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2016/12/19

【日本IBM】IBM、Hyperledgerファブリックでのネットワークの速やかな成長を促すブロックチェーン・エコシステムを発表

| by:ウェブ管理者
ブロックチェーンは、さまざまな業界でビジネス・トランザクションのしくみを変革する可能性を秘めています。そのためには、業界関係者によるエコシステム全体で連携して、企業がブロックチェーンのネットワーク効果の恩恵を享受できるようにする必要があります。IBM(NYSE:IBM)は本日(現地時間)、それらの組織をサポートするため、ブロックチェーン・ネットワークの速やかな構築を促すブロックチェーン・エコシステムを発表しました。

https://www.youtube.com/watch?v=EKa5Gh9whgU

IBMインダストリー・プラットフォーム担当シニア・バイス・プレジデントであるブリジット・ヴァン・クラリンゲン(Bridget van Kralingen)は、次のように述べています。「ブロックチェーンの今後の成長と普及は、強力なエコシステムの構築にかかっています。ビジネス・ネットワークは、イノベーター、業界エキスパート、インフラストラクチャー・プロバイダーが新たな方法で連携し、トランザクションが発生するしくみを改革してはじめて市場への広く普及するでしょう。Hyperledgerプロジェクトのコードの成熟が重要なマイルストーンとなります。そのため、IBMは、これらの業界関係者が連携できる環境を提供することで、開発者がブロックチェーン・ネットワークの構築を加速できるよう投資を行っています。」

ブロックチェーン・エコシステム・プログラムは、ベンチャー・キャピタリスト(VC)、スタートアップ企業、システム・インテグレーター(SI)、独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)、エンタープライズ・デベロッパーによる真のネットワークの構築を目指すイノベーターのために設計されたものです。これらの多様な組織をサポートするため、IBMは、アイデアを実行に移すのに必要な時間を短縮することを目的とした教育とツールを提供します。

IBMのブロックチェーンの専門家が、HyperledgerファブリックのSlackチャネルを利用して「オフィスアワー」を設け、開発者をサポートするほか、トラブルシューティングを支援します。これは、developerWorksですでに提供されているビジネス・ユーザーや開発者向けのコースや学習モジュールに加えて提供されるものです。また、これらは、ブロックチェーン・アプリケーションの開発を加速するために現在開発されているコード・ライブラリーやスマート・コントラクトのテンプレートやツールによって拡張される予定です。

これらのプログラムは、Linux FoundationのHyperledgerファブリックv1.0とIBM Blockchainプラットフォームをサポートするよう設計されています。IBM Blockchain プラットフォームは、ブロックチェーン・ネットワークでのトランザクションのしくみを変革し、開発の新たな可能性を開くと期待されています。一方、Hyperledgerファブリックv1.0は、インターネットの「ネットワークのネットワーク」モデルによく似たモジュール式のアプローチを提供します。

IBMブロックチェーン・エコシステムの参加企業
IBMブロックチェーン・エコシステムは、さまざまな組織がHyperledgerファブリックを使用して、共有したり、補完できる技術上およびビジネス上のビジョンに基づいてコラボレーションを行ったり、学習および開発サポートを受けたりすることができる、オープンな環境です。ブロックチェーンはビジネス・ネットワークであるため、すべての利害関係者がツール、情報、関係を共有できる環境が不可欠になります。スタートアップ、ISV、SIらがブロックチェーンへの投資を進めており、Hyperledgerファブリックの導入を完了しています。また、次のような多くの企業がすでに、IBMブロックチェーン・エコシステムに参加しています。

Cloudsoftは、オープン・ソース・ツールでマルチ・クラウド・アプリケーションの管理機能を提供するソフトウェア企業です。Cloudsoft Blockchain Serviceによって、開発者は、チェーンコード・アプリケーションの開発に集中できるようになり、ブロックチェーン・テクノロジーに投資して利用する企業は、価値実現までの時間を短縮できるようになります。例えば、複数の地域で展開される独自のHyperledgerブロックチェーン・ネットワークを設定する金融機関などが挙げられます。

EYは、お客様が自社のビジネス・ソリューションでブロックチェーンを利用できるよう支援します。また、EYの専門家チームが分野横断的な体験を提供するほか、戦略を策定して実行するためのビジネス・プロセス、金融、リスクと法規制、サイバー・セキュリティー、自動化、クラウド、アナリティクスなどに関する深い業界知識を提供し、お客様がそれぞれの最も困難なビジネス課題に対処できるよう支援します。

Everledgerは、英国に拠点を置くスタートアップであり、証明機関などの信頼できる関係者によって認証されたダイヤモンドやワインなどの価値の高い商品や高級品の認証とそれらの原産地の追跡を、IBMブロックチェーンを利用して行っています。同社は、IBM High Security Business Networkによって、改ざんへの抵抗力を備えた安全な環境で、世界できわめて需要の高い商品の追跡と確認を行うことができます。

