当日は多くの公務員や学生が訪れ、普段の肩書を脱ぎ捨て交流を楽しむというコンセプトの下、子供達が遊べるキッズスペースも用意され、家族と共に参加する姿も見られた。運営スタッフの学生が見守る中、いよいよ「よんなな会」がスタート。
オープニングのムービーで会がスタートし、開会の挨拶では、脇 雅昭氏(よんなな会 代表、神奈川県 政策局未来創生担当部長)が登壇。公務員の志や能力が1%上がれば世の中無茶苦茶良くなるんじゃないか、公務員には無限の可能性があるとし、人類史上、最強に、人と人がつながりやすくなっている中、「信頼」の連鎖で一緒に世の中を良くしていこうと語った。
この日は、全国各地(奈良、福井、神戸、宮崎、壱岐島)とネットでつながり、双方の様子を配信。続いて、今回、新たな「よんなな会」のロゴを手掛けた紫舟さん(書家)より、ロゴに込めた想いについて説明。
ハンズアップルールの説明、参加者の紹介、今回の会場となったランドマークの由来と想いを披露し、本編がスタート。
ゲスト講演「地方を面白く 公務員の必要性」では、岡本 啓二氏(宮崎県こゆ郡新富町 一般財団法人こゆ地域づくり推進機構 執行理事)が登壇。地域商社「こゆ財団」が手掛けている地域ビジネスのプラットフォームを紹介。特産品で稼いで、人材育成に投資するという事業モデルを軸に、新富町ふるさと納税の取組みを推進。人材育成を通じて起業家を育てるべく、人材育成塾の修了生による移住など、移住者が集まる町としての活動と実績を紹介。商店街で開催される朝市が移住案内所になっているほか、全国から視察訪問が相次いでいるという。実際に、地域に飛び込んで活躍している橋本 健太氏(一般財団法人こゆ地域づくり推進機構 チーフコーディネーター(人材育成・産官学連携統括))も登壇、自身の取組みと想いを披露した。
続いてゲスト講演は、大棟 耕介氏(NPO法人 日本ホスピタル・クラウン協会 理事長)が登壇。サーカスなどで知られるクラウン=道化師として、病院にいる子供たちに多くの笑いを届けるなど、本質的に人が求めている笑いの力の源についてなど、数々のスピーディーなパフォーマンスと熱いトークで、プロとしての信念を語った。
休憩をはさみ、懇親会に向けて、参加者が持参した一人一品のイチオシの地域の地元の特産品(食べ物、飲み物)が集まる。
「よんなな会 スペシャルティコーヒーとは」では、古橋 伯章氏(有限会社フルハシ コーヒーファクトリー 代表)が登壇。当日は会場内でコーヒーを提供するブースを出展。スペシャルティコーヒーの定義や品質について解説した。
「8ミリフィルムで繋ぐ地域の記憶」では、三好 大輔氏(地域映画監督 東京藝術大学大学院専門研究員、アルプスピクチャーズ 代表)が登壇。地域に眠るホームムービーを掘り起こし、市民主体の記録映画による持続可能な地域映画のサイクルを解説。
続いて会場ステージの両サイドに設置された「竹あかり」を手掛けた 池田 親生氏(CHIKAKEN 竹あかり演出家)が登壇。「竹あかり」の物語を丁寧に広げ「竹あかりが、新たな日本の文化」として根付くことを目指す活動とその想いについて紹介。
「三菱地所の取組み」では、牛尾 莉緒氏(三菱地所 常盤橋開発部 事業推進ユニット 兼 開発戦略室)が登壇。日本を明るく、元気にすべく、東京駅前常盤橋プロジェクトの概要や、日本全国懸け橋プロジェクトにおける橋洗いの活動について紹介。
ゲスト講演「世界最高齢84歳プログラマー」では、若宮 正子氏(NPOブロードバンドスクール協会 理事、メロウ倶楽部 副会長)が登壇。GPFI(Global Partnership for Financial Inclusion)における高齢者問題や各国の対応、高齢者のIT教育、エストニアの電子政府に関する所感や数々のシステムやサービスの体験を報告。先端技術による高齢者の自立支援と再教育により、高次元の社会参加が可能になるとし、高齢化と金融包摂の問題解決に向けた今後の方向について語った。
続いて、公務員ピッチへ。
(1)「東北OMを体験してみませんか?」
後藤 好邦氏(山形市 企画調整部 企画調整課 課長補佐 兼 政策調整係長)
(2)「ワールドマスターズゲーム2021関西に参加していただける方・一緒に広めてくれる方の募集」
(3)「よんなな・オリンピック・パラリンピックを楽しみに思う会 メンバー募集!」
(4)「よんなな宇宙会」
(5)「ナッジ理論をあらゆる政策に!YBiT研究会の参加者募集中」
大山 紘平氏(横浜市役所 医療局 医療政策課担当係長)
(6)「勝手に水球を応援する人募集」
坂井 孝行氏(新潟市役所、早稲田大学 総合研究機構プロジェクト研究所 社会連携研究所(RBSL)招聘研究員
公共経営修士)
(7)「VRによって、障害で自分の可能性をあきらめなくていい社会を実現する」
(8)「新しい防災・災害対応ボランティアN2EM(ネム)の紹介」
(9)「令和を創る平成生まれのイノベーション論」
山下 慶太郎氏(経済産業省 産業技術環境局 総務課)
(10)「新NPO法人メンバー募集」
榊田 直美氏(千葉県 職員(地域振興担当) 事業構想修士(MPD)チーム千葉県 幹事)
(11)「#不登校は不幸じゃないを広げるために47都道府県を周ります!」
(12)「公務員と金融マンの交流会「ちいきん会」活動状況」
最後に、社会起業家ピッチへ。
(13)「地域の困りごとをお手伝いしながら、知らない地域を旅する、おてつたび」
永岡 里奈氏(おてつたび 代表取締役CEO)
ピッチが終わり、キッズスペースから子供達が壇上に集まり、この日の感想やそれぞれが描いたアートを披露。
その後、懇親会へ。ピッチに登壇したスピーカーは、星形の風船を身に着け、遠くからでも居場所がわかるような工夫も。
荒木田 百合氏(横浜市 副市長)による乾杯の挨拶で懇親会がスタート。一人一品持参した地元の美味しい特産品が振舞われ、隣り合う人が次々とつながり、親睦を深め合った。
最後は参加者全員で記念撮影。盛り上がる懇親会の中、ハンズアップルールで速やかに集結、47ポーズで撮影が行われた。
最後に、よんなな会運営事務局のメンバーが集まり、当日を振り返り、今後に向けた抱負を語り、盛況のうちに閉会した。
2019年6月29日(土)、よんなな会運営事務局は、神奈川県川崎市にあるOn The Marks 川崎において、「よんなな会 前夜祭」を開催した。
日本全国遠方から参加する公務員向けに、より深いつながりを創るべく、「前夜祭」と称して飲み会を開催。開催を重ねるごとに熱量が増しているという。参加者は歓談のひと時を楽しんだ。
47都道府県の地方公務員と中央省庁で働く官僚をつなげることで日本全体を有機的につなげることを目的とした「よんなな会」。今回は横浜ランドマークタワーで開催され、過去一番の参加者数となり、講演会や交流会を通じて、より深いつながりが数多く生まれた。今後の「よんなな会」の活動と公務員の無限の可能性に注目したい。
(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )