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2023/08/28

【S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス】「アジア太平洋のレジリエンス:リカバリー、リスク、リバランス」開催!

| by:ウェブ管理者




 主催のS&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスは本カンファレンスを毎年開催しており、自社の主席エコノミストから、S&Pグローバル・レーティングのアナリストなど、様々な市場のソートリーダーたちを一堂に会し、幅広いトピックを取り扱っている。本年は「アジア太平洋地域のレジリエンスと将来について」をテーマに議論がなされた。



開会の辞ブレンドン・シートー氏(S&P Global Market Intelligence Head of APMEA Sales & Account Management)、竹内 三十郎氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス ヘッド・オフ・リージョナル・アカウント・マネジメント

 ブレンドン氏、および竹内氏は挨拶冒頭で、現在パンデミックを乗り越えつつあるが、引き続きインフレ、サプライチェーンなどの課題があり、日本がどのようなバランスを取りながらリスクに対応していくかが本日の内容とし、当コンファレンスが皆様のお役に立てればと述べた。


【基調講演】2023-2024年アジア太平洋地域の経済見通し リカバリー、リスク、リバランス
 田口 はるみ氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス 主席エコノミスト)

 田口氏は来年にかけての世界経済の実質GDP成長率は減速するものの、アジア太平洋地域に関しては国内需要の強さと資源輸出により他の市場よりも成長率が高まるとした。その中でもASEANとインドは、北東アジアと異なるサプライチェーンの多様化の恩恵を受け続ける見込みがあると述べた。



【プレゼンテーション】米の金融混乱から邦銀が何を学べるか?
 吉澤 亮二氏(S&Pグローバル・レーティング 金融法人および公的部門格付部、シニアディレクター)

 吉澤氏は邦銀に共通する3つの課題として、金利リスク、テクノロジーの進化に伴う変化、実態経済以上に大きな銀行業界を持つ国のリスクを挙げ、規制の抜け穴についてシリコンバレー銀行やクレディスイスを例に講演を行った。平時の内にリスクが高い銀行の健全化が必要とした。



【プレゼンテーション】TCFD提言に沿った移行リスク・機会に係る財務および信用リスクのインパクト評価
 陳 卓氏(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス、アソシエイト・ディレクター、シニア・クレジットプロダクトスペシャリスト)

 陳氏はトヨタ自動車の例をあげるなどして、シェアを維持するために電気自動車生産の増加等の切り替えによる移行リスクに直面していることを伝えた。また、市場の化石燃料から再生可能エネルギーへのシフトにより化石燃料発電所の廃止や価格上昇について説明し、炭素価格や燃料価格により単価が変動する化石プラントに比べ、再生可能プラントの単価は変わらない点や減損損失は耐用年数に基づく早期除去の予測により算出できることなど利点を述べた。



【プレゼンテーション】いま企業経営として考えるべきこと ネットゼロからネイチャーポジティブまで
 大町 興二氏(S&PグローバルSusutainable1、マネージングディレクター日本ヘッド)
 眞々部 貴之氏(S&PグローバルSusutainable1、ディレクター、コーポレート・エンゲージメント)

 両名は企業活動のサスティナビリティはサプライチェーンを含めた強靭化がカギとして、企業と自然との関係を深く考え、ステークホルダーと協動して互恵的な成果を達成することが大切であることを述べた。



 休憩をはさんだ後、4つの部屋に分かれてブレイクアウトセッションが進行、活発な議論が行われた。

・プレゼンテーション:ボラティリティが高まる中での上場・非上場市場におけるデータインテリジェンスを活用した投資機会の発掘方法
・パネル:データアプローチによるリスク管理の動向 ガバナンス・保護・有効な意思決定とは
・プレゼンテーション:米国T+1移行に伴うアセットサービシングへの影響と海外コーポレートアク
ションイベントのトレンド
・パネル:低PBR企業への圧力が強まる中、投資家エンゲージメントはどうあるべきか?




休憩時間中も多くの来場者がネットワーキングを行っている様子が見られるなど、盛況のもとフォーラムは閉会した。

(写真、取材、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部@株式会社グッドウェイ





09:26 | 取材:金融・IT業界向け

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