2018年11月14日(水)、一般社団法人第二地方銀行協会は、加盟する地方銀行の頭取・社長・東京拠点長を対象とした代表者向けの講演会「キャッシュレス動向と地域金融機関の対応」を東京・半蔵門の第二地方銀行協会・大会議室で開催した。
開催挨拶では、大用 恭市氏(第二地方銀行協会 企画部長)が登壇。キャッシュレス化を巡る動きや背景など開催趣旨を紹介。
今回の講師は、丸山 弘毅氏(インフキュリオン・グループ 代表取締役社長、一般社団法人Fintech協会 代表理事会長)。冒頭の挨拶に続き、自身やFintach協会について紹介。キャッシュレス化の意義やキャッシュレス推進協議会での検討事項、キャッシュレスの課題や新規参入など、最新の状況と構造改革について紹介。
続いて、決済シームレス化に向けた数々の新しい取り組みの事例紹介に加え、データの融合・利活用の重要性、地域金融機関の収益モデル、地域モデル、企業活動における金融のシームレス化など、これからの地域金融機関の可能性について披露した。
【Q1】今回の講演を引き受けた理由は?
「キャッシュレスの主役は地域金融機関」であると考えているのが理由です。キャッシュレスの加盟店を増やし、そのデータを活用していくという意味では、東京の大手が個別に進めようとしても難しく、本当に日本国内にキャッシュレス化を浸透させるためには、地域金融機関の参画が不可欠です。そのためには地域金融機関にとってキャッシュレス化がビジネスにならなければならず、ビジネスとしてキャッシュレスを活用いただくお話について興味を持っていただけたらとの想いで本日の講演を引き受けさせていただきました。
【Q2】本日の講演を通じて感じたことなどはありますか。
講演をさせて頂く中で、想像以上に聴講者である地域金融機関の代表の皆さまが興味を持って真剣に話を聞いてくださっていると感じました。また、キャッシュレスのみならず、その地域にあることの意義やその金融機関にしかできない取り組みなど、地域に根差していく本質が重要だということをあらためて強く感じました。
【Q3】キャッシュレス化の課題として、例えば高齢者への対応はいかがでしょうか。
高齢者の方にはキャッシュレスと言うと受け入れにくい部分もあるかもしれませんが、一方で、スマホ型ではなくシニア向けのカード型でシンプルな支払いができれば、小銭やお札などを細かく数える手間を省き、むしろ使い易くなるともいえます。また、今後、年金も含めた受給金など生活するお金がはじめからキャッシュレスの中に入り、そこから使うというサイクル全体がしっかりキャッシュレスに根付けば、使いすぎや未然の被害防止へのデータ活用、災害時などの現金の紛失や焼失によるリスク回避など、(高齢者の方に限らず)より安全で便利で分かりやすくなるのではないでしょうか。
【Q4】最後に、本日の聴講者の皆さまに向けたメッセージをお願いします。
これまでのお金の発展の歴史と経済の範囲でみると、世界的なネット決済へのシフトに示されるように、今後、キャッシュレスによるデータ化は、オンラインやグローバル化の中で必須なものになっていくと考えられます。これからの新しい社会に向けて、新しい時代に進んでいく以上、是非キャッシュレス化への取り組みにご参加いただき、ご利用いただきたいと思います。
(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )