2018年4月13日(金)、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスは、「ETF市場10年の歩みと近未来創造~世界的規模での市場拡大と業界変革を見据えて~」をテーマに、機関投資家や運用会社、証券会社、銀行などの国内外の ETF市場関係者を招き、「第10回 ETFコンファレンス」を東京・日比谷にある帝国ホテル 孔雀の間で開催した。
会場は昨年同様に、講演会場、分科会会場、展示会場、懇親会場の4会場からなり、終日にわたって講演や展示が行われ、事前登録者数は初めて1,000名を超えたという。国内はもちろん、シンガポール、香港などアジアを中心とした海外からの関係者の参加が例年以上に増加したという。
以下、会場の一日の様子を写真でご紹介したい。
【08:55】 開会の挨拶
S&P グローバル President and Chief Executive Officer ダグラス・ピーターソン氏
【09:00】 基調講演
東京証券取引所 代表取締役社長 宮原 幸一郎氏
第1部 ETP市場の動向と投資環境 ETF発展の歴史を振り返る
【09:10】 世界のETF市場アップデート
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス ETPグローバルヘッド ジョン・デイヴィス氏
【09:25】 対談 「世界最大のETF SPYの誕生とETF市場発展の歴史」
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ グローバルSPDRビジネス・チェアマン ジェームズ・ロス氏
Jane Street Senior Member ETF Sales & Trading Team トッド・ホランダー氏
≪インタビュアー≫
ETFGI Partner and Co-Founder デボラ・ファー氏
第2部 投資家からのニーズ拡大が続くETF
【09:50】 世界市場におけるETFビジネスを取り巻く環境とその変革
ブラックロック・ジャパン 代表取締役社長 有田 浩之氏
【10:10】 グローバル資産運用の新たな枠組み
Riverfront Investments 会長 チーフ・インベストメント・オフィサー マイケル・ジョーンズ氏
【10:25】 注目されるパッシブ運用 「多彩なインデックス型投信の台頭とETF」
一般社団法人投資信託協会 会長 岩崎 俊博氏
【10:40】 パネルディスカッション1 「資産運用会社が求める新たなETFビジネスの在り方とは?」
≪パネリスト≫
アセットマネジメントOne 商品本部 商品戦略企画グループ長 浜田 好浩氏
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ 取締役 マーケティング・ETFビジネス担当 ディビット・コリンズ氏
Direxion Investments ヴァイス・プレジデント グレース・チュウ氏
≪モデレーター≫
コモンズ投信 代表取締役社長&CIO 伊井 哲朗氏
特別セッション
【11:30】 世界の市場環境と2018年のアウトルック
CME グループ チーフ・エコノミスト ブルフォード・パットナム氏
【12:50】 午後の部 開会挨拶
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス CEO アレックス・マトゥーリ氏
【12:55】 国民の安定的な資産形成に資する金融・資本市場の整備
金融庁 総務企画局 審議官 中島 淳一氏
第3部 商品の多様化と投資家のニーズ
【13:15】指数の役割がETF市場の成長を支えている
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス 指数委員会 委員長 デビッド・ブリッツアー氏
【13:30】 Innovating For Investor Needs: Modern Alpha
ウィズダムツリー・ジャパン CEO/最高経営責任者 イェスパー・コール氏
【13:45】 パネルディスカッション2 「多様化する国内ETFの商品開発」
≪パネリスト≫
大和証券投資信託委託 運用本部 担当部長 堀地 正浩氏
日興アセットマネジメント ETF センター長、ETF 開発部長、ETF プロモーション部長 今井 幸英氏
三菱UFJ国際投信 法人投資家営業部 シニアマネージャー 佐々木 康平氏
≪モデレーター≫
京都大学 経営管理大学院特定教授、京都大学博士 加藤 康之氏
【14:50】 パネルディスカッション3 「MiFID2導入で注目される欧州市場でのETFビジネス」
≪パネリスト≫
DWSグループ アジア太平洋地域 ETP開発部門 責任者 アンソン・チャウ氏
ソシエテ・ジェネラル・セキュリティーズ(ホンコン)リミテッド リクソーETF ヘッド・オブ・アジア クリストファー・フリーズ 氏
ETFGI Partner and Co-Founder デボラ・ファー氏
≪モデレーター≫
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス シニア・ディレクター 川崎 華奈氏
第4部 日本におけるETF市場の課題と今後の展望
【15:30】国内のETF市場の課題と将来展望
学習院大学 法科大学院教授 金融審議会 市場ワーキング・グループ 座長 神田 秀樹氏
【15:45】特別討論 パネルディスカッション4「ETF市場の流動性拡充と日銀保有ETFの出口戦略」
≪パネリスト≫
ウィズダムツリー・ジャパン CEO/最高経営責任者 イェスパー・コール氏
学習院大学 法科大学院教授 金融審議会 市場ワーキング・グループ 座長 神田 秀樹氏
クレディ・スイス証券 チーフ・マーケット・ストラテジスト 市川 眞一氏
第一生命経済研究所 首席エコノミスト 永濱 利廣氏
≪モデレーター≫
日本証券経済研究所 研究員 博士(経済学) 田代 一聡氏
第5部 ETF市場における近未来創造
変革の予感 海外の事例と国内市場変革準備
【16:30】①上場投資信託(ETF)の流動性
