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2019/12/09new

【日本スタートアップ支援協会/グッドウェイ】オープンAPIを活用した新たなビジネスモデルの再構築、オープンイノベーションによる地域金融機関の変革、「フィンテック・オープンイノベーション・フォーラム(Fintech Open Innovation Forum)」開催!

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 2019年12月6日(金)、一般社団法人日本スタートアップ支援協会グッドウェイは、六本木にあるSBI証券 大会議室(泉ガーデンタワー22階)において、「フィンテック・オープンイノベーション・フォーラム(Fintech Open Innovation Forum)~オープンイノベーションによる地域金融機関の変革、オープンAPIを活用した新たなビジネスモデルの再構築」を開催した。
(協賛:SBI証券(会場スポンサー)、協力:金融エンジニア養成コミュニティ(スピーカー協力))



 「フィンテック・オープンイノベーション・フォーラム」は、金融機関の経営者・実務者・投資担当者、スタートアップ、VC、LP、メディアを対象に、金融機関 × システムインテグレーター × スタートアップ × VCによるオープンイノベーションによる金融機関の新たな収益モデルの実現を目的として、講演、パネル、対談、ネットワーキングが行われた。最初に、藤野 宙志(グッドウェイ 代表取締役社長)より開会挨拶。



 「ようこそSBIへ 金融tech.SBI証券 “進化”と“深化”」には、狹間 正浩氏(SBI証券 法人企画室長)が登壇。内外を有機的につなぎ事業成長と発展を支援すべく、SBIグループと証券事業の概要、SBIの新しい取組みについて紹介した。



 キーノート「APIエコシステムの生む価値、APIによるオープン・デジタルイノベーションの実践」では、大久保 光伸氏(みずほフィナンシャルグループ 兼 Blue Lab 最高技術責任者 CTO)が登壇。APIエコシステムを取巻く社会的な背景、決済サービスの動向や金融機関の取組みなどについて紹介。金融をマイクロサービスと捉えた異業種連携を進めるべく、銀行APIを活用したクロスインダストリでの新規ビジネス創出を目指す取組みなど、APIエコシステムの生む価値について語った。





 パネル「地域金融機関のオープンイノベーション、オープンAPIによる新たなビジネスモデル」では、パネリストとして、永吉 健一氏(iBank マーケティング 代表取締役社長、ふくおかフィナンシャルグループ 事業戦略部 iBank事業グループ/みんなの銀行設立準備グループ部長代理)、小村 充広氏(freee finance lab 代表取締役会長)、上田 潤氏(日本ユニシス ネオバンク戦略本部 企画推進部 Financial Foresight 推進プロジェクト長)、大久保 光伸氏(みずほフィナンシャルグループ 兼 Blue Lab 最高技術責任者 CTO)が登壇、残間 光太郎氏(NTTデータ オープンイノベーション事業創発室長)がモデレータを務めた。

 パネルでは、地域金融機関の課題の認識や取組みと障壁、中長期的にいつどのようなビジネスとして成立するか、オープンイノベーションの成功の秘訣などについて紹介。「クロステック・クロスインダストリで地域企業とオープンイノベーションを積極的に推進していく」、「外部でクイックにトライし銀行本体にアプトプットし続けていく」、「コンシューマーの視点で金融とほかのデータから最適なタイミングと時間軸の価値を見出す」、「銀行と取引先の双方のデジタル化と結び付きが付加価値に不可欠」、「ネットワークを広げて銀行の価値を高め再編の中で生き残っていくためにもAPIでさまざまな業種とデジタルでつながることが欠かせない」、「社内勉強会を通じた全社横断のバーチャルな組織への啓蒙やステークホルダーへの説明責任の重要性」、「オープンとクローズの二軸のイノベーション」など、それぞれの取組みや私見が披露された。



 対談「地域経済の活性化を支援、地方創生ファンドによるオープンイノベーション促進」では、齋藤 浩行氏(第一勧業信用組合 未来開発部 部長)、松本 直人氏(フューチャーベンチャーキャピタル 代表取締役社長)が登壇。

