2017年12月6日(水)、イベント事業やブランディング&PR事業を展開するナノオプト・メディアは、Fintech、クラウド、ビッグデータ、AI等の金融情報システムの最新トピックを紹介する「第2回金融ICT カンファレンス 2017」を、東京・丸の内にあるJPタワーホール&カンファレンスで開催した。
今年は「第1回業務自動化カンファレンス 2017」と「第1回ビッグデータ流通カンファレンス 2017」が同時開催され、全イベントの延べ来場者数は昨年の3,394名を大幅に上回る4,917名を記録した。(いずれもセッション延べ数)
【講演①】日本銀行 決済機構局 FinTechセンター 宮 将史氏「FinTechを巡る最新動向と日本銀行の取組み」
最初の講演「FinTechを巡る最新動向と日本銀行の取組み」では、日本銀行 決済機構局 FinTechセンター 宮 将史氏が登壇。宮氏は講演の中で、金融、社会、技術の面からフィンテック勃興の背景と現状に至るまでの経緯に触れ、フィンテックの技術や、フィンテックがもたらす効果について解説。その上で、さまざまな分野への応用の可能性を紹介すると共に、日本の課題とオープンイノベーションの重要性に触れ、日本銀行におけるフィンテックの検討体制と具体的な取組み内容を披露。決済システム・金融インフラの安全性の確保・向上、効率性の向上に向けた今後の取組みについて語った。
以降のA&B会場それぞの講演者、講演名は以下の通り。新しい時代を見据えた金融システムのあり方について有意義な講演が夕方まで実施され、いずれの会場も多くの来場者で賑わった。(注:紹介写真は途中のセッションまで)
【講演②】イクシアコミュニケーションズ マーケティングマネージャー 小圷 義之氏
「今、金融業界に求められる『3つのセキュリティサイクル』とは キーワードは、ネットワークセキュリティにおける『検証、防御、制御』」
【講演③】ユニアデックス ソリューションビジネス開発統括部 セキュリティー部 森 駿氏
「クラウド時代の新しいITセキュリティーガバナンスの確立~金融業界も注目するCASB & IDaaSとは~」
【講演④】NTTテクノクロス エンタープライズ事業部 第一カンパニー(金融システム) マネージャー 唐澤 光彦氏
「ブロックチェーンの開発現場で起きていることとは ~ 開発のポイントと悩みどころ ~」
【講演⑤】Cloudera 営業部 金融担当 長内 栄一氏
「欧米の金融機関に学ぶデータ活用事例 ~なぜ、240社以上の金融機関がClouderaを導入したのか?~」
「音声マイニングの先にあるデータ活用とは ~AIコンタクトセンターをイノベートする『インテリジェンスデータ』~」
【講演⑦】FFRI 事業推進本部 プロダクトソリューション部 マネージャー 岡田 一彦氏 「世界の金融機関が狙われた"ファイルレス攻撃"とその対策 ~被害を未然に防ぐ『先読み技術』と『自動解析』~」
「金融機関×スタートアップ オープンイノベーション成功の三か条 ~手ざわり感のあるフィンテックとは~ 」
【講演⑨】テナブル Senior Systems Engineer 花檀 明伸氏 「これからの金融ICTに適応したセキュリティ対策の実践 〜 脆弱性対策、Web App セキュリティとコンプライアンス準拠 〜」
講演会場外では開場以降もコンスタントに来場者が訪れ、満席で講演会場に入場できない来場者のために大型モニターも用意された。休憩スペースもしっかりと用意され、数多くのホワイトペーパーやパンフレット類も無料配布された。
第2回目を迎えた金融ICTカンファレンスを開催したナノオプト・メディアは、事業拡大に伴って12月上旬にオフィスを東京・西新宿のエルタワーに移転。年間を通じてセキュリティーやICT等を含めた様々なカンファレンスを開催している同社の次回の注目イベントとしては2018年2月~3月に「Security Days Spring 2018」が予定されており、以下の日程で開催される予定だ。
福岡:2018年2月16日(金)、名古屋:2018年2月23日(金)、
大阪:2018年3月2日(金)、東京:2018年3月7日(水)~9日(金)
(取材、撮影、記事、 編集・制作: 柴田 潔 @株式会社グッドウェイ )