金融&IT業界の情報サイト
 
 
 
取材レポート >> 記事詳細

2012/08/05

【大証/TCS/Sybase】トレーディングセミナー『新たな執行戦略の確立とティックデータ分析の可能性』

| by:ウェブ管理者



大阪証券取引所東証コンピュータシステム(TCS)/サイベース(Sybase) 
トレーディングセミナー『新たな執行戦略とティックデータ分析の可能性』取材
レポート!

2012年7月31日(火)午後5時から、大阪証券取引所、東証コンピュータシステム、サイベースは、東京証券会館1階の『JASDAQ-OSEプラザ』セミナールームにおいて、国内金融機関(証券会社)のトレーダーやディーラーを対象としたトレーディングセミナー『新たな執行戦略とティックデータ分析の可能性』を開催した。

最初の講演(東証コンピュータシステムの戦略企画部部長 辰野 正彦氏)では、アルゴリズム取引の概要およびその開発手順に触れ、Sybase RAP(リアルタイム分析および履歴分析の統合プラットフォーム)を用いたTCSのヒストリカルデータ、板再現機能などの他、簡易ツールやバッチツールによるシミュレーションを通じてシナリオ改善とパラメータフィッティングを繰り返しながら本番システムを構築していくまでの流れと留意点について説明。
次の講演(慶応大学大学院 経営管理研究科 教授 林 高樹氏)では、高頻度データ分析の実例として、価格の方向性予測、出来高と価格の相関性計測(出来高は価格に先行するか、どのくらい先行するか)について先行/遅行時間をパラメータとしたデータ分析結果の動画を交え解説した。







プロップファーム(自己資金運用専門会社)やヘッジファンド、証券会社の自己運用部門にコンピュータを活用した高頻度な取引(HFT=High Frequency Tranding )が広まり、その売買高の比率は日増しに高まっている。ミリセカンド(1,000分の1秒)から数時間程度の日計り取引を中心に注文状況(板情報)からサヤを抜く戦略を組み立てたり、複数の市場から有利な条件で売買できる市場を自動的に探すなどアルゴリズムを駆使して頻繁に売買を繰り返すことで売買益を積み上げていくのが特徴だ。


「ミリ秒の攻防」に打ち勝つため、膨大なティックデータの定量定性分析結果を活用することで、銘柄や市場参加者の傾向を把握し、新たな売買プログラムの構築に活用する動きが欧米を中心に広がる中、非構造データを含む人間には把握できない膨大なデータから、いかに収益の可能性を探る取組みを実現できるか、今後の新たな執行戦略と分析手法の動向に注目したい。

 

(取材、撮影:グッドウェイ 藤野 宙志、柴田 潔 /  記事、編集・制作:柴田 潔)


23:21 | 取材:金融・IT業界向け

【免責事項】
サイト掲載情報の正確性、および完全性については最善を尽くしておりますが、その内容を保証するものではございません。また利用者が当サイト、およびサイトに関連するコンテンツ、リンク先サイトにおける一切のサービス等を利用されたことに起因、または関連して生じた一切の損害(間接的、直接的を問わず)について、当社、当サイト、投稿者および情報提供者は一切の責任を負いません。

Copyright © 2010- GoodWay Inc. All rights reserved.