2013年12月26日(木)、日本金融監査協会(IFRA)は、東京都・千代田区にある法政大学・新一口坂校舎において、有限責任監査法人トーマツ 金融インダストリーグループより講師を招き、監査部門へ配属されて比較的経験の浅い管理者およびオンサイトで日々監査を実施している(特に金融機関の)担当者向けに研修セミナー「《スキルアップセミナー》金融内部監査の実践テクニック」を開催した。
日本金融監査協会(IFRA)は、金融の分野で、リスク管理、監査等に関わる高度な人材の育成を支援し、リスク管理と監査の発展に貢献することを目指して設立された非営利組織。経営マネジメント、企画部門、リスク管理部門、監査部門の担当者向けに、各分野の実務家、専門家を招き、リスクマネジメントと監査のポイントについて実費相当の廉価な価格(非営利の活動)で研修セミナーを企画・開催している。
冒頭に、碓井 茂樹 氏(FFR+代表)による挨拶と日本金融監査協会(IFRA)の紹介に続き、長岡 茂 氏(有限責任監査法人トーマツ 金融インダストリーグループ シニアマネージャー)によるセミナー「金融内部監査の実践テクニック」の前編では、長岡氏自身が主に行っている金融機関の内部監査に対する外部評価やコソーシング(Co-sourcing)を通じた業務経験に基づき、金融機関の経営目標の達成を阻害するリスクにフォーカスしながら、いかに合理的な保証を行っていけばよいか、内部監査の本質や金融当局の見方と合わせて、そのプロセスとアプローチについて紹介された。また、内部監査に必要な情報の伝達・統制に関するコンセンサスを図るためのコミュニケーション・スキル(インタビュー、プレゼンテーション)についても事例と交えて解説された。 続いて、伊佐地 立典 氏(同社 パートナー)によるセミナー「金融内部監査の実践テクニック」の後編では、リスクを軽減し経営目標を達成するための仕組みともいえる内部統制を評価する機能として、内部監査に携わる部門の担当者に求められる是正・改善案を提示するための視点やポイントについて、ロジックツリーを踏まえたインタビューの事例を用いて解説。ケース・スタディを通じて、理解を深めた。
◎参考書籍:「金融機関の内部監査―金融検査マニュアル対応と実践的監査スキルの要点」(中央経済社) (著者:有限責任監査法人トーマツ金融インダストリーグループ 編)
日本金融監査協会(IFRA)では、会員、賛助企業・団体の登録(年会費:10,000円、対象期間:4月1日~翌年3月31日)で、初回の「研修セミナー」(スケジュール&申込み)受講費用は無料、2回目以降は会員価格(5,000円)で受講が可能なほか、非会員の場合でも、毎回受講費用(10,000円)を支払えば受講が可能となる。また、「研修セミナー」以外にも、会員優先で受講できる「特別研究会」(無料)、金融機関の役員、監査役、内部監査部長を対象とする「リスクガバナンス研究会」(無料)も開催している。
昨今、金融リスクが多様化・複雑化する中、その顕在化による影響を抑え、経営の目標を達成することが難しくなっており、経営管理の高度化のためには、リスク管理機能の強化を図るだけでなく、その有効性を検証する監査機能(内部監査、会計監査、監査役監査)の強化を併せて図る重要性が増しているという。厳格なリスク管理、内部統制・内部監査が重視される時代を迎える中、金融機関が直面している課題を共有し、最新動向と打ち手のヒントを掴み学ぶ場として、IFRAの研修セミナーを有効に活用されたい。
◎参考書籍:「KINZAIバリュー叢書 内部監査入門(日本金融監査協会 編)」(取材、撮影、記事、編集・制作: 藤野 宙志)
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