2023年1月14日(土)、大手ネット証券の楽天証券は、「楽天証券新春講演会2023~揺さぶられる世界 いま考えるべき投資術」をオンラインで開催した。
ロシア・ウクライナ情勢による世界経済の混乱や急激な円安・物価高が続き、「資産所得倍増プラン」を機に将来の備えの一つとして資産形成への注目が高まる中、今回の講演会では多様化する投資スタイルや目的にあわせた2023年の投資戦略や資産づくりのヒントになるプログラムが提供された。
【挨拶】楠 雄治氏(楽天証券 代表取締役社長)
進行を務めるフリーアナウンサー 叶内 文子さんの紹介で挨拶に立った楠氏は年頭の祝辞を述べた後、冒頭に直近の投資部門別売買動向について解説しながら直近の相場を振り返った。2023年も金融政策、ウクライナ情勢、地政学的リスク等不透明な要素が多いなか、2024年に始まる従来以上に有利な活用が可能な新しいNISA口座について、その特徴やメリットを詳しく紹介し、最後に今日の講演を明日からの投資生活に役立てていただければと語って開会挨拶とした。
【講演】「揺さぶられる世界 いま考えるべき日本経済の行方」竹中 平蔵氏(慶應義塾大学 名誉教授)
竹中氏は、体制移行(Transition)している世界の現状、世界経済と2023年のリスク、日本経済のいま、および岸田政権の政策運営や今後の政局と日本経済の行方について、問題提起を挟みながら総論的な見解による講演を行った。
【講演】「2023年 日本株投資戦略」窪田 真之氏(楽天証券経済研究所 チーフ・ストラテジスト)
窪田氏は、2023年後半から2024年にかけての株価回復を視野に入れた戦略が有効ではとした上で、2022年の株式市場を振り返った後にバリュー株・グロース株を含めた株式市場の見通しを共有。日米の株価や経済指標による市場分析、および株式、投信、NISA活用による本年の投資戦略を分り易く語った。
【特別企画①】「入社3年目よ!大志を抱け!ライフワークプランを考える」
【特別企画②】「投資で世界を変えるには~2年後の自分と世界を知る~」
現役投資家や投資経験者の芸能人らをゲストに招き、未来を切り開く若者に向けて人生のヒントを掴んで貰えればと実施された特別企画セッションは、テレビ東京スタジオから生中継で行われ、入社3年目の社会人数名がオンラインで参加して、若者の本音を深ぼるトークが繰り広げられた。また第2部では、自分の人生をデザインし、目標を叶えるために重要な「投資」という手段を通して自分の未来をイメージするというテーマで出演者が語り合った。
【サービス案内】松﨑 裕美氏(楽天証券 経営企画部広報マネージャー)
特別対談の前に、メリットの多い新NISAの概要、NISAや投信積立関連を中心とした各種キャンペーンの案内が松﨑氏から行われた。
【特別対談】「どうなる2023年!?日米中の視点から激動の世界情勢を捉える」
対談では2022年の動向を振り返った後、本年の投資方針の参考となる見解を共有するべく、日米中の視点から見た2023年の世界情勢の行方について展望した。
堀古氏は2023年前半の米国株投資戦略として、足元のマインドや投資・経済環境について触れた後、直近の米国経済指標等の分析を基に、株式・経済の見通しを述べ、終盤には注目セクターや地政学リスクが経済に与える影響、先行株価指数の第3波始動の可能性についても講演で語った。
当日はメインセミナーと並行してサブセミナーも同時配信されたのでご紹介したい。
【1】「2023年の相場展望 落相場で有効な投資戦略」
堀江 智生氏(Japan Asset Management 代表取締役)
【2】「S&P500の次はどうする?波乱相場で考えたい「次の一手」」
吉岡 千絵氏(三菱UFJ国際投信 お客さまサポート部 シニアマネジャー)
遠藤 裕斗氏(同 デジタル・マーケティング部 マネジャー)
【3】「長期投資の有望株 インド株式に注目する3つの理由」
田中 純平氏(ピクテ・ジャパン ストラテジスト)
篠田 尚子氏(楽天証券経済研究所 所長兼ファンドアナリスト)
【4】「楽天使い倒し術!2023年はおトクに資産づくり、はじめましょう」
松﨑 裕美氏(楽天証券 経営企画部広報マネージャー)
【5】「2023年、どうなるビットコイン!」
松田 康生氏(楽天ウォレット シニアアナリスト)
【6】「2023年の半導体関連株を展望する」
今中 能夫氏(楽天証券経済研究所 チーフ・アナリスト)
【7】「2023年相場の見通しと相場を動かす決定的要因」
石原 順氏(ファンドマネージャー)
エミン・ユルマズ氏(複眼経済塾 塾頭、エコノミスト・グローバルストラテジスト)
大里 希世氏(経済レポーター)
【8】「今年の日本株は?ファンドマネジャーに聞くプロの銘柄選定」
酒井 義隆氏(アセットマネジメントOne 運用本部 株式運用グループ 国内株式担当ファンドマネジャー)
廿野 かおり氏(同 投資信託営業本部 投資信託プロモーショングループ)
【9】「インデックスだけではもったいない?投資のプロも注目する”銘柄選択”の極意とは!?(大和アセット)」
多次 貴志氏(ウォルター・スコット・アンド・パートナーズ クライアント・サービス部 日本ビジネス推進役)
山下 美保子氏(フリーアナウンサー)
【10】「<ご質問大歓迎>こんなの欲しかった」をTracersが実現!?新シリーズ・Tracers(トレイサーズ)とは?」
奥村 崇氏(日興アセットマネジメント 資産運用サポート部 シニアアドバイザー)
石川 絵里氏(同 資産運用サポート部 シニアアドバイザー)
【11】「知らなきゃ損するかも!?ファンドアナリストが明かす投信運用の裏側」
部奈 和洋氏(三井住友DSアセットマネジメント 運用部バリュー+αグループ シニアファンドマネージャー)
篠田 尚子氏(楽天証券経済研究所 副所長兼ファンドアナリスト)
新春講演会を主催した楽天証券は、投信、つみたてNISA、iDeCo等の伸長をベースに、「楽天キャッシュ」や「楽天ポイント」等の楽天エコシステムで実現する多様な決済手段や銀行連携などのほか、ロボアド等を活用した投資エコシステム構築により、資産形成サービスの成長をさらに加速させる一方、取引継続を重視するエンゲージマーケティング、「安心して、一緒に、お得に、便利に、楽しく、学べる」を軸とした様々な新サービスにも注力する予定となっており、今後の積極的な事業・サービス展開が注目される。
(取材、撮影、記事、編集・制作:メディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ)