FX(外国為替証拠金取引)の動向調査結果 2012
http://www.yano.co.jp/press/press.php/000978
調査要綱矢野経済研究所では、次の調査要綱にて店頭FX(外国為替証拠金取引)市場の調査を実施した。
1. 調査期間:2012年6月~8月
2. 調査対象:商品先物会社、FX専業会社、証券会社、ネット銀行等
3. 調査方法:当社専門研究員による直接面談、ならびに電話・e-mail等によるヒアリングを併用
<外国為替証拠金取引(FX: Foreign Exchange)とは>
1998年4月の外為法の改正を受けて登場した、国内初の個人投資家向け外貨売買の金融商品である。取引のしくみは、証拠金を担保にレバレッジをかけた取引額を想定元本として差金決済を行うものである。ここでは店頭FX(外国為替証拠金取引)市場(OTC)を取り上げる。
調査結果サマリー
◆ 2012年3月期の市場規模(預かり証拠金残高)は9,116億円、前年同期比21.4%増
2012年3月期の市場規模(預かり証拠金残高)は9,116億円となり、前年同期比21.4%増であった。2009年3月期に、いわゆる、リーマン・ショックによる急激な円高が進行したことで初のマイナス成長となったものの、その後は拡大を続けている。
◆ 2012年3月期の口座数は372万口座、前年同期比21.2%増
法人客(一般事業法人)の獲得、システムトレードの導入、取引最小単位の引下げにより新たな投資家の呼び込みに注力した結果、依然として口座数は増加傾向にあり、2012年3月期は前年同期比で21.2%の伸びを示し、372万口座であった。
◆ 2012年3月期の年間取引高は1,795兆円※(※百万通貨は1億円として換算)、前年同期比2.5%減
ブランド力の強化、約定率の向上、投資家コストの低減に注力してきた企業では前年同期比で年間取引高が増加している企業もあるが、依然として多くの企業で年間取引高は減少傾向にある。
◆ 2013年3月期は市場規模1兆474億円、419万口座、年間取引高1,765兆円※と予測
取引所取引との税制一本化の効果、レバレッジ規制による投資家の投資資金の積み増し等による預かり証拠金残高の増加基調、また口座開設も増加基調にあることから、2013年3月期の市場規模(預かり証拠金残高)は1兆474億円、口座数は419万口座を予測する。一方の年間取引高は、前年同期比1.7%減の1,765兆円※と予測する。※百万通貨は1億円として換算
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