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2017/12/14

【Cylance Japan(サイランス ジャパン)】サイバー セキュリティに革命を!「AI」x「サイバーセキュリティ」がもたらしたパラダイムシフトとは!?米国本社Cylance Inc.の会長兼CEOスチュアート マクルアー氏の来日に合わせて、特別セミナーを開催!

| by:ウェブ管理者


AI (人工知能)を活用してマルウェアファイルの動作前に予測防御、サイバー セキュリティに革命を!

 2017年11月28日(火)、
Cylance Japanは米国本社Cylance Inc.(以下、サイランス)の会長兼CEO、スチュアート マクルアー氏来日に合わせて、エンドユーザやパートナー企業を対象にした最新の「AI」x「サイバーセキュリティ」特別セミナーを東京都・京橋の東京コンベンションホール(東京スクエアガーデン 5F)で開催した。

 サイランスは2012年創業で、「
2017 Japan-US Innovation Award」で最高賞である「Emerging Leader Award」を受賞するなど、世界的に大きな影響を与える可能性がある革新的なスタートアップとして注目されている企業。斬新なのは、ゼロデイを含む標的型攻撃などに対して、AI (人工知能)を活用し、マルウェアファイルが動き出す前に未然に静的解析し、脅威を予測防御できるアンチウイルス製品を提供している点だ。そういった意味でサイランスはサイバーセキュリティに革命をもたらした企業であると言えるだろう。

 この日は、
サイランスCEO マクルアー氏の基調講演や最新の製品デモンストレーションの他、特別ゲストとして、日本の深層学習分野における先進的企業であるPreferred Networksの最高戦略責任者 丸山 宏氏を迎えてのパネルディスカッションも実施され、来場者は一様に興味深く聴講した。



 東京メトロ京橋駅直結の多目的大ホール「東京スクエアガーデン」がこの日の会場。エンドユーザ、パートナー企業などのサイランスの製品に興味を持つ参加者により、200名収容の講演会場は開演前の段階でほぼ満席になった。



【基調講演】Cylance Inc.会長兼CEO(最高経営責任者)スチュアート マクルアー氏「AIアンチウイルスがもたらしたサイバーセキュリティのパラダイムシフト2017」

 マクルアー氏は来場への御礼を述べた後、まずはサイランスの概要について簡単に紹介。セキュリティにAIと機械学習を利用した初の企業として2012年に創業後、現在では800名を超える従業員が在籍。Fortune 500社の内100社がサイランスを利用し、グローバルで6,000社を超える顧客、1,000万を超えるエンドポイントを持つ企業にまで急成長したことを冒頭に紹介した。

 続けてマクルアー氏は同社製品の強みについて解説。「従来方式のシグネチャによる対策ではゼロデイの被害者は救えない。一方、サイランスのテクノロジーは数学(数式)を用いた推論判定により未来の攻撃も防御できる」と断言する。「自然の多くは数式で成り立っている。リズムを見つけるとパターン、つまりアルゴリズムが見つかる。アルゴリズムから数式を導き出し、それによって未来が予測できる。」と語って、数式を用いた推論判定の概念について解説した。

 また、サイバーセキュリティにおけるAI活用と進化については、「真の意味でのAI活用を開始している企業は当社を含めて3社程度とみている。最初の段階をAI第1世代とすれば、クラウドを活用したローカルモデル、データサンプルやモデルの頑強性等の面から当社は唯一、AI第3世代に属しており、さらに第4、第5世代を視野に入れて日夜開発に取り組んでいる。」と最も先進的なAI活用企業としての取り組みと強みをPRした。




【ライブデモンストレーション】Cylance Japan 最高技術責任者 乙部 幸一朗氏「本物のマルウェアを使ったCylancePROTECT®ライブデモンストレーション」

 乙部氏は冒頭に2017年の傾向と統計データについて解説。上半期だけで2,227件のデータ侵害が報告され、漏洩したデータレコードは60億件以上、全体の56.5%が民間セクターで発生、「ランサムウェア」が通用語になるなど、データ侵害・漏洩がより身近な存在になっていると述べた。

  こうした中、同社のアンチウイルス、CylancePROTECTは機械学習により作成された数理モデルを元に、ファイルのDNA(構造)をAI(人工知能)が学習してマルウェア(悪意のあるソフトウェアや悪質なコードの総称)かどうかを推論判定するというアプローチにより、マルウェア防御率99.7%(稼働実績 1,000万台以上)を誇っているとして、乙部氏はCylancePROTECTの予測防御の仕組みを詳しく解説した。

 さらに後半のライブデモンストレーションでは、実際に新種のランサムウェアを来場者の目の前で作成し、同社のCylancePROTECTと20社ほどの他社製品の検知実績比較をライブで実施。マルウェアがサイバーセキュリティ製品として広く一般に普及している製品の殆どをすり抜ける中、AI (人工知能)を活用して未然に防御するという同社の製品が見事に検知した様を来場者の前で実証して見せた。

 またサイランスではEDR機能も新たに発売しており、「脅威のハンティング、経路調査、脅威の封じ込めなど、SOC運用や分析を手厚くされる企業には、CylancePROTECTと組み合わせて利用いただきたい」と語った。



【パネルディスカッション】
マクルアー氏、乙部氏& Preferred Networks 最高戦略責任者 丸山 宏 氏「現在の第三次AIブームの先にある未来~AIがデファクトの時代を考える~」

 最後のパネルディスカッションでは、サイランスCEOのマクルアー氏、そしてIoTと人工知能の普及や進化を目指す企業で、「2017 Japan-US Innovation Award」の最高賞である「Emerging Leader Award」をサイランスと共に受賞したPreferred Networks 最高戦略責任者、丸山氏が登壇し、モデレーターを乙部氏が務めてAIの現状と未来についてディスカッションを行なった。AIがデファクトの時代が到来するという前提に立ち、丸山氏から同社の自動運転などに関する最新の取り組みの紹介の後、最近では広義に使われている「AI」、そして「ディープラーニング」、「機械学習」、「深層強化学習」などそれぞれの定義について活発な意見交換を行った。

 サイランス、Preferred Networks両社ともに、機械学習(ディープラーニング)を活用したテクノロジーで各分野の先鋭的な企業として認知されている。丸山氏は、機械学習の一領域であるディープラーニングは過去の膨大なデータに基づき、未来を予測するテクノロジーであるとし、それが活躍できる領域として、自動運転や工場ロボット、ガンの予測等のヘルスケアを挙げ、マクルアー氏はIoT、コンシューマー、電波・信号、ヘルスケアなどで急展開すると述べた。

 また、「AI企業」が増加する中で、成功の秘訣については両社とも、「人材の確保」を挙げた。優秀なデータサイエンティストの確保が企業の命運を分ける。CylanceもPreferred Networksもリーダーの地位を確保するために世界中から優秀なデータサイエンティストの確保に余念がない。

 こうして、
いま注目を集める「AI」そして「セキュリティ」について、最新のテクノロジーを学ぶことができる場となったセミナーは盛況の中、無事に終了。

  同社では、今日のサイバーセキュリティにおける根本的な欠陥は、シグネチャが作成された後で防御が可能になり、未知の脅威に対しては全く無防備である点だとし、機械学習技術を利用して既知、未知のマルウェアを特定する製品「CylancePROTECT」の優位性と強みを金融業界にも引き続き訴求していきたい意向だ。



(取材、撮影、記事、 編集・制作: 柴田 潔 @株式会社グッドウェイ )





09:33 | 取材:金融・IT業界向け

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