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2017/02/08

【グッドウェイ】改正犯収法施行-リスクベースアプローチの実務への本格適用、FinTech法制と検討すべき金融犯罪対策など、アンチ・マネー・ローンダリングに関する日本最大規模「AMLコンファレンス2017」開催!

| by:サイト管理者


 2017年2月3日(金)、グッドウェイは、日本橋室町(三越前)にある野村コンファレンスプラザ日本橋において、今回で9回目となる「AMLコンファレンス2017 改正犯収法施行-リスクベースアプローチの実務への本格適用-」を開催した。



 当日は、金融庁や警察庁など関係当局によるマネー・ローンダリング防止に向けた規制や最新の取組み、金融機関における実務と課題、アカデミズムなどの各界から識者が登壇し、終日にわたり講演・パネルディスカッションが行われた。AMLコンファレンス2017はアンチ・マネー・ローンダリングに関する日本で最大規模のコンファレンスということもあり、会場には金融機関、官公庁・公的機関、犯収法上の特定事業者のほか、事業会社のコンプライアンス部門、監査部、金融犯罪対策部をはじめとする多くの関係者が来場、定員300名(メイン会場230名、サテライト会場70名)は満席となった。



 開演冒頭にグッドウェイ 代表取締役社長 藤野 宙志より主催挨拶。続いて、有限責任あずさ監査法人 マネージング・ディレクター 山﨑 千春氏より、これまでのマネーロンダリング対策(AML)/テロ資金供与対策(CFT)などに関する規制動向やトレンドと共に、当日のプログラム解説が行われた。



 特別講演 「マネー・ローンダリング対策の現状と課題」では、警察庁 組織犯罪対策企画課 犯罪収益移転防止対策室長 阿武 孝雄氏が登壇。我が国のマネー・ローンダリング対策として検挙状況や事例紹介、犯罪収益移転防止法の概要と届出状況、リスクベース・アプローチ、最近の動向(仮想通貨やカジノ等に対するマネー・ローンダリング対策と必要性)について解説した。



 講演 「RegTech -テクノロジーによるコンプライアンスコスト削減と規制対応高度化の実現-」では、SAS Institute Japan ソリューションコンサルティング本部  Fraud & Security Intelligenceグループ 博士(工学)/ 公認AMLスペシャリスト 忍田 伸彦氏が登壇。AMLを取り巻く状況、RegTechとは何か?、AMLシステム高度化のアプローチについて解説した。

 講演「貿易金融における金融犯罪リスク対策への課題と対応」では、トムソン・ロイター・マーケッツ GRC事業部 事業開発部長 和田 雅憲氏が登壇。貿易金融(トレードファイナンス)の規模やトレンド、ライフサイクルのほか、貿易金融における金融犯罪リスク(TBML:Trade-Based Money Laundering)に係る規制動向やその取組みについて解説した。



 ランチブレイクでは、来場者へランチボックスが配布され、スポンサー各社による「ランチプレゼン&ピッチ」が行われた。

 協賛各社(SCSKトムソン・ロイター・マーケッツSAS Institute Japan(映像)、アビームコンサルティング(映像)、Accuityビューロー・ヴァン・ダイクNTTデータ・ジェトロニクスダウ・ジョーンズ



 特別講演「マネロンリスクに対する備えと改正犯収法対応」では、金融庁 検査局総務課 法令遵守等モニタリングチーム 課長補佐 昆野 明子氏が登壇。平成27事務年度金融モニタリング、平成28事務年度金融モニタリング、および犯罪収益移転防止法等の改正について解説した上で、リスク評価/リスクベースアプローチの重要性について解説した。



 講演 「今後のFATF審査の動向、本邦当局の対応と金融機関に求められる取組み」では、有限責任 あずさ監査法人 金融事業部 マネジャー 小野 勝司氏が登壇。FATF第3次対日相互審査の結果とその後の対応を振り返りつつ、FATF第4次相互審査の概要に触れ、今後を見据えた当局の対応や金融機関に求められる取り組みについて解説した。

 講演「AMLの国際最新動向とグローバルバンクの対応」では、NICE Actimize AMLプリンシパル トレバー・バリット氏が登壇。新たな注目点として受益者をめぐる関係の理解を挙げ、地域的あるいはグローバルな捜査および監視を行うための一元化された金融犯罪リスク管理に向けた第4世代のマッチング法について解説した。



 講演「Fintechにより実現するAMLのブレークスルー」では、アビームコンサルティング 金融・社会インフラビジネスユニット 銀行・証券セクター プリンシパル 福田 厚司氏が登壇。FinTechがもたらす世界と想定されるリスク、より安全な金融業界を目指すための安全性を確保するための技術活用事例について解説した。



 招待講演「FinTech法制と検討すべき金融犯罪対策について」では、中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)教授 杉浦 宣彦氏が登壇。FinTechの拡大と金融ビジネスの変遷について解説、FinTech法制の行方について私見を披露した。



 パネルディスカッション「改正犯収法施行-リスクベースアプローチの実務への本格適用-」では、パネリストとして、みずほ銀行 コンプライアンス推進第二部 マネー・ローンダリング対策室 参事役 味田 修一郎氏、三菱UFJ信託銀行 コンプライアンス統括部 AML室長 今村 公彦氏、明治安田生命 法務部 弁護士 徳山 佳祐氏、鈴木総合法律事務所 弁護士 鈴木 仁史氏が登壇、有限責任あずさ監査法人 マネージング・ディレクター 山﨑 千春氏がモデレーターを務めた。パネルでは、リスクベース・アプローチの対応実務、犯収法改正対応の運営状況、グローバル・ガバナンス、 反社会的勢力への対応アップデートなどのテーマについてパネリストの立場から解説、今後の課題についてそれぞれの意見が述べられた。



 懇親会では、講演者と来場者同士の円滑な意見・情報交換、有意義なコミュニケーション、名刺交換などネットワーキングが繰り広げられた。

 昨今のフィンテック(FinTech)をはじめとする技術革新とグローバル化、仮想通貨やカジノ等を活用したこれまでにない新しい金融サービスの登場やテロ対策の強化などを背景に、産業を横断した分野においてアンチ・マネー・ローンダリングは欠かせない重要なテーマとなっている。引き続き、新たな技術基盤を活用した金融インフラの急速な環境変化を捉え、規制・実務・システムのあるべき姿と最新動向を共有する場として、これからも定期的に「AMLコンファレンス」を開催していきたい。

 ご多忙の中、ご来場いただいた受講者の皆さま、講師やパネリスト、そして協賛企業の皆さま、関係者の皆さまに心より御礼を申し上げます。

株式会社グッドウェイ 代表取締役 藤野 宙志






(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )




12:31 | 取材:金融・IT業界向け

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