2024年1月4日(木)、日本取引所グループ(東京証券取引所)は、東証アローズ オープンプラットフォームにおいて、新春恒例の大発会を開催した。
本年の大発会は、2024年1月1日の令和6年能登半島地震、2024年1月2日の羽田空港における事故があり、式典に先立ち黙祷が捧げられた。
年頭挨拶 | 山道 裕己氏(日本取引所グループ 取締役 兼 代表執行役グループCEO)
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山道氏は、石川県能登地方の大地震で被害にあわれた方々、及びその被災地に支援物資を輸送する途上の事故で亡くなられた方々とそのご家族へのお悔やみとお見舞いが述べられた。
地政学リスク、本年11月に控える米大統領選挙、国内の金融政策やグローバル経済の動向には注視が必要としつつも、継続的な物価上昇と賃上げ機運の高まっており、約30年続いたデフレ経済からの脱却、及び日本経済が本格的に成長軌道に戻る流れもみられるとした。また、コーポレートガバナンス改革資産運用業の高度化や新NISAスタートアップ育成5カ年計画など、将来を見据えた施策も行われ、本年も昨年に引き続き総じて堅調な相場展開を期待する声が多いと感じており、昇り龍のごとく力強く株価が上昇する年になることを期待していると語った。
来賓挨拶 | 鈴木 俊一氏(財務大臣 兼 内閣府特命担当大臣(金融))
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鈴木氏は、被災地の方々にお悔やみとお見舞いを述べ、政府は非常災害対策本部を設置し、各省庁を挙げて被災された方々、被災地の救命救急活動及び救援活動に省庁を挙げて取り組んでいると語った。
昨年は賃上げや株価が30年ぶりの高水準となるなど、日本経済は改善しつつあると述べた。資産運用立国実現プランであるNISAの抜本的な拡充、春に設立予定の金融経済教育推進機構を通じて金融経済教育の充実など家計の安定的な資産形成を力強く支援したいとし、金融機関については国民が安心して金融資産を購入できるよう、顧客本位の業務運営を推進すると語った。
企業について、持続的成長と中長期的な企業価値向上に向け、より実効的なコーポレートガバナンスの実現にも取り組んでいくとした。また、PBRなどの市場評価や資本コストを意識した経営の実現に向けた取り組みなどにも触れ、東京証券取引所が国内外の多様な投資家にとって、これまで以上に魅力的な市場となるよう、関係者の皆様とも協力しながら、市場のさらなる活性化に取り組んでいただきたいと語った。
打鐘の後、川井 洋毅氏(東京証券取引所 執行役員)の発声による手締めにより、大発会は閉会した。
今年は2024年7月3日に紙幣のデザインが20年ぶりに一新される。1万円紙幣に起用される渋沢 栄一氏をモチーフとするキャラクターしぶさわくんも来場していた。
初日の日経平均株価の始値は、3万3,193.05円でのスタートとなった。新NISAも始まり今年の金融市場が、さらに活性化されることを期待したい。
【参考】日本取引所グループYouTube公式チャンネル 2024年大発会(東京)映像
(取材、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )