金融&IT業界の情報サイト
 
 


 
【金融業界ニュース】 >> 記事詳細

2018/06/05

【野村證券】2018~2019年度の企業業績見通し

| by:ウェブ管理者
要約/業績予想主要前提
【2017 年度実績の概要】
本レポートは、野村證券アナリストによる企業業績予想を集計し、その集計結果を分析したものである。
2017 年度は Russell/Nomura Large Cap(除く金融)で前年度比 8.2%増収、同 17.5%経常増益となった。前回の予想(18 年 3 月公表、集計は 18 年 2 月 25 日)と比べると、増収率が 0.1%ポイント上ぶれた一方、経常増益率は1.2%ポイント下ぶれた。これで 2012 年度から 6 期連続での経常増益達成となった。
2017 年度第 4 四半期は、Russell/Nomura Large Cap(除く金融)で前年同期比 5.6%増収、同 0.1%経常増益となった。経常増益率は、第 2 四半期の同 24.5%経常増益、第 3 四半期の同 23.4%経常増益からやや大きく低下したが、東芝を除くと第 3 四半期が同 17.1%経常増益、第 4 四半期が同 11.4%経常増益となる。増益率は 17 年度第 2四半期をピークに、緩やかに低下している。
2017年度の税引利益は、米国税制改正の影響によって大きく押し上げられ、2017年度の Russell/Nomura Large Capは同 32.2%税引増益となった。その影響もあり、Russell/Nomura Large Cap の ROE は 10.3%と、直近ピークであった 2005 年度の 10.1%を上回った。2017 年度の ROE の水準は、1980 年度(12.1%)以来、実に 37 年ぶりの高水準である。

【2018 年度予想の概要】
アナリストの予想によれば、2018 年度は Russell/Nomura Large Cap(除く金融)で前年度比 3.0%増収、同 8.7%経常増益予想である。2018 年度の為替レート前提は、円ドルが 1 ドル 106.0 円(前回前提 111.0 円)、円ユーロが1 ユーロ 131.0 円(同 135.0 円)、WTI 前提は 1 バレル 70.0 ドル(前回前提 65.0 ドル)とした。前回予想と比べると、増収率、経常増益率ともに 0.3%ポイントの下方修正となった。円高方向に為替前提を修正したこともあり、2018 年度の予想経常利益実額は前回予想比 5,760 億円、1.3%の下方修正となったものの、2017年度予想経常利益の水準も下ぶれたため、結果として 18 年度予想経常増益率の下方修正幅は小さかった。なお、2018年度は米国税制改正の影響が剥落するため、Russell/Nomura Large Cap の税引増益率は同 2.6%と、経常増益率などの他の増益率と比べると低い伸びが予想されている。
米国の積極的な財政政策によって、世界の実質 GDP 成長率は 2017 年の+3.9%から 2018 年は+4.0%と、若干ではあるが加速を予想している。日本企業もこういった世界景気拡大の恩恵を享受し、2018 年度には、1970 年度以来で初となる 7 期連続の経常増益達成を見込む。
もっとも足元では人件費上昇、原材料価格高、設備投資増加などによる企業業績への影響も指摘されるようになってきた。2017 年度は売上高が非常に高い伸びを記録する中で、Russell/Nomura Large Cap(除く金融)の売上高経常利益率は 8.3%と 2016 年度の 7.6%から大幅に改善した。売上高経常利益率は、2018 年度に 8.7%、2019 年度に9.4%と引き続き上昇していくことが予想されているが、世界景気の加速感がやや薄れていく中、こういった利益率の改善が実現するかが企業業績を見る上での鍵となろう。


原文はこちら
http://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20180604/20180604.pdf

15:03 | 金融:証券
 

【免責事項】
サイト掲載情報の正確性、および完全性については最善を尽くしておりますが、その内容を保証するものではございません。また利用者が当サイト、およびサイトに関連するコンテンツ、リンク先サイトにおける一切のサービス等を利用されたことに起因、または関連して生じた一切の損害(間接的、直接的を問わず)について、当社、当サイト、投稿者および情報提供者は一切の責任を負いません。

Copyright © 2010- GoodWay Inc. All rights reserved.