(2011/11/21)
新Tdex+システムの稼働について
http://www.tse.or.jp/news/25/111121_a.html
~新たな東証デリバティブ市場の幕開け~
株式会社東京証券取引所(以下「当取引所」)は、本日から先物・オプション取引を統合したデリバティブ取引システム「新Tdex+システム」を稼働いたしました。新Tdex+システムは、英国のデリバティブ取引所NYSE Liffeにおいて使用され、世界中の投資家からその優れた処理能力と機能性について高く評価されているLIFFE CONNECT®をベースに開発された取引システムです。オプション取引については、すでに2009年10月から従前のTdex+システムで取引を行ってまいりましたが、本日、先物取引とともに新Tdex+システムに移行したことにより、東証デリバティブ市場の取引プラットフォームが統一され、大幅なシステムの効率化が図られることとなります。
本システムの導入により、当取引所デリバティブ市場においては、注文応答時間が平均5ミリ秒(注)、秒間注文処理件数約3万6千件(注)に大幅に改善されるなど、注文処理能力が抜本的に向上されるほか、ストラテジー取引の導入など大幅な利便性向上が実現されます。
また、当取引所では、本システムの稼働に併せて、本日から先物取引にもマーケットメイカー制度を導入いたしました。これに伴い、ミニTOPIX先物取引に35社、ミニ長期国債証券先物取引に25社のマーケットメイカーにご参加いただいており、高い流動性を誇るTOPIX先物取引や長期国債証券先物取引に加えて、ミニ先物取引を中心とした東証デリバティブ市場の流動性が大幅に向上することが期待されます。
なお、当取引所は市場開設者としてより幅広い投資者層の方に取引機会を提供することを目的として、本日から指数先物・オプション取引及び有価証券オプション取引における昼休みの短縮に加えて、先物・オプション取引のイブニング・セッションを23時30分まで延長するなど、取引時間の拡大を実施します。
東京証券取引所グループの斉藤惇代表執行役社長は次のように語っています。「本日の新Tdex+システムの稼働により、東証の取引プラットフォームの全面リプレイスが完了いたします。これにより、投資者の皆様に東証の全上場商品において世界最高水準の取引システムを提供することが可能となりました。また、マーケットメイカー制度の導入や取引時間の拡大により、透明性の高い取引所市場における先物・オプション取引の利便性が飛躍的に高まることで、国内外の多様な投資者の資産運用の選択肢が拡大し、本邦金融市場の更なる発展につながることが大いに期待されます。東証は、今後も投資者の皆様にとって、更なる使い勝手の良い市場の構築を目指して取り組んで参ります。」
NYSE Euronextのダンカン・ニーデラウアーCEOは次のように語っています。「本日、先物取引におけるTdex+システムの稼働は、我々のパートナーである東京証券取引所と日本のデリバティブ市場の発展に向けた素晴らしい一歩です。東京証券取引所は、すでに世界中のNYSEユーロネクストグループの先物・オプション取引において卓越した性能と信頼性を実証している世界標準の取引システムを市場関係者に提供することが可能になります。私たちは、緊密な協力とチームワークにより、2年間の集大成であるTdex+システムを提供するために、一体となって働いてきた東京証券取引所の専門チームと引き続き強固な関係を築いていけることを誇りに思います。」