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2015/06/15

【ブロードリッジ・ジャパン】金融市場を取り巻く環境、グローバル金融市場向けシステムの最新情報を紹介「ブロードリッジ・マーケット戦略2015」を開催!

| by:ウェブ管理者


 2015年5月26日(火)、ブロードリッジ・ジャパン(以下、同社)は、東京・丸の内にあるパレスホテル東京において、金融機関やIT企業の関係者を招き、毎年恒例のイベント「ブロードリッジ・マーケット戦略2015」を開催した。

 同社は世界の金融業界に対し、効率的かつ確実な業務サポートをフルサービスで提供するリーディング・プロバイダー。口座開設や証券取引処理からドキュメント管理、投資家とのコミュニケーションを含めた幅広いサービスを世界規模で提供している。





 当日は、ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューションズの経営陣が来日したほか、ゲスト・スピーカーを招き、市場を取り巻く環境についての講演や、国内外の金融市場向けの証券決済系、銀行系、オペレーショナル・リスク管理等のシステムの最新情報について紹介された。会場には受付開始から多くの参加者が訪れ満席となり急遽増席。司会は、同社 セールス ディレクター 浅野 達也氏が務めた。



 冒頭に、ブロードリッジ グローバル・テクノロジー・アンド・オペレーションズ・ソリューションズ部門 代表取締役 トム・ケーリー氏より「グローバル視点で考える:コストと業務効率をどのように実現するのか」と題して挨拶。満員の会場に御礼を述べた後、同社が取り組んでいる業界のテーマとして、「コスト共有」、「デジタル化」、「データ&分析」の3つを挙げ、差別化できない部分を集約すると共にデータの集約と解析による付加価値の提供が重要だとした。また、ROEに対する規制の圧力と影響について触れ、グローバルで標準化していくことがリスク管理につながると解説した。



 続いて、日本取引所グループ 常務執行役 岩永 守幸氏より「日本取引所グループの現況」と題して講演。新しい株価指数「JPX日経インデックス400」が好調に推移していることに加え、レバレッジ型、インバース型指数の算出・公表開始について紹介した。また、処理能力の向上、機能追加及び売買制度の一部見直し等を目的に、2015年9月24日に予定されている株式売買システム「arrowhead」のリニューアルについて解説。更に、今後のデリバティブ市場の拡大に向けて、海外の投資家にとって魅力あるラインナップにするべく、コモディティ商品の追加が必要になるとした。最後に、清算ビジネスの領域拡大など日本証券クリアリング機構(JSCC)の取組みについてに触れ、迫りくる海外清算機関との競争に備えるべく、サービス水準をグローバルレベルに引き上げること等を通じて国際競争力を高めていく必要があるとした。



 続いて、証券保管振替機構(JASDEC) 総合企画部長 田端 厚氏より「証券保管振替機構の現状と課題」と題して講演。証券取引における証券保管振替機構のサービスの全体像を概観した後、同社を取り巻く環境の変化について解説。今後の課題として、コーポレートガバナンス及び組織体制の強化、システム基盤の強化、業務継続体制の強化といった内部的課題に加え、新日銀ネットへの対応、社会保障・税番号制度導入への対応、金融所得課税の一体化への対応やISO20022の利用促進といったサービス関連課題を挙げた。



 また、大和証券 経営企画部 担当部長 吉田 聡氏より「国債のT+1化と国際化への挑戦」と題して講演。リーマンショックにより顕在化した国債の決済リスクに触れ、その決済期間の短縮化の意義・目的として、決済リスクの削減、グローバルなニーズへの対応(国際標準による対応)、市場基盤の整備による利便性の向上を挙げたほか、短縮化の対応方針、新現先への一元化、クロスボーダー取引における対応、新たなGCレポ(T+0)取引の導入などを挙げ、市場参加者側の後決めGCレポ・システム対応例と今後のマイルストーンについて紹介した。



 最後に、ブロードリッジ・ジャパン ジェネラル・マネージャー ジェームス・マーズデン氏より「ブロードリッジ経営戦略」と題して講演。新日銀ネット、債券税制の見直し、社会保障・税番号制度の導入、国債のT+1化、保振ISO20022切替期限など、今後の日本の制度変更について触れると共に、1998年から17年以上にわたる日本での実績を披露。グローバルイニシアチブ、日本へのコミットとして付加価値の提案を挙げ、責任感・安定的な成長、選択肢の提供、コストパフォーマンス、業務効率・柔軟性の向上、グローバルかつローカル、成長・サービスレベル向上・コミットメントについて解説した。



 講演終了後は、隣室に用意されたカクテル・レセプション会場へと場所を移し、料理を囲みながら飲み物を片手に歓談の時間を楽しむと共に、講演者や参加者同士が交わり意見情報交換が行われた。



 ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューションズは、証券会社、銀行、投資信託、事業会社等に対して高いレベルのテクノロジー・ソリューションをグローバルに提供する世界的なリーディング・プロバイダー。今後のブロードリッジの取組みを通じて、いかに世界の金融機関における業務能力のパフォーマンス向上とリスク管理および付加価値の創出を加速していくことが出来るか、同社の最新情報と動向に注目したい。

(取材、記事:藤野 宙志 撮影、編集・制作:村上 遥 @株式会社グッドウェイ )




19:56 | 取材:金融・IT業界向け

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