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2016/06/15

【三菱UFJ国際投信】「日本応援株ファンド(スマイル・ジャパン)」 優良かつ割安な銘柄への投資で、厳しかった2015年度も「資産倍増」水準を継続~運用6年目に突入するネット証券専用ファンドの現状と今後【1】~(ネット証券4社資産倍増プロジェクト)

| by:ウェブ管理者


 大手ネット証券4社による「資産倍増プロジェクト」がスタートしたのは2011年のこと。プロジェクトの主要な取り組みの一つとして専用ファンドが設定されたが、その第1号に選ばれたのが三菱UFJ国際投信の「日本応援株ファンド(日本株)(愛称:スマイル・ジャパン)」だ。

 設定からまもなく6年目を迎える同ファンドの直近1年の運用状況と今後の見通しについて、林広志・三菱UFJ国際投信 株式運用部業務戦略グループ チーフマネジャーに聞いた。

原油価格急落や円高などの影響で、2015年度の基準価額は8.6%の下落に

 まずは、2015年4月~2016年3月末までの日本株市場とファンドの状況を解説してもらった。林広志チーフマネジャーは、「2015年度は難しい1年だった」と振り返る。

 「ただ、1年間ずっと厳しい状況が続いたわけではありません。1年間を上期・下期に分けると、上期の前半は企業収益や需給の面から見て比較的良好な地合いでした。日経平均は堅調に推移し、4月には15年ぶりの高値となる2万円台を超えてきました。しかも、企業収益は先進国の中でも極めて高い水準で、株価に割高感はありませんでした」(林広志チーフマネジャー、以下カギカッコ同)

 8月11日には、昨年度の高値となる日経平均2万946円、TOPIXでは1702ポイントを付けた。ちなみに、スマイル・ジャパンも同時期に設定来高値を更新していて、8月10日に2万6776円を付けている。しかしその後は、中国人民元の切り下げをきっかけに、世界同時株安の様相を呈したという。

 「日本株については、もともと日柄的にも水準的に調整時期に来ていたところへ、中国をはじめとするグローバル要因で大幅に急落したという状況です」

 下期に入って、10~11月には中国ショックからの「戻りトレンド」があったものの、「年末にかけては原油に代表される商品市況の急落とパリの同時多発テロ、さらには米国FRBが先送りしていた利上げについに踏み切るなど、さまざまな懸念材料が重くのしかかってきました」。

 年が明けると原油価格が再び急落。加えて、円高が急速に進んだことで、2月にかけて「極めて稀な厳しさ」になった。「国内では日銀がマイナス金利という未体験の政策に突入したため、銀行セクターが大きく影響を受けました。結局、2015年度の日経平均は、今の経済政策がスタートしてから初の陰線で終えることとなりました」。

 こうした厳しい状況を受けて、スマイル・ジャパンの2015年度のパフォーマンスは-8.6%という結果に。「ただし、同期間のTOPIXは-12.7%ですので、あくまで参考指数ではありますが、比較すると+4.09ポイントの超過収益を取ることができました」。

 なお、2016年3月末時点の基準価額は2万1374円で、下落はしたもののプロジェクトの目標である「資産倍増」の水準はしっかりキープしている。分配金は累計200円、純資産総額は15億円。設定来の累計パフォーマンスは+115.59%で、TOPIXに対しては60.77ポイントの超過収益となっている。

充実のチーム運用体制で、割安で競争力のある優良銘柄に投資する

 厳しかった2015年度も、参考指数のTOPIXを約4.1ポイント上回ることができたスマイル・ジャパン。ファンドの概要と特徴について、改めて説明してもらった。

 「スマイル・ジャパンは、割安で競争力のある優良な日本株を30~50銘柄ほど厳選して投資しているファンドです。ファミリーファンド方式ですので、『優良日本株マザーファンド』に投資する形で運用を行なっています」

 「割安な銘柄」は、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、配当利回りという3つの指標から絞り込み、一方「競争力のある優良な企業」については「健全な財務」「高い業界シェア」「株主還元」の3つの定性面に注目して、さらに銘柄を絞り込んでいくという。銘柄のリサーチや分析は、充実した体制の運用チームが担当セクターごとにあたっている。

 「こうした運用体制で臨んでいる結果として、設定来のパフォーマンスは、すべての年度でいずれも参考指数であるTOPIXを上回ることができています」と林チーフマネジャーは胸を張る。「今後も『耐えるときは耐え、勝つときは大きく勝つ』という姿勢で、これまで同様どんな局面でも参考指数に対して超過収益を狙っていくことを目指していきます」。

 さて、スマイル・ジャパンの特徴の一つとして挙げられるのが、大型優良銘柄に加えて、ポートフォリオに投資妙味のある中小型銘柄をときには大胆に組み入れるという点だ。2015年度は、具体的にどのような銘柄がファンドの基準価額を押し上げたのだろうか。

 「パッと見て、やや小ぶりの銘柄が多いとお気づきになるかもしれません。前述のとおり、よいと思う銘柄があればリスクコントロールを緻密に行ないながら、中小型銘柄もしっかり効かせた運用を行なった結果です。

 1位のラオックスは、インバウンド関連として注目しました。2015年の2~8月までの約半年間保有し、2倍程度に上昇したところで売却しています。2位のあいホールディングスは、マンションのセキュリティシステムで定評のある企業を傘下に有しています。特に、中古マンションの管理組合向けに販売するビジネスモデルで成功しています。こちらは、高い業界シェアと共に、M&Aに積極的な姿勢も評価して、2014年からポートフォリオに組み入れ現在も保有中です」

 また、3位の森永製菓についても「ウィダーinゼリー」や「ハイチュウ」といった独自の領域を開拓し、シェアを確保している点に注目したという。「海外でも同社の商品は人気があり、インバウンド銘柄としても評価しました。すでにポートフォリオから外していますが、こちらも1.5倍程度の値幅を確保できました」。

2016年度の上期は政策、下期は企業収益の回復が、日本株を後押しする

 個人投資家にとっていちばん気になるのは、今後の日本株の見通しだろう。前述のとおり、2015年度は難しい一年だったというが、2016年度についてはどのように見ているのだろうか。

 「目下、異次元かつ未体験のマイナス金利に突入していて、日銀はもとより、各国の中央銀行の判断が極めて重要かつ予断を許さない状況です。また、今年度はサミットや参議院選挙など政治面でも大きなイベントがあり、その意味でも特殊な年と言えるでしょう」。とは言え、林チーフマネジャーは必要以上に悲観的にならなくてよいのではと語る。

 「下期からお話しますと、昨年度の後半が厳し過ぎたことで、ここから原油価格や為替などでさらなる想定外の急波乱がないと仮定すれば、今年度の下期については企業収益の『へこんだ分が戻る』ことが期待されます」

 一方、上期に関しては5月下旬の伊勢志摩サミットと6月の日銀の金融政策決定会合に注目しているとのこと。「サミットでは、見栄えのいい声明が出されるのではないかと考えています。大規模な経済政策を打ち出すという確度も高まったとマーケットは見ています。その上で、金融政策決定会合で追加金融緩和的な措置が打たれるという流れが、個人的な想定シナリオです」。

 つまり、2016年度の上期は若干リスクオンのムードが高まりつつあるところに、さらに政策期待があり、その政策が下期にかけて浸透していく中で、企業収益にも一巡感が出てくるというのが、現状での見通しだという。「下期については、ベースとなる企業収益が――もちろん、業種によってまだら模様ではありますが――意外と堅調であることが徐々に再認識されていくのではないでしょうか」。

ファンドの積極的な情報開示は、運用に自信があるからこそ!

 もう一つ、2016年度の企業動向を見る上で押さえておきたいポイントがあると林チーフマネジャー。それは、スマイル・ジャパンの銘柄選定プロセスでも重要な位置を占めている「株主還元」についてだ。

 「現在のようなマイナス金利下では、資金を寝かしているだけではまったく利得を生みません。そのため、今後はこれまで以上に配当の存在が重要になってくるでしょう。一方、企業業績が過去最高水準を更新する中、上場企業の収益は大きく積み上がってきています」

 手元資金の使途としては、M&Aのための資金、成長に欠かせない設備投資、従業員の雇用や給与の費用、そして増配や自社株買いなどの株主還元が挙げられる。

 「各企業のステージによって判断は変わってくるため、どれを選ぶのが正解ということではありません。ただ、上場企業の配当総額は2011年度以降、順調に増加していて、東証の配当利回りは2%を超えてきています。それに対して、10年国債の利回りはマイナスですから、今後は利息から配当へ、つまり預金から株式への流れが明確になってくると言えるでしょう。マイナス金利下で企業の資金がどう使われるのか、2016年度はその点にもしっかり注目していきたいと考えています」

 ところで、スマイル・ジャパンは、投資家に対する積極的な情報開示の姿勢も特徴の一つだ。「たとえば、マンスリーレポートでは、現在組み入れている全銘柄を開示していて、さらに組み入れ比率の上位30銘柄については簡単なポイントも記載しています。また、四半期ごとに、最新の運用状況を動画で解説する『運用報告会』も行なっています」。

 積極的かつ丁寧な情報開示の姿勢は、運用に自信があるからこそと言えるだろう。

 ちなみに、スマイル・ジャパンと同じマザーファンドに投資する「優良日本株ファンド(愛称:ちから株)」は、モーニングスターの「ファンド オブ ザ イヤー2015」国内大型株式部門で、優秀ファンド賞を受賞している。実は、ちから株は3年連続でファンド オブ ザ イヤーを受賞しており、第三者の目から見ても高く評価されている。

 「規模はまだ小ぶりですが、兄弟ファンドであるスマイル・ジャパンにも注目していただければうれしいですね。そして、厳選した優良で割安な日本株の成長を手にしていただければと思います」

 なお、スマイル・ジャパンでは、購入手数料及び解約時の信託留保財産は不要で、信託報酬は年1.08%(税抜1%)。投資家目線に立ち、アクティブ型としては信託報酬を抑えたものにしている。ファンドの詳細については、こちらのページ、また前述の運用報告会もぜひ参照して欲しい。

(取材・記事:肥後 紀子 / 撮影:/柴田 潔 / 編集・制作:グッドウェイメディアプロモーション事業部)

(オリジナル記事掲載元:ネット証券4社共同プログラム「資産倍増プロジェクト」ネットで投信を買う!




11:33 | 写真:投資家向け




 

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