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2011/01/04

【東京工業品取引所】年頭のご挨拶

| by:ウェブ管理者

(2011/01/04)
年頭のご挨拶
http://www.tocom.or.jp/jp/profile/message.html


謹んで新春のお慶びを申し上げます。


昨年、当社が取り組んだ最大の施策は取引時間の延長でした。夜間立会を延長して取引機会を拡大することにより、欧米市場との裁定取引を促進し、海外の市場参加者、さらにはネット取引を活発に行う国内の個人投資家の誘致を目指したものです。


23時から4時までの延長時間帯においては、金を中心に、為替変動や欧米発のニュースにタイムリーに反応した活発な取引が行われ、取引高は順調に増えています。海外からの関心も高まり、今後の市場参入に繋がることを期待しています。


また、2010年は商品先物市場と金融市場の連携に係る進展がありました。ブロック取引の導入により投資信託の運用者等の当社市場への参入を容易にしたことで、TOCOM価格に連動する投資信託やETFが設定され、個人投資家にはコモディティ投資の選択肢が増えることとなりました。


上場商品に目を移せば、日経・東工取商品指数市場(TOCOM NEXT)を開設し、新たな先物取引を誕生させました。また、軽油取引の再開に続き、中京石油市場を開設して石油事業者のニーズに応えた市場整備を進めました。


さて、2011年は年明けから、当社及び商品先物業界全体に大きな変化をもたらす重要な制度改正、新制度導入が実施されています。第一に、商品取引所法が改正され、新たに「商品先物取引法」が施行されました。


「使いやすい」「透明な」「トラブルのない」市場の実現を目的とした法改正により、国内外及び取引所内外における商品デリバティブ取引を網羅する規制体系が構築されました。

第二に「損失限定取引」の導入があげられます。2011年から、個人を相手方とする取引所取引で相場の変動により証拠金を超える損失が発生する可能性のある取引については、招請を受けないで基本契約の締結を勧誘することは禁止されますが、この取引はあらかじめ決められた水準で取引が終了し、損失の拡大を確実に食い止めることができる仕組みとなっていますので、この例外として取り扱われます。スマートCXという名称が使われることもあります。


第三に、JCCHが投資家の利便性向上を目的にスパン証拠金制度を導入しました。スパンはシカゴ・マーカンタイル取引所が開発した、ポートフォリオ全体のリスクを評価する証拠金制度で、デリバティブの世界では国際標準となっています。これをきっかけに、一般投資家の方々はもとより、国内外の大手金融機関による商品先物市場への参入が進むことを期待しています。


加えて、1月4日の大発会より、当社のシステムを利用した東京穀物商品取引所の取引がスタートしました。一つのシステム上で工業品と農産品の両方が取引できるようになったことで、市場参加者のコスト削減や利便性向上が実現され、市場の活性化に寄与するものと期待しています。世界の情勢は、金融面や資源面など引続き不安定性を抱えております。


当社としては、このような中、関係者のニーズに応えられるよう、取引基盤の整備、多様な市場参加者の参入促進、上場商品の充実を通じて、市場の活性化に引き続き全力で取り組んでまいります。


18:52 | お知らせ
 

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