Gliding Eagleは、米国カリフォルニア州に拠点を置く企業であり、生産者から末端の消費者まで、世界中で製品を追跡する作業に透明性と信頼性をもたらす、クラウドおよびモバイル・ベースのテクノロジー・システムを提供します。

HACERAは、非常に安全性の高い認証、許可、会計/監査(AAA)サービスをブロックチェーンにもたらします。HACERAは、プライバシー、機密データの処理、サービスの可用性に関する厳しいポリシーへの準拠が必要な規制対象機関を専門としています。拡張性を重視して構築されたHACERAは、複数のIDシステムに保管されている場合でも、強力な暗号によって参加者のIDプロパティーをシームレスに保護します。

Hiveは、米国カリフォルニア州パロアルトに拠点を置く、創業時ファンド、ベンチャー・スタジオであり、フィンテック(FinTech)、サイバー・セキュリティー、商用インターネット、コンプライアンスにわたる、強力なブロックチェーン・テクノロジー・ポートフォリオを備え、AIおよびビッグ・データに関するアプリケーションを専門としています。Hiveは、自社のハイタッチ・モデルでさまざまな起業家と協力して、IBMのブロックチェーン・エコシステム内で積極的に複数のベンチャーを共同で立ち上げています。

IntellectEUはフィンテックの統合(Fintegration)を専門とする国際企業であり、米国およびEMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)に経験豊富なブロックチェーン(HyperledgerおよびEthereum)チームを擁しています。また、Linux FoundationのHyperledgerプロジェクトの創設メンバーであり、専門のプロフェッショナル・サービスや、アプリケーション開発および統合サービスを提供しています。
Loyyalは、ロイヤルティーの構築とリワードのしくみに対する改革を進めています。ブロックチェーンとスマート・コントラクト・テクノロジーを利用して、非常に断片化された業界に対応する相互運用可能なロイヤルティーおよびリワード・インフラストラクチャーを構築しました。また、顧客行動を促す革新的な方法をさまざまな分野に提供しています。

Mooti Blockchain Digital Identityは、暗号識別と検証に対する独自の新しい標準に基づき、ブロックチェーン・テクノロジーを利用して高度な自己証明型IDを提供します。あらゆるブロックチェーンでIDチェーンを実行し、データのプライバシーを強化するほか、時間ベースの失効やリング署名による機密トランザクションの匿名性といった独自の機能を提供します。

Netkiは、世界規模での規制順守を可能にするオープン・ソース/オープン・スタンダード・ベースのデジタルIDソリューションを提供します。Netkiは、特別な設定を必要とせずすべてのブロックチェーンで機能する唯一のソリューションであり、ユーザーは一度検証を行うだけで、どのブロックチェーンでも利用できるようになります。

Sensify Securityは、パロアルトに拠点を置くIoTセキュリティー・スタートアップであり、作業者が各自の運用環境で分散化された方法でアクセス制御を円フォースできるようにすることで、サイバー兵器への抵抗力を高めます。Hyperledgerファブリックを利用して、ゲートウェイ・ベースのエンフォース点に対する抗改ざん性の高いセキュリティー・サービスにおいて、作業者に一元化された制御、ポリシー管理、およびコンプライアンス機能を提供します。

Skuchainは、シリコンバレーに拠点を置くスタートアップであり、「Brackets」というコラボレーティブな商取引に対応するブロックチェーン・ベースのプラットフォームを開発しています。Skuchainは、Hyperledgerファブリックで検証可能な情報の可能性を示し、貿易金融から、運転資金、商品単位の信頼性に至るまで、さまざまなユースケースでのサプライ・チェーンの摩擦をなくします。

ブロックチェーン・コネクタソンでのHyperledgerファブリックv1.0の利用
2016年12月17日、IBMはコネクタソンを開催します。このコネクタソンでは、「ネットワークのネットワーク」モードで運用されるピアのセットアップにHyperledgerファブリックv1.0を利用して、既知の関係者間での高度なセキュリティーを備えた機密トランザクションを実現します。

IBMは、自社のブロックチェーン機能を急速に拡大し、ビジネスに適したブロックチェーンの構築に必要な要素を理解するため、企業各社と積極的な取り組みを進めています。金融サービス、サプライ・チェーン、IoT、リスク管理、デジタル著作権管理、ヘルスケアをはじめとする分野では、ブロックチェーン・ネットワークを利用した劇的な変化に対応する態勢が整っています。

IBMのブロックチェーン・エコシステムの詳細については、http://ibm.com/blockchain/ecosystem.html (US) をご覧ください。

当報道資料は、2016年12月7日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/51182.wss (US)


原文はこちら
http://www-03.ibm.com/press/jp/ja/pressrelease/51282.wss

17:01 | IT:一般
 

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