10th 感謝祭『投資戦略フェア エキスポ2012』 取材レポート!
2012年2月18日(土) 10:00~18:30(開場 9:30)、東京・水道橋にある東京ドームシティ プリズムホールにおいて、パンローリング株式会社が主催、東京証券取引所・東京金融取引所・東京工業品取引所・東京穀物商品取引所・大阪証券取引所の5取引所が後援した掲題のイベントが華やかに開催された。
今回、投資戦略フェアは開催10年目を迎えての記念イベントで、強風ながらも冬晴れの天候に恵まれたこともあって会場には多くの個人投資家が来場した。
◎セミナー講師一覧(各講師紹介コメント付き)はこちら
◎WorldInvestors.TV ライブ中継(トークセッション)5取引所サミット開催
あらかじめ用意されたアンケート結果(取引したことのある取引所、先物取引の経験、海外商品の取引経験、最初に取引した商品、日経平均予想など)に対しトークセッションが行われ、各取引所を代表する担当者からのコメントや投資家に向けたメッセージが会場の来場者およびインターネットリアルタイム配信の視聴者に伝えられた。
(東京証券取引所)多賀 谷彰 氏
「インデックスで見ると2011年は下がった年となったが、実際には全体の約3割の銘柄は値上がりしています。銘柄を選べばチャンスはあるので、是非個別株にも目を向けて欲しい。」
(東京穀物商品取引所)白坂 美治 氏
「農産物の先物取引所として72年ぶりにコメ先物を上場し、資産運用の場としてだけでなく、農業関係者・生産者のヘッジの場としての役割もあり、是非盛り上げていきたい。」
(東京金融取引所)唐鎌 大介 氏
「りっく365、株365で提供している為替レートや株価指数の動向は、株や商品の取引においても参考になるものなので是非関心を持って欲しい。今後も個人投資家、機関投資家のニーズに応えていきたい。」
(大阪証券取引所)松尾 郁也 氏
「先物オプションなどデリバティブがメイン。新たに日経平均ボラティリティーインデックス先物取引、NYダウ先物取引を扱うので、新商品にも目を向けて欲しい。また、オプション取引を新しい手法として組み込んでもらいたい。」
(東京工業品取引所)小渕 大樹 氏
「金、原油、大きく動いている時期。投資家の資産ポートフォリオの中で、株、為替、商品などバランスよく資産の一部に組み込んで欲しい。また、日本の取引所市場を是非盛り上げて行きたい。」
◎『投資戦略フェア エキスポ2012』全体を通して
4つの講演会場で計14回もの講演やセミナーの数々、各ブースでの個別セミナーや様々なノベルティーグッズ等のプレゼント、趣向を凝らしたブースイベントやスタンプラリーなど盛り沢山の内容に、来場者も興味津々出展ブースを覗き込み会場の雰囲気を楽しむ姿が多く見られた。
こうした中、会場へ来場した個人投資家に、普段の投資活動や投資への想いなどの取材を行ったので、その内容をご紹介したい。
取材した個人投資家はいずれも30~50代。(時間帯は正午~午後2時頃)
◎【男性A】
イベントには毎年来ています。これはと思う講師のお話を伺って自分の投資活動に役立てることが参加の目的ですね。今回はめったにない機会なのでボリンジャーさんの話を聞きました。
無料セミナーを中心に足を運んでおり、WEBセミナーも活用しています。特にR証券さんは質も高く気に入っています。
現在は主に日本株、米国株、中国株を取引しています。信用や先物は興味はあるんですが、まだ実際には取引が行えていない状況です。取引はチャートを大画面で見たいのでPCブラウザ版で行っています。
証券会社を選ぶときはやはりコストやツールといった部分を主に重視します。O証券さんなどもコスト面で魅力的だと思いますね。多少コストが高めでも、それに見合う情報やサービスを提供してくれればと思いますが、あとは最後は相性かなとも思います。
以前、アメリカに住んでいた経験があるんですが、一般人の方でも資産運用や投資に対する意識や興味が日本人より高いですね。
