2014年7月31日(木)、グリッド&ファイナンス・アドバイザーズ、A10ネットワークスは、六本木ヒルズタワー51階にある六本木ヒルズクラブにおいて、三菱商事 ビジネスサービス部門 顧問 岩野 和生 氏 (元日本IBM 未来価値創造事業 執行役員)を招き、第1回 エグゼクティブセミナーを開催した。
講演のテーマは「ビッグデータは我々になにをもたらすのか?~ビジネス・インテリジェンスからビッグデータの時代へ~」。次世代のビジネスモデルのヒントになる講演の後、参加者それぞれが感想を述べ、質疑応答が行われ、ビッグデータが社会文化経済にどのような影響を与えるか、それぞれのビジネスのバックグラウンドをもとに、参加者同士が意見を共有した。
冒頭、A10ネットワークス 代表取締役社長兼CEO 小枝 逸人 氏は、挨拶の中で同社が9年前にシリコンバレーでアジア人(台湾人)によって設立され、今年3月にNY証券取引所に上場した企業で、必要な情報が様々なデバイスですぐに吸い上げられる時代を見据えて立ち上げた企業であることを紹介。近年のクラウドやビッグデータが示すように、テクノロジーの基盤は「10年」で大きく変わること、また金融分野で同社が貢献できる役割としては、大量のトランザクションをいかに速く処理し、かつ安全な環境を提供することにあると説明した。
さらに、欧米企業のカルチャーにおいては、いかに先進のテクノロジーを創りだすかにある中、日本企業はむしろ新しいテクノロジーよりも安定したバージョンを求める傾向があること、また顧客満足度を高めるためにカスタマーサポートがいかに重要であるかを力説。「大切なことは全てお客様から教えてもらう」という方針に基づき、顧客と率直な意見を交わしながらの徹底したサポートによって、コストパフォーマンスの高い革新的なソリューションと顧客の期待以上のクオリティを提供し続けていることに同社の強みがあると紹介した。
このほど、株式会社グリッド&ファイアンス・アドバイザーズ(以下Grid-F)は、A10ネットワークス株式会社(以下A10)と共同で金融機関を対象に,新たなコミュニティの場としてエグゼクティブフォーラムを立ち上げた。その狙いは、急激に進化するITと急速にグローバル化展開してきた金融市場の現状を認識、情報共有することで,次世代のビジネスヒントを探求することである。
デジタルコンバージェンス(有機的な融合)が進む現在、異分野交流は様々な『イノベーションの源泉』として注目されている。経営資源である「ヒト・モノ・カネ」の変化を、いかに速く把握し具体的アクションを起こすか、様々な分野における『コネクティビリティ』(ネットワークの接続性)が重要なテーマとなっている。
ITと金融のイノベーションを展開するGrid-Fとネットワーク機器のイノベーション企業のA10が協力して金融機関のエグゼクティブメンバーを集結させ『新たなコミュニティの場』を立ち上げた。今回の試みは、トップダウンとボトムアップの中間的な行動文化(社外の情報を社内に展開、あるいは社内情報を社外に展開)を体験してもらう。つまり「雑談は自由な発想の源泉」とのメッセージのもと、参加者は企業の壁を越えた自己組織化を体験・経験できることになる。
(取材、撮影:藤野 宙志 / 記事:藤野 宙志 / 編集・制作:柴田 潔 @株式会社グッドウェイ )