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2017/05/15

【ISID】ISIDとYKプランニング、企業の会計情報と金融機関の融資システムをクラウドで連携するサービス開発で提携

| by:ウェブ管理者
株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:釜井 節生、以下ISID)と株式会社YKプランニング(本社:山口県防府市、代表取締役社長:行本 康文、以下YKプランニング)は、このほど業務提携し、企業の会計情報と金融機関の融資システムをクラウドで連携するプラットフォームサービス事業の展開に向けて協業を開始しました。

本提携に基づき、YKプランニングは国内約100種類に及ぶ会計ソフトウエアのほぼ全ての会計データ変換を可能とするサービス「bixid(ビサイド)」を、ISIDは収集したデータを金融機関の融資システムに連携するサービス「A∞B Link(エ-ビーリンク)」を、それぞれマイクロソフトのクラウドプラットフォーム Microsoft Azureを基盤に構築し、2017年10月のサービス開始を目指して活動してまいります。

本提携により両社が提供予定のサービスは、既存の会計ソフトウエアほぼ全てに対応するだけではなく、FinTechの一分野として注目されるクラウド会計サービスと金融機関の融資システムとのシームレスな連携をも可能とするもので、法人融資に関わる金融機関の業務効率化と企業の生産性向上を実現します。また将来的には、金融機関が様々なFinTechサービスを活用して、より付加価値の高いサービスを取引先企業に提供するための情報基盤としての活用も想定しています。
提携の背景とねらい

マイナス金利の影響や国内経済の縮小、地域の人口減少が進む中、多くの金融機関が抜本的な業務効率化とともに新たな収益モデルの構築に取り組んでおり、日々進展するFinTechをいかに自社のビジネスに取り込み、価値あるサービスへと展開できるかが大きなテーマの一つとなっています。その観点で見ると、金融機関が融資先から取得する会計情報には、本来、企業活動全般にわたる情報が網羅的に紐付いていることから、付加価値の高い新たなサービスを生み出す源泉になりうると考えられます。

しかしながら現状では、ほとんどの金融機関が決算書など必要書類の授受方法を紙ベースに限定し、融資先に訪問して授受することを慣例としています。そのため、企業側は会計システムから必要な情報を出力して、金融機関に対面の上で渡し、金融機関は持ち帰った情報を自社システムに登録するという非効率な状況が生まれています。またこうした状況から、決算書の基となる仕訳などの詳細情報がデジタルデータとして企業側に存在するにも関わらず、金融機関ではそれを収集・活用する手立てがなく、取引先企業の状況に応じた付加価値の高い提案やサービスを生み出しづらい要因となっています。

FinTechの進展により、企業活動にまつわる様々な情報がデジタル化される傾向にある中、金融機関では、紙ベースの非効率な業務を抜本的に見直し、企業の会計情報を最大限に活用しようという動きが出始めています。このような状況を踏まえ、両社はそれぞれの強みを生かし、企業と金融機関をつなぐ新たなプラットフォームサービスの提供に向けて協業することとしました。
提供予定サービスの概要

本提携を通じ、ISIDとYKプランニングから提供予定のサービス概要は次のとおりです。

1.財務会計データ標準化プラットフォームサービス「bixid」

YKプランニングが、一般企業及び会計事務所向けに提供予定のサービスです。現在、国内では少なくとも50メーカー100種類以上の会計ソフトが利用されており、データ形式等の標準化はなされていません。YKプランニングは、独自の特許技術を用い、これらほぼ全ての会計ソフトのデータを一元的に取り込むデータ標準化ソフト「財務維新」を開発販売しており、全国450の会計事務所への提供を通じて、中小企業の財務・税務会計業務を支えています。今回の協業では、この「財務維新」の独自の標準化技術をクラウド化し、外部連携を可能とする会計データ標準化・変換サービス「bixid」を提供します。また将来的には、「bixid」上で財務診断やキャッシュフロー分析、自社の決算データを活用した経営シミュレーションや自動予算策定システムなど、中小企業の経営を総合的に支援するサービスメニューの提供も予定しています。

2.金融機関向けデータ連携サービス「A∞B Link」

ISIDが、金融機関向けに提供予定のサービスです。「bixid」で取り込んだ会計データを、金融機関の融資業務に必要となる各種データ様式に合わせたフォーマットに展開し、融資システムやスコアリングシステムへの連携を可能とします。クラウド上のポータルサイトから対象企業のデータを一括ダウンロードできる機能に加え、個々の金融機関のニーズに合わせて、データの自動連携機能等のカスタマイズ開発も可能です。約80行への導入実績を有するISIDの融資支援ソリューション「BANK・R」はもとより、国内の主要な融資系システムとの連携に対応します。本サービスの活用により、決算書情報の収集に関わる業務効率化はもとより、将来的には企業の事業活動に応じた新たな融資商品の提供や、定期的なモニタリングを通じた本業支援など、より付加価値の高い金融サービスを生み出すことも可能となります。

上記二つのサービスはMicrosoft Azure上に構築され、シームレスに連携します。Microsoft Azureは、FISC安全対策基準※第8版追補改定に適合したクラウドプラットフォームとして金融分野で活用が進みつつあるほか、様々なFinTechサービスにも利用されており、本サービスとの親和性が高いと考え採用しました。なお本サービスは、開始当初は決算書・試算表等で用いる残高情報を対象とし、仕訳情報や事業計画情報等も順次対象としていく計画です。

今回の発表にあたり、日本マイクロソフト株式会社 エンタープライズパートナー営業統括本部 業務執行役員 本部長の近藤禎夫氏より、以下のコメントをいただいています。
「日本マイクロソフト株式会社は、株式会社電通国際情報サービスと株式会社YKプランニングとの業務提携、ならびにMicrosoft Azureを基盤とした、企業の会計情報と金融機関の融資システムをクラウドで連携するプラットフォームの開発を心より歓迎いたします。今後も日本マイクロソフトは、電通国際情報サービスとYKプランニングとの連携を支援し、クラウドを活用したFinTechサービスの開発を通じ、金融機関向けビジネスの発展に寄与してまいります。」


原文はこちら
https://www.isid.co.jp/news/release/2017/0515.html

18:06 | IT:一般
 

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