国も貯蓄より投資と言っていて、それ自体の方向性は間違っていないと思うので、金融機関や取引所さんとかがそれに対してもっと皆を啓発していく、今日のようなイベントを含めた活動をもっと行って、一般人が投資に触れる機会を増やしてくれればいいかなと感じています。
もはや給料だけでは食べていけない世の中になってきていますので、そういう点でも頑張っていただければなと思います。
◎【男性B】
このイベントは去年初めての参加で今年が2回目です。去年辺りからセミナーとかに何度か参加するようになりました。
今回の参加の目的は、例えば自動売買といった各種サービスなどの情報収集や書籍ですね。一般書店では今日のようにパンローリングさんの本がまとめて置いてあるということがないので。
取引は以前株をやっていて、今はレバレッジが利くFXを3年ほど取引しています。
FX企業を選ぶ場合は潰れない会社を優先して考えますが、FX以外では同じくレバレッジが利いて銘柄を選ぶ必要がない日経225やオプションに興味があります。
取引はPCで行っており、スマホも持っているんですが買い換えたばかりでまだ使いこなせていなくて・・。本当はやりたいんですが。
MT4を含む自動売買とかを扱う金融機関がもっと増えるといいなと思います。ただ、プログラムを書く云々は時間がなく厳しいので、設定をいじってルールを変えて寝ている間にも稼いでくれるというパターンがベストですね。
自分はまだそういうレベルにはないですが、投資で安定的に収益を確保し続けるということは可能だと思っています。
国が今、経済にしろ年金、税金にしろ大変な状態で国や会社さえも当てにすることが出来ない状態になりつつありますから、まさに自立していくという必要に迫られてますよね。
なので最近は真剣に資産運用方法などを勉強するようにしています。
◎【女性A】
イベントは今回初めての参加です。講演する方のブログで知って申し込みました。
FXを勉強中というか準備中で、これから取引してみようかなということで勉強を兼ねて来てみました。
取引する会社を選ぶ場合は、スプレッドも大事ですし、あと、上手に約定してくる(指標発表前後も)とかも大事だと思っています。
取引する際はたぶんPC(ブラウザ)から始めると思いますけど、環境は整えたいと思っていて、今日のイベントも例えば画面が3~4枚並んでいるようなブースも見れるかと思ったらそういうのはあまりないんですね。
ディーリングというかトレーディング環境をもっとイメージできる案内とかもあったら良かったかなと思います。
周りの人(主婦仲間)ともなかなかこういう話もできず、横の繋がりがないので、ブログとか見て色々やってますけど、イベントについては、個別のブースについてはお邪魔しても何を聞けばいいかも分からないぐらいなので、個別企業のサービスよりはもう少しトータルで悩みを解決してくれる、あるいは相談できる何かがあれば入りやすいかなとも感じました。
◎取材を終えて
取材にご協力いただいた男性2名とも、現状の日本経済や国の財政状態、企業等の将来に不安を持ち、自分の身は自分で守るしかないという認識の下、イベントやセミナー等に足を運んで資産運用や投資についての知識を吸収しようとしている。
株なら1990年代まで、FXなら2000年代後半まで相場も追い風で、さらに余裕資金を追い求める投資家の売買で市場は活況を呈したが、現在はいかにして自己資金を守り抜き、少しでも有利な運用・投資手段で来るべき将来に備えていくか、危機感を持って投資活動を行っている投資家層も多く、さらには危機感はなんとなく持っているが、運用・投資という手段でそれに備えようと具体的にイメージできていない層は膨大な数に上る。
女性来場者の声などは、こうした層を代表する意見の一つとして、本イベントのみならず、今後の金融業界の様々な取組みの参考になる部分もおおいにあるだろう。
(取材、撮影 :グッドウェイ 藤野宙志、柴田 潔 記事、編集:柴田 潔 )