ISID(電通国際情報サービス)主催「金融イノベーションビジネスカンファレンス(FIBC2012)」取材レポート!
『金融イノベーション企業、ベンチャーキャピタル、そして金融機関を一堂に会し、イノベーションの起こりにくい金融分野において、「刺激の連鎖をし、業界全体を活性化」させていきたい』(ISID金融ソリューション事業部)
2012年2月8日、ISID(電通国際情報サービス)主催による金融イノベーションに特化した「金融イノベーションビジネスカンファレンス(FIBC2012)」が東京都中央区八重洲にあるベルサール八重洲で開催された。
<プログラム>
(カンファレンス)
13:00-13:05 主催者挨拶
13:05-13:45 キーノートスピーチ
13:45-15:45 デモンストレーション&プレゼンテーション
16:00-16:50 パネルディスカッション
16:50-16:55 閉会
16:55-17:10 質疑応答(報道各社向け)
(ネットワーキング)
17:00-18:35 交流会・プレゼン企業ブース展示・表彰式
先ず、「起業のファイナンス(ベンチャーにとって一番大切なこと):日本実業出版社」の著者でもあるFemto Startup LLP ゼネラルパートナー/公認会計士 磯崎 哲也氏より基調講演「来るか?日本の金融イノベーション」が行われ、続いてTechCrunch Japan 編集長 西田 隆一氏がモデレータとなり、計8社の金融イノベーション企業の責任者が登壇し、金融サービスのデモンストレーション&プレゼンテーションを各社プレゼン時間(7分間)の中で実施した。
このプレゼンテーションの様子はUstreamでリアルタイム配信され、会場の参加者だけでなくライブ中継を視聴する参加者からも応援アプリ「SuperMetaShake」(Android対応)による応援シェイクを通じて登壇者にエールを送るなど、全ての参加者一人一人が金融ビジネスのイノベーションに対する想いを一つに情熱と熱意が感じられるとても興味深いカンファレンスとなった。
また、パネルディスカッションでは、ISID金融事業戦略部 シニアコンサルタント 齋木 健次氏がファシリテータとなり、今後の金融サービス活性化に向けた取組みとキーワードとして、パネリストから「スピード」、「情報発信」、「消費者目線」、「人間のパッション(情熱)」などがあげられた。
プレゼンテーション終了後は、隣接するネットワーキング会場において交流会が開催され、プレゼン企業の各ブースには代表者や事業責任者自らが説明にあたったこともあり、多くの参加者が具体的な取組みに向けた意見交換や質問を積極的に行っている姿が印象に残った。
なお、投票の結果、ホットリンクが提供する株価予測サービス事業が初代大賞を受賞、ロイヤルゲートのスマホ型クレジットカード決済リーダー「PAYGATE」が第二位入賞を果たした。
コスト削減、制度対応、新商品・新機能、新しい仕組み(イノベーション)、金融ソリューションが果たす役割は様々だが、ベンチャー企業が多くの人に認知され、進化発展していくまでの大前提として、経済的にも存続しかつ支持・支援の輪をスピーディーに拡げていく必要がある。
実績もブランドも無い厳しい事業立上げスタートアップフェーズにおいて欠かせない、パッション(情熱)、アクション(行動)、キャピタル(資本)を共有できるビジネスパートナーといかにタイムリーに巡り合うことが出来るかどうかが鍵を握る。
今回の「FIBC2012」の取組みをきっかけに、金融IT業界においても一歩先を行く大手企業が中心となり、パイ(市場)を開拓し育てていくインキュベーターとなり、実効性をもって取組む姿勢を示していくことで、金融サービ業界全体を活性化するための活動の場が広まっていくことに期待したい。
(取材・撮影・記事:藤野宙志 編集・制作:柴田潔)
<参考URL>
◎ZDNet Japan
「金融にこそテクノロジイノベーションを」 飯田哲夫 (電通国際情報サービス)
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