2015年3月19日(木)、東京証券取引所とYahoo!ファイナンスは、投資家層の拡大と個人投資家市場を盛り上げることを目的に、「+YOU ニッポン応援全国キャラバン」特別編として、「ネット活用投資リテラシーセミナー」を東証ホールで開催した
開演の挨拶を行った東京証券取引所 マーケット営業部長 三輪 光雄氏は、小雨降るなかを来場いただいたことへの御礼を述べ、「個人投資家層の裾野拡大が重点戦略として最も大事なテーマのひとつだとし、講演を通じて投資への興味関心を持ってもらうこと、そしてYahoo!ファイナンス活用の方法をぜひ参考にしてほしい」と挨拶した。
最初の講演に登壇した元衆議院議員・タレント 杉村 太蔵氏は、ユーモアなトークで場内を笑いの渦に巻き込みつつ、自らの投資経歴を披露。
「情報収集の方法は日経新聞のほか、Yahoo!ファイナンスのVIP倶楽部会員で見れるニュースくらい」と紹介。勝つための投資の条件は『愛と勇気と若干の知識』の3つだとし、企業に惚れ、成長を願い、役立ってほしいという気持ちがあれば、多少値下がりしてもビクともしない。愛が大事だ」とした。
休憩を挟み、「中長期投資のすすめ、投資はオシャレで知的でかっこいい社会貢献」と題し登壇したレオス・キャピタルワークス 取締役 最高運用責任者 藤野 英人氏は、序盤に経済に関するクイズを何問か出題。投資教育で最も大事なことは、「働いてお金を得るよろこびや、働くことの素晴らしさを実感することだ」とした。そして、「株式投資をすることは、お洒落で、知的で、かっこいい社会貢献である」ことを少しでも理解してもらいたいとした。
休憩をはさみ、トークセッション「セルフ投資革命!~納得感のある投資で充実した将来設計を~」では、いかに納得感を持って腹落ちする投資が行えるようにしていくかについて語り合う場として、スピーカーに、杉村氏、Yahoo!ファイナンス 大塚 友晴氏、YJFX! 遠藤 寿保氏、東証 山中 孝太郎氏を迎え、藤野氏がモデレーターを務め、約1時間にわたる意見交換が行われた。
トークセッションでは、ETF(上場投資信託)やREIT(不動産投信)など初心者向け金融商品の紹介やYahoo!ファイナンスのコンテンツと最近の取り組みのほか、FXが株式にどのように影響しているか、投資に失敗した時のメンタリティなど、笑いと学びに溢れた楽しいトークセッションとなった。
昨今、スチュワードシップコードやコーポレートガバナンス、社外取締役の登用や女性の活躍の場の推進といった政策的なムーブメントと整備が進んでいる。個人の預金や企業の内部留保など、これまでの日本特有の保守的な家計マインドや経営スタンスにより、十分に活用してきたとは言えない潤沢な資金を、明日の事業創出につながるイノベーションへのチャレンジや、国際競争力を高めるための設備投資、賃金のベースアップをはじめとする持続的な成長に向けた企業経営へとシフトする動きが加速している。
また、足元で、そろりとその手ごたえを感じ始めた日本国民の一人一人が未来志向へとマインドリセットし、より豊かな社会を形成していくための国家・経済、そして企業と個人の在るべき姿を追求し、納得感を伴いながら教育・啓蒙、監督官庁や企業の枠を越えて推進する動きも広がっている。
この好機を捉え、政府、当局、協会、金融機関、そしてメディアが連携し、明日の日本経済および市場拡大の骨格となる取り組みの輪が広がることで、新たな投資家層が流入する環境がさらに整っていくことを心から期待したい。
(取材、撮影、記事、制作:柴田 潔 / 編集:藤野 宙志 @株式会社グッドウェイ )