 対談では、かんしん未来ファンド設立とLP出資の違い、これまでの融資取引先とスタートアップの違い、スタートアップに投資することで第一勧業信用組合が変わったこと、ファンドと相乗効果のある施策などについて紹介。スタートアップに選ばれる地域密着の地域金融機関を目指し企業の成長に貢献すべく、創業ファンド農業未来ファンド事業承継支援ファンドのほか、SDGsJPBVなど社会貢献性を重視した活動を披露。トップのコミットメントのもと、若いメンバーと共にコミュニケーションやマーケティングなど支援先のデジタル活用とオープンイノベーション促進に向けた重要性と抱負を語り、締めくくった。



 「JSSAエンジェル1号ファンドのご紹介」では、岡 隆宏氏(一般社団法人日本スタートアップ支援協会 代表理事)が登壇。エンジェルネットワークとスタートアップエコシステムの構築を目指す協会の概要(会員メンター顧問活動内容)や協会ファンドの設立の目的について紹介した。

 「フィンテックエンジニア養成読本のご紹介」では、阿部 一也氏(三菱UFJトラスト投資工学研究所 金融ITテクノロジスト)が登壇。より良い未来の社会を切り拓くことを目的とした金融エンジニア養成コミュニティの活動概要、フィンテックエンジニア養成読本について紹介した。



 全てのプログラムが終わり、講演会場の隣室でネットワーキングが行われた。登壇者、参加者、関係者が交わり、新たなビジネスモデルの創出に向けて、意見・情報交換や名刺交換を行う姿が広がった。



 今回、業界各分野の最前線で活躍する登壇者を迎え、オープンイノベーションによる地域金融機関の変革、オープンAPIを活用した新たなビジネスモデルの再構築、地方創生ファンドによるオープンイノベーション促進をテーマに、金融機関の経営者・実務者・投資担当者、スタートアップ、VC、LPが一堂に会し、新たなビジネスモデルの創出と金融機関の新たな収益モデルの実現に向けて開催された「フィンテック・オープンイノベーション・フォーラム」。

 引き続き、社会課題解決と異業種連携の中におけるデジタル化、オープンAPIによるフィンテック関連の活用シーンが広がり、新しい経済圏や顧客接点を生み出す持続可能なビジネスモデルの構築に向けた取組みと展開、その動向と連鎖に注目したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )





14:18 | 写真:金融・IT業界向け
2019/12/05new

【北國銀行、日本ユニシス、日本マイクロソフト】フルバンキングシステムにおけるパブリッククラウド採用、「BankVision on Azure」稼働に向けた導入プロジェクトに関する記者発表会を開催!

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 2019年11月21日(木)、北國銀行日本ユニシス 、日本マイクロソフトは、日本マイクロソフト品川オフィスにおいて、「フルバンキングシステムにおけるパブリッククラウド採用に関する記者発表会」を開催した。

 北國銀行が自行システムの全面クラウド化を進展させる中、日本ユニシスのオープン勘定系システム「BankVision」の稼働基盤に、日本マイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」の採用を決定。フルバンキングシステムのパブリッククラウド環境での実装は国内初の事例となり、3社は2021年の「BankVision on Azure」稼働に向けて導入プロジェクトを正式に開始することも発表した。



 会見の冒頭、杖村 修司氏(北國銀行  代表取締役 専務)よりこれまでの取組と今後のシステム戦略の概要について説明。現在の一般的な銀行システムから脱却し、クラウドの機能を全面的に活用した新システムを構築すると共に、システムコストを保守中心から戦略的開発に大きくシフトさせることで、地域を巻き込んだデータ連携のエコシステム構築と新たなサービス創造に繋げたいと語った。



 オープン勘定系システム「BankVision」を提供する葛谷 幸司氏(日本ユニシス  取締役常務執行役員)は、今後の地域金融機関のビジネスモデルとしての地域総合(経営・IT)コンサルティング企業の概要について紹介。「BankVision on Azure」稼働により、データ活用プラットフォームをベースとしたコンサルティングによる生産性向上支援、デジタル化による業務効率化支援が可能になると語った。また、新規金融サービス参入企業による参入が容易になるBaaS事業も検討していることを明らかにした。



 内田 聡氏(日本マイクロソフト  執行役員 常務 サービス事業本部長)は、「BankVision on Azure」の構造、金融機関のミッションを支える 「Azure」の強みや特徴、2025年以降を見据えたデジタルトランスフォーメーション実現に必要な要素などについて紹介。続けてCorey Sanders氏(マイクロソフトコーポレーション  コーポレートバイスプレジデント)も挨拶を行った。



 地域金融機関の経営が激しさを増す中、クラウド化を通じて生産性向上、データ活用、コスト削減を図り、地域を巻き込んだエコシステムの創造と新たなビジネス領域の拡大を推進する北國銀行日本ユニシス日本マイクロソフトの取組が、これからの地域活性化に大きく貢献するモデルケースになることに期待したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )





18:21 | 写真:金融・IT業界向け
2019/12/05new

【よんなな会運営事務局】全国の地方公務員と国家公務員が一堂に集まる会、「よんなな会@渋谷ヒカリエ」を開催!

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 2019年11月16日 (土)、よんなな会運営事務局は、渋谷ヒカリエにおいて、「よんなな会@渋谷ヒカリエ」を開催した。「よんなな会」は、47都道府県の地方公務員と国家公務員が集い日本全体を有機的につなげることを目的に、公務員と学生限定のイベントとして全国各地で定期的に開催されている。


 当日は多くの公務員や学生が訪れ、普段の肩書を脱ぎ捨て交流を楽しむというコンセプトの下、参加者一人一人が地域の逸品を持ち込み、一堂に会した。土曜日の開催ともあり、キッズスペースなども設けられ、家族と共に参加する姿も見られた。いよいよ「よんなな会@渋谷ヒカリエ」がスタート。



 
 オープニングのムービーで会がスタートし、開会の挨拶では、脇 雅昭氏(よんなな会  代表、神奈川県 政策局未来創生担当部長)が登壇。公務員の志や能力が1%上がれば世の中無茶苦茶良くなるんじゃないか、公務員には無限の可能性があるとし、各地域と中継を繋ぎ、イベント会場の活気を伝えると共に、客席の参加者が持ち寄った各地域の逸品について紹介するなど会場を温め、リラックスしたムードが広がった。


 最初に、石破 茂氏(衆議院議員、初代地方創生担当大臣)が登壇。これからの地方創生と、公務員へのエールを送った。


 「高野山という思想」では、飛鷹 全法氏(高野山 高祖院住職)が登壇。空海が日本文化のOSをデザインした話を披露した。


 続いて、FISHBOY氏(プロダンサー)が華麗なダンスと共に公務員応援ソングを披露し、会場のムードを一気に盛り上げた。



 続いて、今村 啓太氏(ポケモン)より、ポケモンが各地の魅力を国内外に発信する「ポケモンローカルActs」を紹介。また、「魔法のビーズソファ」を手掛けるYogibo Japanの企業紹介が行われた。


 続いて、会場ステージの両サイドに設置された「竹あかり」を手掛けた 池田 親生氏(CHIKAKEN 竹あかり演出家)が登壇。



 「情報の力で防災・減災に貢献したい」では、梶原 靖司氏(気象庁 予報部 予報課長)が登壇。防災気象情報は使われてこそとし、防災意識の高い社会を構築すべく、いざという時に情報を活かすポイントについて紹介した。


 続いて、「よんなな防災会について」では、竹 順哉氏(気象庁)より解説。立場に関わらず、防災といって反応する人がつながり、防災知識の向上や情報共有・取組連携など、メンバーの活動について紹介した。





(1)「カードゲームを通じて、楽しく「SDGs」「地方創生」を体験しませんか?」
   小宮 翼氏(横浜市役所)

(2)「職員自主研究グループ「キンドリッヒの法則」」
   坂井 孝行氏(新潟市役所)

(3)「thanksタコパ会~そしてJAPAN CHALLEGER AWARD IN 四條畷へ~」
   白井 莉奈氏(大阪府四條畷市役所)

(4)「僕公僕 関係人口はじめませんか?公務員どうし助け合いポイントシステム~国家公務員の懺悔~」
   太田 裕之氏(内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局(国土交通省))

(5)「出雲大社への道 ~馬鹿者に願いを~」
   横山 貴久氏(防衛省 陸上自衛隊 第3師団)



(6)「スポーツで夢や感動を届けたい!」
   伊藤 遼平氏(埼玉県宮代町)

(7)「よんなな会が論文になりました!」
   宮田 裕介氏(神奈川県庁)

(8)「ナッジユニット結成!!」
   吉松 俊貴氏(尼崎市役所)

