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2015/08/31

【NTTデータ】ベンチャー企業×NTTデータ×大手企業でのWin-Win-Win、イノベーションビジネスの創発を目指して、豊洲の港からpresents「第2回オープンイノベーションコンテスト (”さあ、ともに世界を変えていこう”)」本選を開催!(FinTech関連)

| by:サイト管理者

 

 2015年8月27日(木)、NTTデータは、豊洲センタービル36階 コンファレンスルームにおいて、豊洲の港からpresents「第2回オープンイノベーションコンテスト (”さあ、ともに世界を変えていこう”)」の本選を開催した。当日は10チームによるプレゼンテーションが行われ、優秀賞および最優秀賞の表彰が行われた。

 このコンテストは、自社技術だけでなく他社が持つ技術やアイデアを組み合わせて、革新的な商品やビジネスモデルを生み出すべく、NTTデータが提供している社会の要請・課題に応える情報システム・社会インフラとベンチャー企業が持つソリューション・技術・ビジネスモデルを連携し、”素敵な世界”を実現すべく、イノベーションビジネスを創発することを目的としている。



 開演冒頭、「豊洲の港から」のNTTデータ イノベーション推進部 オープンイノベーション事業創発室 室長 残間 光太朗氏より、来場者や関係者へのお礼の言葉と共にコンテストの概要について説明。続いて、フォーラムリーダーである名古屋大学 情報連携統括本部 情報戦略室 教授 博士(工学)山本 修一郎氏より開会の挨拶が述べられた。



 本選の前半では、以下の5チームによるプレゼンテーションが行われた。

   1. 「発展途上国向けの国際送金サービス」
     (Dragonfly Fintech 武宮 誠氏)

   2.「適応学習型汎用認識アルゴリズムによるIoT基盤の高度化」 
     (
アダコテック 代表取締役 池田 満広氏)

   3. 「tweet全量データから未来を予想」
     (ADDIX デジタルソリューション事業部 サービス開発ユニット チーフディレクター 玉仙 拓也氏)

   4. 「スーパー乱数表(中間者攻撃対策乱数表)」
     (BANKGUARD CEO 工学博士 藤井 治彦氏)

   5. 「電力データ分析・節電レポートサービス」
     (Sassor 石橋 秀一氏)



 休憩を挟み、後半では、以下の5チームによるプレゼンテーションが行われた。

   6. 「高分散型鍵サーバ暗号システム for Internet of Thnings」
     (CertiVox シニアセールスエンジニア 尾崎 裕氏)

   7.「次世代人生シミュレーター「シミュライズ」」
      (AFG 代表取締役社長 田中 徹氏)

   8.「対面対応電子店舗を実現する Moshi Moshi Interactive」 
     (
ニューロネット 技術士(情報工学)前川 博文氏)

   9.「業界全体で作る新たなサイバーセキュリティ対策」
      (Capy Business Development 島津 敦好氏)

   10.「Mobile Banking Solutions Applicable to the Japanese Market」
     (Context360 COO Stephen Burke氏)



 全てのプレゼンテーションが終了し、審査が行われる。その後、休憩を挟み、特別講演「FinTechを中心としたオープンイノベーションの最新動向」マネーフォワード 取締役 Fintech研究所長 瀧 俊雄氏)が行われた。

 冒頭、Fintechの背景、潮流、主要分野などの現状を紹介し、今後は金融業界におけるUX(ユーザーエクスペリエンス)において、キャッシュレス化社会を迎えようとしており、また、人が担ってきたアドバイスや審査・評価・専門活動の領域でもIoTなどによって、新たなサービスやインフラが再構築され、利便性・生産性を劇的に改善していくと説明した。また、欧米の金融機関では、ユーザーの満足度向上のために、自己では行いにくいFintechベンチャーとの協働が進んでおり、いくつかの事例を挙げて海外の取組を紹介するとともに、これらを基に企業の特性にあったFintechへの取組方について持論を披露した。



