2015年11月19日(木)、テクマトリックスは、2013年よりFINCAD製品を利用しているクライアント企業の関係者を招き、金融市場及びFINCADサービスの最新情報を提供する第4回「FINCADユーザーカンファレンス」を東京・丸の内にある丸ビルホール&コンファレンススクエアで開催した。 今回は、変化が加速する金融市場の現状を背景に、”Insight into the financial future” をテーマに、金融市場における最新情報や、FINCAD製品を用いた対応ソリューションなどが紹介され、講演終了後の懇親会では当日に解禁となったボジョレー・ヌーボーが振舞われて参加者同士の歓談も弾むなど、盛況のもとに閉会した。 会場の丸ビルホール&コンファレンススクエアは、丸ビル内にある東京駅と直結したコンファレンスホールで眺望も素晴らしく、セミナー、フォーラム、発表会など様々なビジネスシーンで利用されている施設。夕方4時の開演が近付くと多くのクライアント企業の関係者が会場を訪れる。【開演挨拶】テクマトリックス代表取締役社長 由利 孝氏 「FinancialCAD Corporationは、ニューヨーク、ロンドン、北京、といった大きな金融センターに直接店舗を出してビジネスを拡大し案件も大型化。テクマトリックスも自社株買いによって独立した新しい会社としてのステージに立った。」 開演の挨拶に立った由利氏は、ボードメンバーを務めているFinancialCAD Corporationの戦略や経営の状況について「まず、FinancialCAD Corporationでは、今年は非定期に事業発展に関する活発なボード会議が開かれているが、新しいステージを拡げていく戦略商品として「F3(FinancialCADの金融商品分析ソフトウェア)」に現在は力を入れている。F3の方向性としては、企業の中で色んなユーザーから使って貰えるような、プラットフォームのコンポーネント化が一つの軸になり、また、ユーザビリティーの向上による操作性のさらなる改善がもうひとつの軸になる。」と説明。 また、FinancialCAD Corporationの経営については「会社の中で人数が増えているのはプロフェッショナル部門で、顧客のシステム導入、コンサル、SIで支援できるプロフェッショナルなメンバーをかなりの勢いで増やしている。また、もうひとつ増えている部門が営業部門で、ニューヨーク、ロンドン、北京、(東京はテクマトリックスが担当)といった大きな金融センターに直接店舗を出してビジネスを拡大、結果的にFINCADとしての受注も大型化し、新規案件も順調に獲得できている状況だ。」と同社の状況を説明した。 一方、テクマトリックスの現状としては、「金融はFINCADを中心としたビジネスを軸とすることは以前と変わっていないが、会社全体のトピックとしては、会社全体の31%の株を持っていた楽天から株式を自社株買いして新しい会社としてのステージに立った。より独立した企業として、金融業界でより一層皆様のお役にたてる会社となっていきたい。」と抱負を語って挨拶を締め括った。 開演挨拶の後の基調講演には、「リスク管理の今と昔」をテーマに、みずほ証券 常務取締役兼常務執行役員 内部監査部門長 薄葉 真哉氏が登壇。金融規制環境の構造変化やリスクマネージメントというコンセプトの誕生と発展、リスク管理の今と昔について詳しく解説を行った。 続いて、テクマトリックス 金融工学研究チーム 緒方 敏幸氏が、「新バーゼル規制におけるカウンターパーティ・リスク計測標準手法「SA-CCR」概説」と題した講演を行い、標準的手法の特徴として、担保による信用リスク削減効果やネッティングによる削減効果についてを説明。以降、エクスポ―ジャー計算についての解説等を挟んで、テクマトリックスの計算システムについてを紹介して講演を終えた。
休憩を挟んで、SBIホールディングス 再保険事業設立準備室 副室長 関口 健太郎氏が、「保険ERM規制と実務の最新事情」について講演。自己紹介の後、保険業界にかかるリスク管理関連の規制の動向や実務での対応状況、および規制や実務に関するトピックスについて、金融機関のリスク管理の高度化の観点から私見を述べた。 また、続いてのゲスト講演では、メッセージ 代表取締役社長 吉野 正康氏が「FINCADの特許技術 (Universal Algorithmic Differentiation)の特長」と題する講演で、感応度計算や自動微分などについて詳しく解説を行った。 最後には、テクマトリックス 金融ソリューションチーム 特命課長 松井 智二郎氏が、同社の最新ソリューションについてを紹介。冒頭で、デリバティブ商品評価・分析の世界標準ツール「FINCAD Analytics Suite」 、オブジェクト指向型プライシングソリューション「F3」、市場系業務統合ソリューション 「Apreccia 4」などの一連の金融ソリューションを紹介後、最新ソリューションとしてMSG SA-CCR計算モジュールや、TMX F3計算ライブラリについて来場者に概要を説明した。 講演会終了後は同会場で懇親会が行われ、参加者には食事と共にその日に解禁となったボジョレーヌーボーが振舞われる。ボジョレーヌーボーの解禁日は毎年、11月第3木曜日の午前0時と決まっており、今回もその日に合わせて開催が行われたが、同社によれば来年も同様に解禁日に開催を予定しているという。
FINCADのユーザー向けに、テクマトリックスおよび第一線で活躍している専門家による講演や説明が多く行われた今回のカンファレンス。FINCAD Analytics Suiteは1990年に初版をリリース以来、デリバティブのプライシングツールとして世界各国の多くのクライアントに愛用され続けてきたといい、年1回のバージョンアップによる機能強化を行う事で、クライアントに更なる信頼性、安定性、利便性を提供、世界80か国、4,000以上の法人への導入実績があるという。同社の金融ソリューションの詳細についてはこちらをご覧いただきたい。(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )
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