運用のうまい・下手の差は当然あります。投資を一任しているので、本当に利益が出るのかどうかが不安という方もいらっしゃるでしょう。すでに説明したように、ロボアドを使ったラップサービスは少ない金額から始められるので、たとえば資金が100万円あったら、「楽ラップ」であればそのうちの10万円だけを入金してまず試しに利用してご自身で確認してみる、という使い方ができます。

 また2017年の8月から、ロボアドバイザーのサービスを提供している複数の会社で、提案しているポートフォリオのパフォーマンスを開示する取り組みも進めています。楽天証券のほか、ウェルスナビ、お金のデザイン(THEO)、マネックス・セゾン・バンガード投資顧問など7社がこの取り組みに参加。それぞれが提案しているポートフォリオのパフォーマンスを、同じフォーマットで見られるようになっていて、データをダウンロードできるようになっています。

 実際には、個人の投資家ですべてのデータをダウンロードして比較することはあまりないかもしれませんが、ロボアドを使ったラップサービスに関しては、積極的な情報開示で情報の透明度を高めようという努力をしています。

≪加集≫ 対面証券でもロボアドであっても、ラップサービスは投資商品を扱っていますから、常に市場のリスクにさらされています。他の投資商品と同様に「必ず儲かる」というものではありません。

 その点については、よく理解した上でご利用いただいていると私たちは見ています。今年の2月の上旬には、一時的に相場が大きく下落しましたが、「楽ラップ」では急落で解約した人は1%程度でした。逆に言うと90%以上の方は急落時も継続してラップサービスを利用しているわけで、短期的なブレがあっても動じることなく、長期の資産形成に役立てていこうと考えていらっしゃる方が多いのだと実感しています。

■楽天証券の「楽ラップ」について

≪加集≫ 改めて説明すると、「楽ラップ」はロボアドバイザーを活用したインターネット完結型のラップサービスです。質問に答えることで、その人の投資スタイルに合ったポートフォリオ(運用コース)を提案します。提案したコースに納得して、一任契約を結んで申し込んでいただければ、後は日々の運用やリバランスなどのすべてを「楽ラップ」側で行ないます。

●「楽ラップ」の基本情報

≪正木≫「楽ラップ」は運用商品なので成果は必ずしも約束はできません。ただ、「日本人の投資家にできる限りよい商品を届けたい」という「運用の哲学」についてはブレることがないとお約束できます。

 具体的には、たとえば日本人は成熟した日本という国よりもその他の地域、つまり海外に投資することが必要ですが、そこで問題になってくるのが「円」が強い通貨だということです。海外の資産が値上がりしても、為替が円高に振れて利益が相殺される可能性は十分にあります。為替の問題をそのままにしていては、よい商品を届けられるとは言えません。

 そこで、「楽ラップ」では外貨資産については必ず為替の「ヘッジあり」「ヘッジなし」の両方を用意していて、同じ商品であっても為替の状況に応じてヘッジのあり・なしの比率をコントロールしています。これは一例ですが、細かいところまでしっかりサポートすることで、長期にわたってできるだけ安定的な資産の成長を届けられるように努めています。今後も、機能を充実させて、より使いやすく、ベストなサービスを提供し続けられるように努力していきます。

【まとめ】

≪加集≫ 投資を始めたいと思っても、投資信託だけでも何千本もあり、最初は自分で商品を選ぶのも大変です。「どうやって選べばいいのかわからない」というとき、ロボアドバイザーを使えば自分の投資スタイルに合った商品、ポートフォリオを提案してくれます。「楽ラップ」で言えば、実際に投資未経験で「楽ラップ」から投資を始める方も少なからずいらっしゃいます。特に、ロボアドの部分は「楽ラップ」も他社のサービスも無料で体験できますから、ぜひ一度試していただければと思います。


≪正木≫ 繰り返しになりますが、ロボアドを使ったラップサービスを、まずは試すところから始めていただければと思います。試していただければ、ご自身で銘柄を選定するよりはるかに楽で、しかも安定したパフォーマンスを得られることを実感できると思います。趣味で投資をしている人は別として、長期でお金を増やすために運用をし続けるのは正直面倒なものです。任せられる部分については任せてしまう、そのベストなパートナーのひとつとして、楽天証券の「楽ラップ」も検討していただければうれしいですね。

●ネット証券大手4社のロボアドバイザーと、ロボアドを使ったラップサービスの例















(取材・記事:肥後 紀子 / 撮影:柴田 潔 / 編集・制作:グッドウェイメディアプロモーション事業部)

(オリジナル記事掲載元:ネット証券4社共同プログラム「資産倍増プロジェクト」ネットで投信を買う!




14:40 | 写真:投資家向け




 

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