金融&IT業界の情報サイト
 
 
 
写真レポート >> 記事詳細

2024/05/14

【Fin-JAWS】「Fin-JAWS 第35回~金融SRE特集~」を開催!

| by:サイト管理者
タイトル:【Fin-JAWS】Fin-JAWS 第35回~金融SRE特集~を開催!

 2024年4月22日(月)、AWSユーザーグループ「JAWS-UG」の金融・FinTechを専門とする支部「Fin-JAWSコミュニティ」は、東京の金融街である日本橋兜町・茅場町にある金融インキュベーション施設「FinGATE KAYABA」にて「Fin-JAWS 第35回~金融SRE特集~」を開催した。



 総合司会は、渥美 英俊氏(Fin-JAWS 運営)が務め、オープニングの中で、JAWS-UGとFin-JAWSのこれまでの活動について解説。その後、本日のタイムテーブルを紹介し、セッション中にJAWS-UGの支部に関する重要な発表があることを伝えた。



 『クラウドセキュリティと金融機関の監査』をテーマにした基調講演では、外間 崇氏(金融庁 総合政策局 秘書課 情報化技術支援室 上席技術支援専門官)が登壇。外間氏は、現行のセキュリティ安全対策基準と金融機関の現状、さらにはクラウド時代の監査方法について詳細に説明。特に、監査が本来持つべき継続的な改善の促進という目的から逸脱し、一部の金融機関が形式的なチェックリストの遵守に囚われている現状を指摘した。さらに金融庁と金融機関の間で感じられる上下関係の強さを考慮し、リスクベースアプローチに基づく適切なチェック項目の選定に苦労しているという点も強調。これに対し、金融庁としてより協力的で支援的なアプローチをできる限り取りながら、効果的なセキュリティ対策のサポートを行う姿勢を伝えた。また、セキュリティチェックシートを効率的に活用する方法についてのヒントも多数提供。この講演は、金融機関におけるセキュリティ対策と監査の実践的なポイントや金融庁とのコミュニケーションについての理解を深める機会となった。



 「愛がゆく」コーナーでは、早川 愛氏(Fin-JAWS 運営)らが金融関連のラボを訪問するシリーズで、6回目の今回は山梨県で行った取材内容について紹介。

 甲府駅からほど近い活動推進拠点「4U(フォー・ユー)」では、創設者の藤野 宙志氏(グッドウェイ 代表取締役社長、山梨中央銀行 地域DXアドバイザー)と管理人の稲生 えり氏(グッドウェイ 甲府事務所 所長・4U管理人、こうふぐらし研究所 所長)にインタビューを実施した。4Uは多様な業種や年代の人々が自由に交流できるスペースを提供しており、地元のオフィスワーカーや学生が集う場として、活動やアイデアを共有するカジュアルなイベントを頻繁に開催している。この環境が新たな発想やプロジェクトの誕生に寄与しているという。また、山梨中央銀行が設けた「Takeda Street Base」など複数の拠点が連携しながら山梨地域の経済活動の活性化に向けた取り組みが進められている。

 山梨中央銀行の電算センターでは、重友 秀真氏(山梨中央銀行 システム統括部 システム開発課 課長代理)にインタビューを行った際、JAWS 山梨支部の設立についての重大発表があった。重友氏は、2020年代初頭からAWSを利用しており、地元に支部がないことを寂しく感じていたが、「JAWS DAYS 2024」への参加をきっかけに支部設立を決意。地域コミュニティに低い敷居で参加しやすい環境を提供することを目指し、特に多くの初心者や学生にも関与してもらいたいと考えている。初回のイベント「JAWS-UG山梨 【第0回】サメ発表会」は2024年6月1日(土)に「Takeda Street Base」での開催が予定されており、年に4回の開催を目指している。



 後半のセッションでは、2つの講演が行われた。

 講演「AWS re:Inforceのおすすめ!」では、松本 照吾氏(アマゾンウェブサービスジャパン)が登壇。松本氏はSOCレポートの最新情報をはじめ金融機関のクラウドセキュリティや監査に関する情報を共有し、サービス毎の責任共有モデルについて解説。この際、AWSコンプライアンスソリューションガイドなどを紹介し、これらが規制要件への対応に役立つことを強調。さらにAWSが提供する無料トレーニングコース「Cloud Audit Academy」が初心者から上級者まで利用可能であることを紹介。
 続いて、AWSのセキュリティやコンプライアンスに特化したグローバルな学習型カンファレンス「AWS re:Inforce 2024」について説明。2024年は6月10日から12日までアメリカ・フィラデルフィアで開催される予定で、特に今回は生成AIに特化したセッションが多数予定されている。合わせて生成AIについての最新のセキュリティアプローチ「生成AIセキュリティスコーピングマトリックス」も紹介し、英語版は第3弾まで更新されていることも共有した。この「AWS re:Inforce 2024」の最大の価値は、様々なレベルの参加者に合わせたインタラクティブな学習でハンズオンセッションやディスカッション、ゲーミフィケーションを通じた参加型のイベントが多く計画されており、日本からはツアー企画「AWS re:Inforce Japan Tour 2024」があることを紹介。また、キーノートやイノベーショントークといったセッションはライブストリーミングでも視聴可能であることを伝えた。

 講演「AWS/EKS運用のトイル削減・開発者体験向上・ガバナンス強化を目指すfreeeのPlatform Engineering」では、山口 伴紀氏(フリー)が登壇。山口氏はSREプラットフォームエンジニアを務め、Amazon EKS(Amazon Elastic Kubernetes Service)の効率的な運用について解説した。具体的には、IaC(Infrastructure as Code)の利用、ArgoCD(KubernetesのためのGitOpsに則ったContinuous Deliveryツール)を使ったデプロイ基盤の整備、EKSの自動アップデートなど、トイル(手作業、繰り返される、自動化が可能、戦術的、長期的な価値がない、サービスの成長に比例して増加する、といった特徴を持つ作業のこと)を削減しつつ開発者体験を向上させる多くの取り組みを紹介した。これらの施策により、組織全体の生産性が向上し、運用の負担が軽減されていることを強調した。山口氏は、プラットフォームエンジニアリングの基本的な原則として、開発者を最大の顧客と見なし、彼らのニーズに応えるプロダクトを提供することの重要性を説明した。


 全てのプログラムが終了し、西井 健二郎氏(セブン銀行 常務執行役員)による来賓挨拶と乾杯が行われた。その後、登壇者と参加者はネットワーキングを通じて交流した。この交流の時間は、参加者にとって有意義な情報交換の機会であり、新たなつながりや知見を共有する場となった。

 JAWS-UG山梨支部による初イベントが2024年6月1日(土)に「Takeda Street Base」での開催が決定(ハイブリッド形式)。詳細と申込みは以下のリンクを参照されたい。

 JAWS-UG山梨 【第0回】サメ発表会



06:27 | 写真:金融・IT業界向け




 

【免責事項】
サイト掲載情報の正確性、および完全性については最善を尽くしておりますが、その内容を保証するものではございません。また利用者が当サイト、およびサイトに関連するコンテンツ、リンク先サイトにおける一切のサービス等を利用されたことに起因、または関連して生じた一切の損害(間接的、直接的を問わず)について、当社、当サイト、投稿者および情報提供者は一切の責任を負いません。

Copyright © 2010- GoodWay Inc. All rights reserved.