(9)「この国・地方を変えるためにすべての公務員で実現させること」
   久米 隼人氏(厚生労働省)

(10)「ドラえもんをつくる!?~ドラえもん誕生に向けたAI・ロボット開発~」
   塚本 大介氏(経済産業省)

(11)「Let'sカンパチダンス」
   福井 逸人氏(農林水産省(元鹿児島県鹿島市)


(12)「よんなな北陸会 in 金沢」
   酒井 伸義氏(石川県金沢市役所)

(13)「第1回よんなな中四国会 in 岡山やります!!」
   若杉氏(岡山)

(14)「ちいきん会」
   菅野 大志氏(金融庁)

(15)「よんななフットサル会」
   出川 智希氏(新潟大学)

(16)「スナックそのこ」
   堤 園子氏(平塚市役所)

(17)「伝えてる?大事な人に「ありがとう」」
   八野 裕嗣氏(大阪府貝塚市)


 最後に、真戸原 直人氏(アンダーグラフ ミュージシャン)が登壇し、ライブ演奏。社会とつながるミュージシャンとして、震災や災害時における音楽を通じた活動について紹介した。


 全プログラムが終わり、キッズスペースから子供達も集まり、この日の感想やそれぞれが描いたアートを披露。記念撮影へ。



 その後、参加者が持参した一人一品のイチオシの地元の特産品(食べ物、飲み物)を囲み、交流会が行われた。日本全国から集まった日本酒をおいしく提供する「47Bar」も設置され、各地域の特産酒が参加者へ振舞われた。




 全国の地方公務員と国家公務員がつながる「よんなな会」。講演会や交流会を通じて、より深いつながりが数多く生まれた。

 また、「よんなな会」に続き、地域の金融機関も交えた「ちいきん会」をはじめ、中小企業における人材面での経営課題の解決に向けた関係機関による「新現役交流会2.0」など、地域課題解決の支援へのつながりの連鎖は、より具体的な活動へと取組みが広がっている。今後の「よんなな会」の活動に注目したい。


(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )




17:35 | 写真:金融・IT業界向け
2019/11/29

【アセットマネジメントOne】「AR国内バリュー株式ファンド(サムライバリュー)」 市場変動リスクを低減しつつ、有望な中小型株への投資で利益を得る「絶対収益」型のファンド~運用開始から丸8年を迎える「資産倍増プロジェクト」発ファンドの最新状況【3】~(ネット証券5社共同プロジェクト)

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 「資産倍増プロジェクト」の専用ファンドとして、2011年11月に設定されたアセットマネジメントOneの「AR国内バリュー株式ファンド(愛称:サムライバリュー)」。有望な中小型株の「買い」と指数先物取引の「売り」を組み合わせることで株式市場の価格変動リスクの低減を図り、相場環境に左右されない「絶対収益」の獲得を目指す。

 このファンドの過去13カ月間の運用状況をはじめ、先物取引を活用した運用の特徴と仕組み、また今後の株式市場と中小型株の見通しなどについて、安西慎吾・アセットマネジメントOne運用本部株式運用グループ国内株式担当ファンドマネジャーに聞いた。

■中小型バリュー株には厳しい環境が続き、ファンドは13カ月間で14%の下落に

 「サムライバリュー」は、中小型バリュー株の「買い」と指数先物取引の「売り」を組み合わせて運用するため、市場全体及び中小型株市場の値動きを見ておく必要がある。そこで、前回の取材後の2018年9月~2019年9月末までの13カ月間について、中小型株を含む株式市場全体の値動きを見た上で、ファンド自体の運用状況を振り返ってもらった。

「市場環境を一言で言うと、全体に下落した13カ月間でした。TOPIX(配当込み)の値では5.4%の下落、また『サムライバリュー』が主な投資対象としている中小型バリュー株の指標であるラッセル野村ミッド・スモール・バリュー・インデックス(配当込み)についても10.5%の下落となりました。どちらも下落ですが、TOPIXに対して中小型バリュー株がアンダーパフォームするという結果になりました」(安西ファンドマネジャー、以下カギカッコ同)

