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2017/08/02

【GRID/伊藤忠テクノソリューションズ】Fintech領域でのAIを活用したサービスアイディアソン「第一回 オープンイノベーションワークショップ 」を東京・永田町のNagatacho GRID開催!

| by:ウェブ管理者


 2017年7月28日(金)、GRID伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は東京・永田町のNagatacho GRIDにおいて、第一回のOpen Innovation Workshop “AI × FinTech”サービスアイディアソンを開催した。

 参加企業はGRID、CTCのほか、みずほファイナンシャル・グループと、フォージビジョンの4社で、総勢30名が参加した。

 当企画は、CTCのオープンイノベーションプログラム 「CTC Future Factory」の一環として開催されたもので、ユーザ視点のアイディアを創出することが目的。アイディアを出して終了ではなく、優秀アイディアについては、ワークショップ後にGRIDとCTCでプロトタイプ開発を予定しているという。
 


 “AI × FinTech”領域での開催の背景として、企画に当たった
CTC未来研究所 事業創出チーム 共創チーム 共創ビジネス推進課 課長 五十嵐 知宏氏(丸写真)は、「AIベンチャーは独自コアAIエンジンを持っているが、AI技術の活用イメージは必ずしも分かりやすいとは言えず、ユースケース創出の観点ではオープンなアイディア創出にモチベーションがある。一方、CTCのようなシステムインテグレーターからすると、AI領域のエンジニアリソースが不足している。SIの立場からより具体的なサービスアイディアを前提にプロトタイプ開発やデータ分析を繰り返すことで付加価値を創出できるようになる。そして何より、Fintechアプリケーションはエンドユーザー視点のアイディア創出が重要。その視点でみずほ様のような事業主体となる方、ベンチャー、インテグレーターの各社が同じ目線でアイディア出しをすることが、何より大切な基軸と考えている」と開会冒頭に語った。

 
 当日はまず、
CTC金融・社会インフラ事業グループ 金融・公益サービス事業部事業部長 松田 欣也氏(写真上)が「本日は弊社の重要なお客さまであるみずほ様、AIのディープラーニングで注目の的であるGRID様にご参加いただき、AI、フィンテックを活用してビジネスにつなげ、新しいサービスを立ち上げるため、頭の柔らかい皆様にご一緒いただき誠に有難うございます。イノベーションの波を引き起こす方法論であるデザインシンキングを活用し、これからの3時間半を有効に活用して、皆で盛り上げていきましょう。」と熱く挨拶した。

 続いて
GRID AIビジネスコンサルタント 米国公認会計士 西川 智章氏(同下)が、GRIDの会社概要と、最近のAIサービス状況について解説した。西川氏は「AIの定義は定まっておらず、お客様の所に伺うと、AIで何ができるのか、社長や上司から計画を進めろと言われるが、どうしたらよいか分からない。あるいはコールセンターにAIを導入したが学習に1年かかったなどということを聞く、各社新しい取り組みを行おうとしているが、まだ手探りの状態だ。」と西川氏は述べた。

 また、西川氏は、当日のワークショップの進め方を説明。注意事項としてフィンテック、AIというワードについて「定義や事例にこだわることはなく、お金に関わるサービス、先端技術の活用と理解してほしい。また、ワークショップでは批判厳禁、常識にこだわらないことをベースに建設的なディスカッションを進めてほしい」と語った。



 続いて、参加者はAからGまでの7グループに分かれ、相互インタビュー、相互紹介、チーム名検討から作業に入った後、各チーム名の発表が行われ、ユニークなチーム名が次々と披露された。



 その後、参加者へのインプットセミナーとして、
PwCコンサルティング パートナー、フィンテック&イノベーション室長 田中 玲氏同社 パートナー 金融サービス事業部長 伊藤 智康氏の両氏がFintech業界の動向解説として、Digital Transformation of Banks (Source:PwC Global FinTech Survey 2017)を基にレクチャーした。

 これはPwC が世界の銀行業界のデジタル化について調査したレポートで、特に日本と米国の違いについて興味深いトレンドが示されており、アイデア創出ワークショップの参考として提示された。



 続いてアイデア創出のワークショップが行われた。まず、アイデア検討のガイドラインとして、「A:アイデア創出」、「B: ビジネスモデル検討」、「C:紙芝居作成」の3つのステップで行われることが説明された。

 また、大半の発明は古くからあるものの組み合わせで行われることが紹介され、その組み合わせの軸として、「事業」、
フィンテックサービス社会課題軸」などの4つが紹介された。この4軸を使って、ワークショップでどのようにアイデア創出を行うかの例として、「各農家のコメの生産時期や生産量をAIで予測し、将来の生産量予測を担保にして融資を行う農業従事者向け融資支援サービス」が紹介された。
 
 次に具体的なチームワークに入った。ワークはペアワークとチームワークの順で行われ、ペアワークではアイデア検討がアイデア創出ワークシートを使って15分で行われた。

 その結果を基に、アイデア発表は事前に選定された1チームにより10分間で行われた。
発表されたアイデアはアカウントアグリゲーション技術を使い、体調管理、食事管理アプリなどのデータを統合し、リスク分散型保険につなげるもの。

 続いて、チームワークに入った。この時点で1チーム2アイデアが創出されているが、それを1つにブラッシュアップし、15分間、ワークシートを使い、チームとしてのアイデアにまとめ、事務局が画像として取り込んで、発表に使用することにした。

 チーム作業の後、いよいよ各チームのアイデアが発表され、その後、ビジネスモデル検討が行われた。ここで使用されたのがGRIDによる「ビジネスモデルキャンパス」。社会課題、顧客、サービス、マネタイズの方法など10の要素を埋めていくことで、ビジネスモデルが完成する。そして、ワークショップ終了予定の17時を過ぎた時点で、最終段階として各チームから熱の入ったアイデア発表が行われた。


 
 最後に各チームから発表されたアイデアに対して投票が行われ、集計、優秀賞が発表された。(優秀賞獲得チーム・リーダー 写真左下)

 クロージングは
GRID代表取締役 中村 秀樹氏(写真右下)が、「今日の体験を実際のビジネスに活用していただきたい。素晴らしい結果が出ることを期待している。」旨の挨拶があり、終了後はグループ内外の交流が18時を過ぎても続いた。

 今回の企画はフィンテックのAIについてだったが、注目されるのはチームでアイデアをまとめていく手法とワークシートをはじめとしたツール類。新規ビジネス創出方法として大いに参考になると感じた。

記事:丸山 隆平 / 取材、撮影、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )




15:38 | 写真:金融・IT業界向け




 

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