2018年7月17日(火)、東京証券取引所は、先物取引やオプション取引といったデリバティブ商品の未経験者(初級)から中級をめざす個人投資家を対象にしたJPXアカデミー「デリバティブ講座」(全2回)を東証ホールで開催した。デリバティブ講座は、「先物取引編」と「オプション取引編」からなり、この日は後半の「オプション取引編」が開催された。
この講座も、仕事を持つ社会人などが会社帰りに気軽に参加してもらえるよう、セミナー開始時間は 18:30 からになっている。参加者は東京証券取引所ビル西口から入館して、2階にある東証ホール入り口で受付を済ませて会場に入っていく。席は全部自由で好きな席に着席が可能だ。
今回の講師はシンプレクス・インスティテュート 代表取締役 伊藤 祐輔 氏。早稲田大学卒業、同大学院修了後、偏微分方程式論の研究活動のかたわら数学教育を続け、89年ソロモン・ブラザーズ・アジア証券(現シティグループ証券)では、株式部長、株式デリバティブトレーダーとして10年間マーケットにかかわった経歴を持つオプションを含めたデリバティブ取引のスペシャリスト。
伊藤氏は日経225オプション取引の基礎知識として、仕組みや銘柄、用語、資金管理などについて分かり易く説明。その後、過去の値動きを例にして実践的な解説も行った。
オプションの基本戦術、やってはいけない禁止事項、取引の心構え7ヵ条など、実践的なレクチャーの内容を聞き洩らすまいと、メモを取りながら熱心に聴講する参加者の姿が目立つ。
壇上を移動しながら切れのいいトークで手振りを交えて熱のこもった講演を行う伊藤氏の人を引き込むパワーに、参加者の真剣度も最高潮まで上がっている印象だ。
講演が終了後、質問のために居残った参加者に丁寧に対応する伊藤氏。素朴な疑問が解決できた参加者は満足そうな表情を浮かべながら会場を後にした。
仮想の投資資金を元手に先物・オプションの売買を無料で体験できるサイトで、様々な戦略を試しつつ、本格的な取引をゲーム感覚で楽しく学習できる内容となっている。