Cantor Fitzgerald Senior Managing Director レジナルド・ブラウン氏
【16:45】②欧米におけるETFエコシステムの発展
ETFGI Partner and Co-Founder デボラ・ファー氏
【17:00】③東証におけるETFマーケット・メーカー制度導入について
東京証券取引所 株式部 株式総務グループ ヘッド・オブ・ETF・セカンダリー・トレーディング 調査役 岡崎 啓氏
【17:15】世界のETFトレンド、および展望
バンガード・インベストメンツ・香港・リミテッド アジア太平洋 ポートフォリオ・レビュー部門ヘッド ヤン・プー氏
【17:35】 パネルディスカッション5 「魅力あるETF市場構築に向けて 流動性の改善への期待と展望」
≪パネリスト≫
チューリッヒ生命 チーフ・インベストメント・オフィサー兼投資部長 竹田 憲充氏
奈良中央信用金庫 常務理事 平野 吉伸氏
Flow Traders 機関投資家トレーディング部門 山田 岳樹氏
Jane Street アジア・太平洋地域 ETF セールス・トレーディング ディレクター カーティス・タイ氏
≪モデレーター≫
三菱UFJ国際投信 法人投資家営業部 シニアマネージャー 佐々木 康平氏
【18:20】 パネルディスカッション6 「ETF市場の近未来創造 次なる10年への挑戦」
≪パネリスト≫
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ ETF商品部長 杉原 正記氏
野村アセットマネジメント 運用調査本部 ヘッド・オブ・インデックス・プロダクト 奥山 修氏
バンガード・インベストメンツ・ジャパン 投資戦略部長 塚本 俊太郎氏
ブラックロック・ジャパン ETF事業部門長 兼 ETF事業部長 ジェイソン・ミラー氏
≪モデレーター≫
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス 日本オフィス統括責任者 牧野 義之氏
展示会場には協賛各社のブースが立ち並び、特に休憩時間中は多くの来場者で賑わった。
分科会場では協賛各社提供の講演が終日にわたって行われた。プログラムは以下の通り。
【09:10-9:40】一部:指数を使ったボラティリティ・コントロール:直近の市場局面で指数はどう動いたか?
二部:パッシブ運用とアクティブ運用のパフォーマンス比較(SPIVAレポート):最新の結果報告
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス グローバル・リサーチ&デザイン部門 アジア太平洋地域ヘッド プリセラ・ルック氏
【09:55-10:25】ETFで広がるインカム投資~マーケットニュートラルと3つのREIT商品 中小型ETF 1年間の実績
三菱UFJ国際投信 法人投資家営業部 シニアマネジャー 佐々木 康平氏
【10:40-11:10】日本ETF市場のエコシステム、現状と課題、日興アセットの取組み
日興アセットマネジメント ETFセンター長 ETF開発部長 ETFプロモーション部長 今井 幸英氏
【11:30-12:00】地域金融機関の資金運用におけるETFの活用と課題
奈良中央信用金庫 常務理事 平野 吉伸氏
【13:15-13:45】多様化する投資家ニーズとモデルポートフォリオの進展 ~ファクター投資の再考~
ブラックロック・ジャパン マルチアセット運用部 ディレクター 新井 洋子氏
【14:00-14:30】バンガードの考えるファクター投資
バンガード・インベストメンツ・ジャパン 投資戦略部長 塚本 俊太郎氏
【14:50-15:20】激動する世界の政治経済と投資機会
ウィズダムツリー・ジャパン CEO / 最高経営責任者 イェスパー・コール氏
ウィズダムツリー・ジャパン ETFストラテジスト 渡邊 雅史氏
【15:45-16:15】ETF取引はどこで行うべきか? ~アジア、ヨーロッパ、それとも米国?~
DWSグループ ETP開発部門 アジア太平洋地域ヘッド アンソン・チャウ氏
【16:30-17:00】アクティブとパッシブの融合、その実践的アイデア ~ より効率的なポートフォリオ構築のために ~
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ ETF商品部長 杉原 正記氏
【17:15-17:45】ETF投資と企業価値の向上
野村アセットマネジメント 責任投資調査部 シニアESGスペシャリスト 大島 みずえ氏
野村アセットマネジメント 運用調査本部 ヘッド・オブ・インデックス・プロダクト 奥山 修氏
全ての講演が終了後、閉会の挨拶を行うS&P ダウ・ジョーンズ・インデックス 日本オフィス統括責任者 牧野 義之氏
同社は、投資可能なベンチマーク指数提供の長い伝統を持つ世界最大級の金融市場指数提供者として、市場を正確に測定するベンチマークを提供し、旗艦指数であるS&P 500およびダウ・ジョーンズ工業平均から、株式、債券、コモディティ、不動産に至るまでの透明性の高い指数を作成し提供。サービスを提供する企業は、投資運用会社、OTCデリバティブ商品発行体、ETF提供者、主要取引所、機関投資家などと多岐にわたっている。
こうした中、2010年の純資産額約1.5兆米ドルが、2016年(12月末時点)には約3.5兆米ドルにまで拡大するなど、成長が続く世界のETF(ETNを含む)市場のなかで、国内ETFにおける2017年(年間)の売買代金は38兆8,089億円と歴代3位を記録。流動性拡大を目的に、2018年夏よりETF市場におけるマーケットメイク制度も導入されるなど、今後の継続した市場振興策と市場の成長ぶりが期待されるなか、拡大するETF市場を背景に、次回の開催もますます盛況となることが期待される。
( 写真提供:S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス / 記事、編集・制作:プロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )