会場は仙台駅西口のデッキと直結する高層商業ビル「AER」にあり、小雨がぱらつく中を受付開始時間のかなり前から入場待ちの行列ができた。また、開演の10分程前には会場の殆どの席が埋まるなど、首都圏のセミナーと比べると来場者の出足が早く参加率も高い印象だ。
第一部「おためし!出張マネ部~学んでみよう!投資の基本~」
開会直後に完全に満席となり、後方に予備椅子を追加しながら始まった第一部では、東京証券取引所 金融リテラシーサポート部 JPXアカデミー担当講師 森元 憲介氏がまずは投資の基礎についてを紹介。日本が直面する課題を背景に、資産運用の目的や必要性を説いた後、序盤は株式会社と株式の仕組み、中盤では株式市場と株式投資についてを丁寧に解説。終盤に資産運用の手順を説明した後、参考情報として様々な税制の優遇制度にも触れて講義を終えた。
第二部「教えて!桐谷さん~株主優待生活ココだけのは・な・し~」
そして第二部は、株主優待生活で著名な将棋棋士7段 桐谷 広人氏と、フリーアナウンサー岸田 彩加さんのトークセッション。両氏が会場後方から入場すると会場中から拍手が巻き起こり、それぞれが来場者に簡単な挨拶を行って対談がスタートした。
棋士である桐谷氏は現役時代より財テク棋士として有名に。800銘柄の株式を保有し、そのうち優待のある銘柄は700以上。2007年に現役を引退後は、多くの優待銘柄をやりくりし、現金をほとんど使わない異色の株主優待生活を続け、雑誌やWebの取材、講演会など多忙な日々を送っている。
一方の岸田さんはNHK室蘭放送局入局、キャスター・リポーターとして活動後、北海道テレビ放送アナウンサーを経てフリーに転身し北海道テレビ放送、テレビ北海道などの番組に出演。TBSニュースバードキャスターを経て、18年4月~テレビ埼玉アナウンサーとなり、ファイナンシャルプランナー3級の資格も保有するなど、今後マネーやお金に関する活動も拡げていきたいと意気込んでいる。
対談は、前半はQ&A方式で行われ、桐谷氏の人物像を来場者により一層理解してもらう目的から嗜好・興味・私生活に至るまでの質問が次々とスクリーンに映し出され、ユーモラスなトークやエピソードも交えながらそれぞれの質問に桐谷氏が回答していく。その後、「そもそも、株を始めたきっかけは?」という岸田さんの素朴な質問から、いよいよ具体的な優待生活に関する対談が始まり、経験談を豊富に盛り込みながら、優待生活の実際やその魅力についてを余すところなく語った。
閉会後、抽選で権利を獲得した来場者と桐谷さんとの記念撮影やサイン会が行われ、ご覧の通りここでも長い行列ができた。一人一人に丁寧に対応するため、終了まで長い時間を要したサイン会で直接桐谷氏と触れあえた参加者は、満面の笑みを浮かべながらそれぞれが会場を後にした。
東証ホールを中心に開催されているJPXアカデミー。秋の地方開催としては10月にも同じ仙台や札幌で「NISAやiDeCoを上手に使おう!~ライフプランとお金の活かし方~【仙台】【札幌】」が開催される他、9月下旬には、特別企画の20-40歳代対象カフェセミナー「みんなで考える投資のはじめ方」なども東証の近くで開催されるので、通常開催と併せてご興味ある方は開催日程をセミナー・イベント情報でご確認いただきたい。