  安西ファンドマネジャーによると、この13カ月間は2018年9月~12月末までと2019年1月~9月末までの2つの局面に分けられるという。「前半は、世界的な景気減速懸念を背景に急調整しました。9月だけは、米国の景気指標の底堅さや、米中の関税発動が予想より柔軟化しそうだということから上昇したものの、その後は下落に転じ、特に10月、12月はそれぞれ10%ほどの大きな下落となりました。理由は米中の貿易摩擦懸念、中国をはじめとする世界景気の悪化懸念などです。ただし、いちばん大きな原因と言えるのは、米国がこの時点ではまだ金融引き締めの政策を取っていたことだと考えます」。

 一方、2つめの局面である2019年1月以降に関しては、「過度な悲観が後退した後、ボックス圏で推移した」とまとめる。「1月以降、米国の金融政策が柔軟化するという期待が高まり、相場は徐々に落ち着きを取り戻しました。ただ、1~3月までかなり戻した後はボックス圏の展開となっています」。米中の貿易協議がプラスにもマイナスにも働いたためで、双方の強硬姿勢が一旦柔軟化すれば上がるし、逆にトランプ政権が再び強硬姿勢となれば株価にはマイナスの影響を与えた。「また、欧州や中国の景気鈍化懸念もあり、さらには米国の長短金利差が逆転したことで、景気の先行き不透明感も強まりました」。ただし、欧州の景気鈍化懸念に対しては、9月にECB(欧州中央銀行)が金融緩和による対策を打ち出している。

 こうした市場環境の中で中小型バリュー株の状況はどうだったのか、もう少し詳しく解説してもらった。「冒頭では中小型バリュー株は10.5%との下落とお話しましたが、これを『規模』と『スタイル』に分けて説明しましょう。『規模』の面では、この期間の大型株(TOPIX100)の値動きは▲3.4%でしたが、小型株(ラッセル野村スモールインデックス)は▲11.2%。小型株にとってより厳しい環境だったと言えます」。その理由としては、世界的なリスクオフの流れで、流動性リスクが意識されるような資産は特に売られて下落したということが挙げられるでしょう」。

 また「スタイル面」では、グロース(ラッセル野村トータル・グロース・インデックス)のこの期間の値動きは▲3.4%で、バリュー(同バリュー・インデックス)が▲6.9%。どちらも下落しているが、「バリューの劣位が非常に顕著となりました。すでにお話したとおり、この期間の期初は米国の金利が上昇していましたが、その後は下落となり、日米欧共に金利が低下する中、バリュー株で大きな割合を占める金融株のパフォーマンスがよくなかったことがマイナスに働きました」。

 

 中小型株が上がらず、バリュー効果も効きづらい。「規模」で見ても「スタイル」で見ても厳しい外部環境のもと、銘柄選択の効果を発揮しづらい13カ月間だったと安西ファンドマネジャーは語る。「この結果、13カ月間のサムライバリューの基準価額は▲14.4%となりました。これは、設定来で振り返っても非常に苦戦したと言えるでしょう」。なお、2019年9月末時点の基準価額は1万3216円、純資産総額は63億7000万円となっている。

■中小型株の「情報の非対称性」に着目し、有望な銘柄を絞り込む

 さて、サムライバリューは中小型バリュー株への投資と指数先物取引を組み合わせるのが運用の大きな特徴だが、運用プロセスの第一段階として、どのような視点で中小型バリュー株を選別するのかという現物投資の部分をまずは見ていこう。

「投資対象はTOPIX100の構成銘柄を除く国内株式ですが、財務基盤の脆弱な銘柄はあらかじめ排除します。その後、アナリストが実際に企業を訪問して、業務動向や事業内容に関する調査を行なうというボトムアップアプローチを経て、将来的に割安な状態が解消されると見込まれる有望な銘柄に選別投資していきます。銘柄を選別する際には、割安かつ業績改善を前提として、株価上昇やバリュエーション訂正につながるカタリスト――言い換えるなら『きっかけ』の存在を重要視しています」


そもそも中小型株は、大型株に比べて証券アナリストのカバレッジが少なく、情報の非対称性からファンダメンタルズの情報が株価に十分に織り込まれていない可能性が高いという。そのため、カタリストが具現化したときには株価上昇が相対的に大きいことが期待できる。「カタリストにはマクロとミクロがあり、前者は成長戦略や規制緩和といった政策の変化、技術革新や社会構造の変化によって恩恵が受けられるもの、また後者は資本効率の向上や収益の拡大、採算の改善などが挙げられます」。

実際に、「サムライバリュー」に組み入れている銘柄とカタリストの例を挙げてもらった。「店頭ディスプレイやオフィスビルの内装などを手がける丹青社は、都市再開発の活発化で恩恵を受けると見ています。都市の再開発というカタリストに加えて、ビルの容積率緩和といった政策の後押しもあります。また、電設資材の卸売でトップシェアを持つ因幡電機産業は、卸売に比べて利益率の高い自社製品が最近伸びている点に注目しています。具体的な製品はエアコンの配管化粧カバーで、オフィスの建替に伴う需要増や小中学校の教室へのエアコン導入、さらには災害時の避難先になる学校の体育館へのエアコン導入などで、ここ1~2年は空調関連の事業がこの会社の成長をけん引するのではないかと見ています」。

■指数先物の「売り」で、株式の実質組入比率をコントロール

 「続いて、もう一つの運用のプロセスとなる、指数先物による株式の実質組入比率のコントロールを見ていこう。冒頭でも触れたように、サムライバリューでは中小型バリュー株式の現物に投資すると同時に、TOPIX先物などの株価指数の先物を売建ている。こうすることで、株式市場の価格変動の影響を低減しつつ、銘柄選択効果などによる「絶対収益」を獲得することが可能になる。

 「この株式の実質組入比率は、相場環境に応じて0~20%の範囲内で機動的にコントロールしています。実質組入比率を決める要素は2つあり、1つはマクロ環境や市場環境などの投資環境分析で、2つめはTOPIXの移動平均線を利用したトレンド分析です。相場が上昇するときには組入比率を上げてパフォーマンスの向上を目指し、逆に下落基調にあるときには組入比率を下げることで市場リスクの低減を図ることが可能と考えています」

 ただ、弱点もあるという。上昇あるいは下落というトレンドが出ているときは組入比率のコントロールが機能しやすいが、逆にボックス圏のところではトレンドが出ないため市場に追随するのは難しくなる。

 「直近の13カ月間に関して言えば、9月の上昇トレンドには追随できました。10月は急落したため、若干組入比率の引き下げが遅れた部分もあります。一方、後半のボックス圏相場では苦戦しました。まとめると、絶対収益の獲得が難しい13カ月間となりましたが、実質組入比率のコントロールによるマイナスの影響は、最小限に食い止められたと言えるでしょう」

■今後の市場は懸念材料はあるものの、緩やかな上昇局面を予想

 次に、今後の市場全体並びに中小型バリュー株の見通しについて聞いた。安西ファンドマネジャーは、米中の貿易摩擦懸念に対しては引き続き留意が必要なものの、今後は緩やかな上昇局面になっていくのではないかと語る。

 「確かに米中貿易摩擦は解決していませんし、世界景気の鈍化懸念や海外の政治動向に対する不透明感、さらに今後は国内企業の業績見通しの引き下げも考えられるため注意は必要です。ただ、米国の経済指標が比較的底堅く推移していることや、日米欧共に金融政策が緩和方向に向かっているといったプラス材料が下支えになると考えます。また、国内に目を向けると、企業の株主還元の拡充――たとえば自社株買いが昨年度の倍のペースで行なわれていて、株主還元の積極化という流れは今後も続くでしょう」

 また、サムライバリューの現物株の投資対象である中小型株市場についても、今後は前向きな見通しを持っているという。約1年前の前回取材時には、小型株(ラッセル野村スモール・キャップ・インデックス)の予想経常増益率は大型株(ラッセル野村ラージ・キャップ・インデックス)に比べて低く、予想PERについては大型株よりだいぶ割高だった。

 「しかし、今年度については現時点では予想経常増益率は小型株が+3.1%、大型株が▲0.4%と、業績面では小型株のほうが見通しがよい状況となっています。予想PERについては小型株が14.9倍、大型株が14.1倍で、まだ若干小型株のほうが割高です。ただ、2年ほど前には最大で2.4ポイントほど小型株のほうが高かったので、過去の割高感はすでに解消されたと見ています。需給面では注意も必要ですが、結論としては中小型株の見通しは明るく、その中で引き続きカタリストを重視した銘柄選択によって、収益を獲得できるチャンスが増えていくのではないかと考えています」

