金融&IT業界の情報サイト
 
 


 
【金融業界ニュース】 >> 記事詳細

2020/02/17

【日本銀行】【講演】雨宮副総裁「金融リテラシー~人生を豊かにする『お金』の知恵~」(東京証券取引所)

| by:ウェブ管理者
全文 [PDF 1,587KB]
https://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2020/data/ko200214a1.pdf
図表 [PDF 1,180KB]
https://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2020/data/ko200214a2.pdf

1.はじめに

日本銀行の雨宮でございます。本日は、このように多数の方々がお集りの場でお話しさせていただく機会を頂戴し、光栄に存じます。

本日、私からは、「金融リテラシー」についてお話ししたいと思います。金融リテラシーとは、金融やお金に関する知識や判断力のことを指します。この話題を取り上げた理由は、「人生100年時代」とも言われる超高齢化社会の到来と深く関係しています。すなわち、長い人生を自分らしく、そして何より豊かに暮らしていくためには、お金と賢く付き合うための知識や判断力が、これまで以上に重要になってくるからです。

金融リテラシーは、10数年前に起こった世界金融危機の教訓のひとつとして、国際的にも注目が集まるようになりました。金融安定を確保するためには、金融規制や監督の強化等に加え、投資家である国民一人一人の金融リテラシーを向上させることも重要という趣旨です。実際、2012年のG20ロスカボス・サミットでは、その首脳宣言において、各国が戦略的かつ計画的に国民各層への金融教育に取り組むことの重要性が強調されました。昨年、日本が議長を務めたG20財務大臣・中央銀行総裁会議においても、金融リテラシーの強化が優先的に対処すべき政策課題と位置づけられました1。

この間、日本では、高齢化やキャッシュレス化、およびそれらに関連する金銭・資産管理に関する話題が、各種メディア等で盛んに取り上げられるようになっています。その中で警鐘を鳴らすべき事例として、高齢化に関しては、お金に関する判断を誤ると、本来は祝福すべき長生きが金銭面での負担を増加させる要因になりかねないとの指摘があります。また、キャッシュレス化の進展により、生活の利便性が向上する一方で、お金の使い過ぎや個人情報の漏洩等に一段と注意を払わねばならなくなっています。さらに、2022年4月の「成年年齢の引き下げ」により、18歳というその世代の多くがまだ高校生の時期から、自立した契約当事者としての判断と責任が問われるようになります。

このように、金融リテラシーの重要性が高まっており、今後ますます高まっていくとみられますが、そもそも日本国民の金融リテラシーは現状どの程度なのでしょうか。この点について、私ども日本銀行の情報サービス局に事務局を置く金融広報中央委員会が行った調査に基づき、日本における金融リテラシーの現状と課題について、国際比較も交えつつ、皆さまにお伝えするのが本日の目的です。


原文はこちら
https://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2020/ko200214a.htm

16:16 | 金融:行政・取引所・団体
 

【免責事項】
サイト掲載情報の正確性、および完全性については最善を尽くしておりますが、その内容を保証するものではございません。また利用者が当サイト、およびサイトに関連するコンテンツ、リンク先サイトにおける一切のサービス等を利用されたことに起因、または関連して生じた一切の損害(間接的、直接的を問わず)について、当社、当サイト、投稿者および情報提供者は一切の責任を負いません。

Copyright © 2010- GoodWay Inc. All rights reserved.