2021年2月のAML/CFTに関するガイドラインの改定や、同年8月30日(月)のFATF第4次対日相互審査結果の報告書公表を踏まえ、金融機関へのAMLコンプライアンスの要求事項が引き続き高まることが想定されるとして、この日は同社が実施した調査の結果を基に、より良いAML体制を築くためのベストプラクティスが共有された。
講演① | 「AMLコンプライアンスのコスト管理のベストプラクティス」 |
自己紹介の後、冒頭の企業紹介を行った井浪氏は、2021年1月に同じLexisNexisグループで、共にAMLリスク対策ソリューションを提供するLexisNexis Risk SolutionsとACCUITYが合併したことにより、より広範囲なサポートが可能になったと述べ、金融犯罪スクリーニング、コルレス銀行のKYCデューデリジェンスをサポートするデータ、決済サービス(ペイメントソリューション)の3つの分野でのサービス提供を通じ、金融機関等の事業会社のAMLコンプライアンス改善をサポートしている実績を紹介した。
続いて井浪氏は、同社が実施したグローバルの4つの地域における金融犯罪コンプライアンスの現状分析レポート「True Cost of Financial Compliance Report」における調査の背景と目的、および調査委手法について説明。世界的な市場調査会社KS&Rと共に行った本調査では銀行、投資会社、保険会社等の1,000名以上を対象に1年間にわたって電話で回答を取得したという。
同社が実施した調査によると、世界中で2,139億ドルがAMLコンプライアンスに使用されており、その約57%が人件費、53%の回答者がAMLコンプライアンスが業務の生産性にマイナスの影響があると回答しており、さらに55%の回答者は新規顧客獲得に悪影響があると回答しているという。
講演② | 「直近の金融市場での事象からあぶり出されたリスクの振り返りと対応策」 |
続いて大澤 信之氏(クニエ 金融グループ シニアマネージャー)の「直近の金融市場での事象からあぶり出されたリスクの振り返りと対応策」と題する講演では、大手証券の市場業務部門、大手外資系コンサルティング会社、大手ネット証券の経営企画部門を歴任した豊富な市場系業務の実務知識と経験を基にした貴重な情報を参加者に共有した。
大澤氏は、野村HDなど国内外の金融機関に巨額損失が発生し、市場に混乱もたらした「アルケゴス事件」の背景や、そこに潜んでいたリスクと対策について解説を 行った。
最後に、前半の講演で紹介されたグローバルの4つの地域における金融犯罪コンプライアンスの現状分析レポート「True Cost of Financial Compliance Report」について、ご興味がある方は下記よりACCUITYにお問い合わせいただきたい。
(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )