2014年2月27日(木)、日本金融監査協会(IFRA)は、東京都・千代田区にある法政大学・新一口坂校舎において、金融機関のための「最新コンプライアンス対策セミナー」を開催した。
講師には、浅井国際法律事務所 弁護士・ニューヨーク州弁護士 浅井 弘章 氏が登壇。セミナーでは、規制強化の流れと販売責任者にかかる裁判例やアフターフォロー時の工夫など高齢者に対する金融商品・保険販売に関する注意点のほか、参加者の中でも特に高い関心が示された反社対応では裁判例・検査結果事例集の特徴やポイントに語った。また、その他に、成長分野への新規融資や再生支援の強化に付随するコンプライアンス、昨今導入が広がっているタブレット端末に関する法務・コンプラ上の留意点、インサイダー情報・法人関係情報の管理など、最近の諸問題について、金融機関がいかにしてコンプライアンス態勢を確立・高度化していけばよいか、その重要ポイントについて終日にわたり詳しく解説した。
また、同日の夕刻からは、「金融工学とリスクマネジメント高度化」をテーマに、さまざまな業種・組織のリスクマネジメント、内部監査の専門家、実務家が集まって意見交換を行っているFFR+「金融工学とリスクマネジメント高度化」研究会による勉強会も開催された。
この日の講師は、キャピタスコンサルティング マネージングディレクター・博士(学術) 植村 信保 氏が登壇。「保険行政と内部監査」と題し、市場や行政の変化とERM(Enterprise Risk Management)重視への姿勢と打ち手について解説、受講したメンバーとディスカッションを行った。
なお、FFR+とは“Forum of Finacial technology and Risk management”の略称で、“+”(プラス)は、FFRの研究成果を情報発信する活動であることを示しており、メンバーそれぞれの研究成果をセミナーや出版などの形で広く情報発信することを推奨・支援し、“Share for Progress”の精神にもとづくボランティア・ベースで、将来、多くのメンバー、協力者を得て、リスクマネジメントと内部監査の発展をサポートする活動がさらに広がっていくことを目指しているという。