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2022/04/12

【矢野経済研究所】eラーニング市場に関する調査を実施(2022年)~2021年度の国内eラーニング市場規模は、前年度から続くコロナ禍によるeラーニング需要の高まりを受け市場拡大の見込

| by:ウェブ管理者
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)では、国内eラーニング市場について調査を実施し、BtoB、BtoC各市場の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

1.市場概況
2021年度の国内eラーニング市場規模は、前年度比13.4%増の3,309億3,000万円を見込む。内訳は、法人向け(企業・団体内個人を含む)のBtoB市場規模が971億3,000万円(前年度比12.6%増)、個人向けのBtoC市場規模が2,338億円(同13.8%増)であり、両市場ともにコロナ禍による需要の高まりが続き、市場を拡大させる見込みである。

ネットワーク・ラーニング(BtoB)市場では、コロナ禍以降、企業での集合研修や対面教育などがオンラインに切り替わったことでeラーニングサービス全般への需要が急激に高まり、2021年度においてもその需要は高く保たれている。一方で、顧客層の広がりにより小規模なサービス導入が増加し価格下落が進行しているほか、需要の高まりに伴う競合サービスの増加および多様化による競争の激化を課題視する事業者が多い。
BtoC市場においても、コロナ禍によりeラーニングを活用した遠隔教育が定着したことで引き続きeラーニングサービスに対する需要が高く、ユーザー数が増加している。また、子ども向けのeラーニング領域においては、GIGAスクール構想など学校教育におけるICT化の進行により、保護者のeラーニングに対する抵抗感が減少しつつあることが市場を拡大させる要素の一つとなっている。なお、2021年度は前年度に続き、当該市場を構成する、概ね全ての学習ジャンルが市場を拡大させるものとみられる。

2.注目トピック
参入事業者が見通すポストコロナ・ウィズコロナにおける今後のeラーニング市場動向

今回の調査では、参入分野や個人向け・企業向けの区分に関わらず、ほとんどの参入事業者がポストコロナ・ウィズコロナにおいて当該市場が順調に成長していくことを見込んでいた。各参入事業者が今後の市場動向における重要トピックスとして注視している要素としては以下がある。

遠隔教育やオンライン教育の定着という点では、時間や場所などの制限を受けにくいeラーニングは事業者・学習者双方にとってメリットが大きいため、今後コロナ禍が終息した後も利用が定着し、対面教育と併用される状況が続く。
学習者の年齢によるeラーニング活用状況の違いという点では、一般的に学習に対するモチベーションなどの観点から幼児~小学生向けには対面での指導が効果的とされ、ニーズの取り込みが困難である。対して、中学生~大学生・社会人などの学習者向けにはeラーニングの強みを活かしやすい。

また、新たな事業者およびサービスの参入については、コロナ禍以降、eラーニング需要の高まりに伴って新規事業者およびサービスが多数参入していることから事業者間の競争が激化している。Web関連サービスや人事関連サービスなど、あらゆる領域の事業者が競合になり得る環境となっている。

3.将来展望
2022年度の国内eラーニング市場規模は、3,645億5,000万円(前年度比10.2%増)と予測する。当年度も、BtoB市場、BtoC市場ともにコロナ禍によって高まった需要が維持されるものと見込まれ、eラーニングのユーザー数および利用企業数が増加することが想定される。
ただ、市場全体を通してコロナ禍発生当初に比べ、ニーズが落ち着き始めていることや、BtoB市場では顧客単価の下落、BtoC市場では対面教育への需要の高さや無料学習サービスが数多く生まれていることなどの阻害要因(課題)があることから、2020年度、2021年度に比べて金額ベースの伸長は抑制されるものとみる。
そうした点から、2022年度のBtoB市場規模は1,067億5,000万円(前年度比9.9%増)、BtoC市場規模は2,578億円(同10.3%増)と予測する。


原文はこちら
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2970

15:03 | IT:一般
 

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