 2018年9月~2019年9月末までの13カ月間は、サムライバリューにとっては厳しい運用環境となったが、たとえば積立投資によって中長期で資産を形成していくには、そういうときこそが投資を始めるよい機会と言えるかもしれない。「サムライバリューは、債券やリートといった資産との相関関係が低く、株式との連動もそれほど高くありません。このファンドをご自身のポートフォリオの一部に組み入れることで、ポートフォリオ全体のリスクを低減することも期待できます。仕組みをよくご理解いただいた上で、ぜひご検討いただければうれしいですね」。


 最後に、サムライバリューのコストを確認しておこう。購入手数料はノーロード(無料)で、信託報酬は1.353%(税抜1.23%)、換金時には基準価額に0.05%をかけた信託財産留保額がかかる。ファンドの詳しい情報については、こちらのページでも確認できるので、参考にしてほしい。

(取材・記事:肥後 紀子 / 撮影:柴田 潔 / 編集・制作:グッドウェイメディアプロモーション事業部)






15:06 | 写真:投資家向け
2019/11/29

【新現役交流会2.0 運営事務局(金融庁ほか)】中小企業における人材面での経営課題の解決と支援メニューの拡大に向けて、「新現役交流会2.0」を開催!

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 2019年11月28日(木)、新現役交流会2.0 運営事務局は、信金中央金庫 京橋別館において「新現役交流会2.0」を開催した。

 今回の「新現役交流会2.0」は、金融庁 地域課題解決支援チームが取組む「ちいきん会(地方創生に高い関心をもつ公務員と金融機関職員等有志の交流会)」から生まれた官民のコミュニティを通じて、中小企業における人材面での経営課題の解決に向けて関係機関と連携して開催。これを機に、金融機関等が中小企業等への支援メニューの拡大に向けたノウハウを共有できるロールモデルとして具体化に向けて進めていくという。



 今回、東北3県(岩手県、宮城県、福島県)の地域課題について東北3県にテレビ電話を設置し、事業者の移動負担を軽減する方法により、「新現役(大企業等での経験豊富な人材)」の活躍の場を、地方の中小企業の経営支援へと拡げ、地方への新しい人の流れを作る契機となることを目指していくという。

 東京会場開会式では、柴田 弘之氏(信金中央金庫 理事長)、田中 和徳氏(復興大臣)、宮下 一郎氏(金融担当副大臣)、伊藤 達也氏(衆議院復興特別委員会 委員長)より挨拶。その後、面談形式(東京)、WEB形式(盛岡、仙台、福島)で交流会が行われた。なお、この日の進行は、和田 良隆氏(金融庁 総合政策局 総務課 統括企画官 兼 広報室長)が務めた。



 新現役交流会2.0 運営事務局を代表して、柴田 弘之氏(信金中央金庫 理事長)より挨拶。お礼の言葉と共に、東北3県(岩手県、宮城県、福島県)の更なる復興に向けて、地域金融機関が業態の枠を超えて取組むものとして、これまで、中小企業の課題解決支援の一環として、2009年に亀有信用金庫が初めて開催し、2011年から関東圏の地域金融機関が関東経済産業局と連携し取組んできた新現役交流会をもとに、新現役交流会2.0の活動に至った経緯を紹介。その上で「新現役(大企業等での経験豊富な人材)」と地域との物理的な距離の壁を超えるため、東京会場と地域を結ぶWEB面談を実現。これまで以上に地域の変化は激しく、多様化する中、身近な相談相手として、実り多くなることへの期待の言葉を述べた。



 来賓挨拶として、復興庁より、田中 和徳氏(復興大臣)が登壇。関係者への感謝の言葉と共に、東北における産業復興をどのように成し遂げていくか、その道筋をつけていくことが重要なテーマであるとし、次の段階に向けて、東北の良さを伝えていくためのマーケティングや情報発信、販路開拓や海外展開のための専門人材の必要性について触れた。その上で、地域で積極的に事業活動に取組む企業が増えている中、専門人材が少ないという課題を挙げ、新現役交流会2.0を通じて、優秀でやる気がある「新現役」と地域企業のマッチングが生まれ、企業の成長、新たなチャレンジにつながり、産業復興が一層進むことを期待しているとし、意欲的な挑戦を続けて欲しいと語った。



