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2021/02/04

【金融庁】「サステナブルファイナンス有識者会議」(第1回)議事録(暫定版)を公表

| by:ウェブ管理者
1.日時:
令和3年1月21日(木曜日)13時00分~15時00分

2.場所:
オンライン開催

【水口座長】 
 皆様、こんにちは。それでは、定刻となりましたので、ただいまよりサステナブルファイナンス有識者会議の第1回を開催いたします。
 私は、座長を務めます高崎経済大学の水口です。どうぞよろしくお願いいたします。
 委員の皆様には、お忙しい中御参加をいただきまして、誠にありがとうございます。また、このような貴重な場を設定された金融庁の皆様の御決断にも敬意を表したいと思います。

 開会に当たりまして、座長として一言申し上げたいと思います。2050年の温室効果ガスの実質排出ゼロに向けて、今や産業構造の大転換が始まろうとしています。当然、金融の役割は極めて重要です。逆に2050年にネットゼロが実現できなければ、社会は大変な被害を受け、金融もまた大きな影響を被ります。したがいまして、ネットゼロの実現に向けて金融機関や金融資本市場をいかに適切に機能させるかということがこの有識者会議の喫緊かつ最大の課題であると承知をしております。

 一方で、なぜ気候変動がこれほど大きな課題になってしまったのかということについても、私たちは考えておく必要があると思います。それは一言で言えば、1980年代には既に警鐘が鳴らされていたにもかかわらず対応が遅れたということにほかなりません。そうであるとすれば、今は気候変動ほどの被害でなくても、今後より重要になる環境・社会課題がほかにもあるかもしれません。

 したがって、気候変動はもちろんですが、それ以外の幅広い環境・社会課題を視野に入れたサステナブルファイナンスの一般的な枠組みを私たちは考えていく必要があると思います。この有識者会議の名称が、気候ファイナンスではなくてサステナブルファイナンスとなっていることのゆえんだろうと思います。

 皆様御案内のとおり、サステナブルファイナンスにつきましては、海外で既に先行した取組が始まっております。EUの有識者会議に当たりますハイレベルエキスパートグループが最終報告書を出したのは2018年でした。もちろん責任投資原則、PRIは2006年から取り組んでいます。私たちは、それらの先行事例を参照できる立場にいる以上、後発の私たちがそれよりも前に進んだ議論をしなければ、日本のレピュテーションにも関わると思います。

 金融庁がサステナブルファイナンス有識者会議を設置するということは、歴史的な意味を持つ可能性があると思いますので、未来の世代に対して責任を持って議論を進めていきたいと、このように考えております。皆様の御協力をお願いしたいと考える次第であります。

 それでは、本日は有識者会議の第1回でもありますので、初めに、御参加いただくメンバーの皆様を御紹介したいと思います。メンバーの御紹介につきまして、事務局よりお願いいたします。


原文はこちら
https://www.fsa.go.jp/singi/sustainable_finance/gijiroku/20210203.html

15:09 | 金融:行政・取引所・団体
 

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