 そして結果発表。最優秀賞は「スーパー乱数表(中間者攻撃対策乱数表)」BANKGUARD CEO 工学博士 藤井 治彦氏)が受賞した。
なお、副賞として、ビジネス化に向けたサポートチームの提供、アドバイザへの相談、ビジネスディスカッションの場、月1回の交流会への招待など、ビジネス化に向けた支援が受けられるという。



 なお、今回の外部審査員は以下の5名が務め、それぞれの総評コメント(要約)は以下の通り。


一般社団法人オープンイノベーション促進協議会 代表理事 西澤 民夫氏
皆さんのお話しを聞いて世の中はオープンイノベーションになってきていると改めて感じた。賞に漏れた方も素晴らしいプレゼンだったが、こうした場に出られない方はオープンイノベーション促進協議会に「ローマに市場にて」という発表の場があり、1ヶ月に1回開催しているのでぜひ気楽に参加して欲しい。

多摩大学 客員教授 本荘事務所代表 本荘 修二氏
数年前にこうしたコンテストがあっても(大企業とベンチャーの)連携は大丈夫かという不安ももあったが、今では、(どのようなアイデアが披露されるか)楽しみになるなど心強い状況になった。協働を検討する大企業担当者も積極的に(赤丸の札をあげて)意思表示するなど素晴らしいコンテストだった。ベンチャーストーリーのほんの一瞬だったが、これをテコに大きく羽ばたいて欲しい。

Global Catalyst Partners / Global Catalyst Partners Japan Managing Director & Co-founder 大澤 弘治氏
このコンテストの面白いところは、ビジネスコンテストの大企業担当者が、実際にビジネスを創りましょうという視点で札を上げたり、その後のフォローアップの保証を付けていたりと、非常にユニークな点で意義深いところだ。大企業と仕事をしていくというのはベンチャー企業にとって大切だが、それを大企業側から進んで手を挙げて意思表示している。今日はきっかけ作りだが、無事 事業化されることを願っている。


NTTドコモ・ベンチャーズ Managing Director 三好 大介氏
NTTデータの事業部の方々が多くきていて、思ったより多くの事業部の手が上がったのは大変良いことだ。NTTドコモの方でもできればいいなと考えている。一方、大企業の時間感覚は皆さんが思っているより時間がかかるが、それを分かった上で急いで進めたい。
 

◎フォーラムリーダー 名古屋大学 情報連携統括本部 情報戦略室 教授 博士(工学)山本 修一郎氏
洗練されたプレゼンが続いたが、皆さんご苦労されたと思う。オープンイノベーションとは 社会全体に浸透する技術、ビジネスを構築することだと思うが、そういう意味では大企業にも使われる技術にならないといけないし、一般の人でも使える技術を生み出す必要がある。そのための最初の一歩がこの場であったが、自分達も審査員で参加することができで幸せだと感じている。



 こうして2回目のコンテストは無事終了。閉会後は別室で懇親会も開催され、参加者同士が情報交換等を行い懇親を深めた。

 大企業とベンチャー企業の融合が珍しいという時代は今は昔。最近では銀行やIT企業の大手も積極的にイベントに参加したり開催するなど、自前主義から脱却し、大きな変革の時を予感させる取組みも増えている。特に規制産業といえる金融業界においては、金融グループを巡る制度のあり方に関して議論されるなど、一定の条件を満たせば柔軟な事業展開を認め、スタートアップ企業への出資や事業シナジー効果を発揮できるようにするための環境整備の必要性を唱える声も広がっている。豊洲の港から始まるオープンイノベーション。今回のコンテンスによる、ベンチャー企業×NTTデータ×大手企業でのWin-Win-Winの実現に期待したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作:柴田 潔、編集:藤野 宙志 株式会社グッドウェイ )



20:54 | 取材:金融・IT業界向け

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