 来賓挨拶として、金融庁より、宮下 一郎氏(金融担当副大臣)が登壇。お礼の言葉と共に、地方創生が重要な課題となっている中、金融庁の若手職員による地域課題解決支援チームが取組む「ちいきん会」について、これまで3回にわたり開催してきたことを紹介。その中で地域における経験豊富な専門人材の不足に対する新現役とのマッチングの有効性を共有し、課題解決に向けた議論をしてきたことを明かした。その上で、マッチングの仕組みとして、新現役データベースの提供、企業の課題を明確にする経営課題シートの作成支援、最適なマッチングの事前準備、運営ノウハウ提供、WEB面談の仕組み、広域にわたる会場提供など、多くの関係機関との連携と協力により実現したことへの感謝の言葉を述べた。



 来賓挨拶として、仙台会場より、伊藤 達也氏(衆議院復興特別委員会 委員長)がWEB配信で挨拶。地方創生を成功させるためには、ひと、もの、かね、情報の新しい流れを創り出していくことが極めて重要であり、人材面から経営課題を解決していく今回の新現役交流会2.0はとても意義があるとした。その上で、プロフェッショナル人材を地方に還流させる拠点を展開してきた活動に触れ、新しいネットワークを確立し、防災産業という新しいビジネスのエコシステムを情熱をもって取組む事例を紹介。地域に新しい風を吹き込み、新しいビジネスを生み出すべく、関係者への感謝と成果に向けた期待の言葉を述べた。



 続いて、田中 和徳氏(復興大臣)、宮下 一郎氏(金融担当副大臣)、柴田 弘之氏(信金中央金庫 理事長)に加え、遠藤 俊英氏(金融庁 長官)、多田 健一郎氏(内閣官房 まちひとしごと創生本部事務局 地方創生総括官補)、松本 隆之氏(NTTドコモ 法人営業本部 営業統括役)による写真撮影へ。



 開会式後のぶら下がり会見では、柴田 弘之氏(信金中央金庫 理事長)、遠藤 俊英氏(金融庁 長官)が記者の質問に回答。

 「首都圏にいるポテンシャルのある人材と地域を結び、地域経済を下支え、地域企業を元気にするための大きな手法として新しいやり方を提供できつつある」(遠藤氏)、「中小企業の課題はさまざまあり、ネックは専門知識やネットワークを外に持つひとがいないことで、今後、包括的に中小企業の課題解決につなげていきたい」(柴田氏)、「新現役交流会2.0は金融庁の地域課題解決支援チームが中心となり、政策オープンラボの取組みとして自分のやりたいことを2割をかけてやってかまわないという活動の中から生まれた。ちいきん会などを通じて、発展的に地域の課題を解決し、熱量の高い人たちのネットワークから具体的なアクションへとつながっている。今後、金融庁としても地域での金融機関の参加を促しグリップしていく役割を担っていく」(遠藤氏)とした。




 今回、官(金融庁復興庁まち・ひと・しごと創生本部事務局経済産業局財務局)、民(クオリティオブライフNTTドコモ)、金(25地元金融機関)が連携し、そのコミュニティを通じて中小企業における人材面での経営課題の解決に向けて関係機関と連携して開催された「新現役交流会2.0」。今後の金融機関による中小企業等への支援メニューの拡大やノウハウを共有するロールモデルの具体化に向けた取組みと展開に注目したい。



主催:新現役交流会2.0 運営事務局
   参画金融機関:岩手銀行、東北銀行、七十七銀行、東邦銀行、北日本銀行、福島銀行、盛岡信用金庫、宮古信用金庫、
   一関信用金庫、北上信用金庫、花巻信用金庫、水沢信用金庫、杜の都信用金庫、宮城第一信用金庫、石巻信用金庫、
   仙南信用金庫、気仙沼信用金庫、会津信用金庫、郡山信用金庫、須賀川信用金庫、ひまわり信用金庫、あぶくま信用金庫、
   二本松信用金庫、福島信用金庫、会津商工信用組合(金融機関番号順)


共催:東北財務局、東北経済産業局、関東経済産業局、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部、復興庁、金融庁

協力:亀有信用金庫、信金中央金庫、ちいきん会、クオリティオブライフ、NTTドコモ

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )




13:29 | 写真:金融・IT業界向け
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