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2016/02/07

【FINOLAB(三菱地所/電通/電通国際情報サービス)】FinTech産業拠点「FINOLAB」を大手町エリアに開設、FinTechスタートアップの成長を支援、企業・業界を超えたエコシステム創出を加速、「Fino Labオープニング・イベント」を開催!

| by:サイト管理者


 2016年2月1日(月)、FINOLAB(三菱地所電通電通国際情報サービス)は、千代田区・丸の内の東京銀行協会ビル14階においてFinTech産業拠点 The FinTech Center of Tokyo Fino Lab(FINOLAB:フィノラボ)の開設にあたり「FINOLABオープニング・イベント」を開催した。



 FINOLABでは、有望なスタートアップ企業の発掘から、サービス開発に必要な環境やリソースの提供、専門家によるメンタリング、オープンコミュニティ形成を促す各種イベントの開催、国内外の投資家や需要家とのマッチング機会創出など、FinTechスタートアップの成長を支援し、企業・業界を超えたエコシステム創出の加速を目指し、運営にあたりFINOLABに活動拠点を置いた一般社団法人金融革新同友会「FINOVATORS(フィノベーターズ)」(代表理事:増島 雅和)と密に連携し、ファイナンス、許認可、セキュリティ、海外展開など、スタートアップ企業の成長に必要な各領域のメンタリングを実施していくことでオープンなコラボレーションの場を創出していくという。




 冒頭の挨拶は、三菱地所 常務執行役員 湯浅 哲生氏が登壇。支援者と来場者への感謝の言葉を述べると共に、フィンテックの分野で先行する欧米にあるようなエコシステムの確立・拡充が急がれる中、3大メガバンク、3大法律事務所、4大監査法人、外資系企業、その他多くの産業の本社機能が集積する大手町において、集積が集積を呼び、あらゆる分野で総合的かつ横断的に産業を生み出すべく、このFINOLABのオープニングイベントの日が、将来、日本の聖地であり記念日と言われるよう取り組んでいきたいと語った。



 基調講演「日本における開かれたFintechエコシステムの実現に向けて」では、金融革新同友会 FINOVATORS 代表理事 増島 雅和氏が登壇。フィンテックスタートアップが次々と起業し、世界へ羽ばたく環境を日本に整備することを目的に、業界団体ではなく個人として集結したプロフェッショナルな有志個人によるプロボノ団体として、産業の血液であり国や政府にとっての力の源泉でもある日本の金融の強化は国際競争力の大前提であるとし、フィンテックは通常のスタートアップに比べて大手企業や国と組んでいく必要がある分野でもあり、メンタリングやパブリックセンターとの連携や提言を通じて、フィンテックエコシステムを牽引していきたいと語った。

 ゲストスピーチは、金融庁 総務企画局 企画課 信用制度参事官室 企画官 神田 潤一氏が登壇。信用制度参事官室は、金融審議会の事務局を務めており、ITの進展に伴う決済業務と金融サービスのの高度化に向けた議論の中で、日本の将来に向けてフィンテックの拡大と推進は不可欠であると結論付けており、フィンテックを金融行政方針にも盛り込みサポートデスクも設置したことについて紹介



 そして、フィンテックスタートアップ企業のための部室のような存在をコンセプトに生まれたこのFINOLABが、問題意識を持ち寄り、議論し、新しいものを生み出す好循環へとつながる、日本の未来を照らす太陽のような場になってほしいと語り、イタリアのカンツォーネ(ナポリ民謡)からオー・ソレ・ミオ “'O Sole mio”(わが 太陽)を熱唱、言葉で表せない想いをアカペラで表現した。



 講演「FinTechエコシステム構築におけるFINOVATORSの意義」では、マネーフォワード 取締役 兼 FinTech研究所長 瀧 俊雄氏が登壇。世界に羽ばたく日本のフィンテック企業はまだまだ少ないとし、2年後にはぜんぜん違う業界図とあるであろう中、次のプレイヤーを生み出し育てていくためにも、ポール・グレアム氏が作った起業家養成スクール「Yコンビネーター」から経営者に必要な要素として、決意、柔軟性、想像力、悪戯心、友情の5つを紹介。少子高齢化が進む中で、日本のアセットの活用と人材の国際競争力を高めるべくフィンテックはその光を照らすひとつであり、起業相談や自身が創業した経験を踏まえてFINOVATORSが提供するものとして、専門的な知識、現場の経験値、お隣さん効果、金融の未来ビジョン、ベンチャーと政策の架け橋の5つを挙げた



 パネルディスカッション「FINOLABから世界へ」では、パネリストとして、Liquid 管理部長 弁護士 轟木 博信氏、カウリス 代表取締役社長 島津 敦好氏、カレンシーポート 代表取締役CEO 杉井 靖典氏が登壇、電通国際情報サービス 金融ソリューション事業部 金融事業戦略部 ビジネスイノベーショングループ グループマネージャー 伊藤 千恵氏がモデレーターを務めた。各社サービス紹介に続き、FINOLABを選んだ理由、実際に入居してみて良かったことや感想、施設への希望のほか、今後の事業展開とビジョンなどについてそれぞれの私見が述べられた。



 「FINTECHエコシステムへの参画について」では、司会を務めた電通 FiBCプロジェクト・チーム チーフ・プランナー 蓮村 俊彰氏より、FINOLABの構造について解説。三菱地所が土地・建物・施設等インフラ運営、電通グループがソフト・コンテンツ・コミュニティ運営を担い、FINTECHスタートアップを集積しつつ、金融機関・非金融企業のパートナーシップによるエコシステムの形成を進めていくとした。そして、将来の国際競争力を高めていくべく今後のフェーズと展望について紹介。サクセスストーリーとしてFINOLABからユニコーン(価値総額が10億ドルを超える企業)の輩出を目指していきたいとした。



 FINOLABでは、フィンテックスタートアップ向けに、コワーキングスペース(固定席、フリー席)、メンター席、共用会議室/貸出個室、来訪者用会議室、リフレッシュスペース、イベントスペースが用意されている。



 その後、用意された食べ物や飲み物とともに登壇者と来場者による懇親会、FINOLABの執務ゾーンのツアーが行われた。懇親会の中では、ナビゲータープラットフォーム 代表取締役社長 原田 慎司氏日本クラウド証券 代表取締役社長 大前 和徳氏より挨拶が行われた。

 電通国際情報サービスは、2016年2月25日に、今回で5回目を迎えるFintech分野での国内最大規模のイベント「金融イノベーションビジネスカンファレンス FIBC2016」を開催する。今回はグローバルなカンファレンスを目指し、海外のFinTechスタートアップ企業からも出場者を募り、金融サービスのグローバルな広がりを意識した英語ベースのコンテストを予定しているという。

 今回のFINOLABの開設と一般社団法人金融革新同友会「
FINOVATORS」の活動開始と合わせて、FINOLABが目指す「金融×IT」による金融拠点である大手町の更なる進化と今後の取り組みに注目したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )








10:35 | 取材:金融・IT業界向け

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