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2016/07/18

【日経FinTech(日経BP社)】人と人、企業と企業をつなぐメディアの役割を果たす、交流と実りある場として活用、「Nikkei FinTech Conference 2016」開催!

| by:サイト管理者


 2016年6月24日(金)、日経FinTech日経BP社は、千代田区外神田にあるベルサール秋葉原において、日経FinTech読者を対象に「Nikkei FinTech Conference 2016」(定員:300人)を開催した。

 会場には、日経FinTechの読者である官公庁、金融機関、スタートアップ企業などの担当者が一堂に集い、共に考える場として、講演やパネル、スタートアップアワードなど、終日にわたり盛り沢山のプログラムが用意された。




 冒頭に、日経FinTech 編集長 原 隆氏より主催者挨拶が行われた。今回、読者限定で開催し、様々な方にご協力いただきプログラムを構成。過去に取材した経営者の言葉「イノベーションは起きやすい業界から起きる」に触れ、Windows95が登場し、最初に起きたのはメディア業界だったとした。その後、厳しい状況に追い込まれたが、それから20年が経ち、自分たちの強みは何かを自問自答する中で、カンファレンスを通じて、人と人、企業と企業をつなぐのもメディアの役割と考え、ピッチコンテストやネットワークなど交流を図り実りのある場として活用してもらいたいと語った

 特別招待講演「R3が見据えるブロックチェーンの未来」では、米R3 CEV マーケットリサーチ局長 ティム・スワンソン氏が登壇。日経FinTech 記者 浅川 直輝氏がモデレータを務めた。ブロックチェーンとは何か、なぜ世界の多くの銀行が興味を持っているのか、研究開発やPOC(概念実証)の状況について語ったほか、昨年世界の40行の金融機関がコンソーシアムに参加したR3の今後の活動やユースケース、メンバーシップモデルや未来の景色などについて解説した。



 基調講演「FinTech推進のための未来の一手」では、金融庁 総務企画局 参事官 油布 志行氏が登壇。原氏がモデレータを務め、日経FinTechを立ち上げた一つの契機として金融庁がアグレッシブな施策を打ち出してきたことを明かした。油布氏は2015年9月に発表した金融行政方針の狙いや伝えたかった大きな柱として、資本市場や家計金融資産のポートフォリオのリバランス、地域金融、そして、ITやイノベーションへの対応を挙げ、その中にFinTechにつても触れたこと、その反響が大きかったこと、規制改革の背景やFinTechサポートデスクへの問い合わせ状況などについて紹介した。




 パネルディスカッション(1)「FinTechは銀行の姿をどう変える?3メガバンクが徹底議論」では、三菱UFJフィナンシャル・グループ デジタルイノベーション推進部長 柏木 英一氏、三井住友フィナンシャルグループ ITイノベーション推進部長 中山 知章氏、みずほフィナンシャルグループ インキュベーションPT PT長 阿部 展久氏が登壇。日経FinTech 記者 岡部 一詩氏がモデレータを務めた。3メガバンクのイノベーション部門の責任者からそれぞれの取り組みや今後の狙いについて紹介、FinTechスタートアップ企業や銀行業界における組織や考え方など雰囲気が変化していることに触れつつ私見を披露した。



 ランチブレイクには、お弁当が用意され、会場後方では最新のFinTech関連書籍の販売が行われた。



 特別講演「金融革命に欠かせない“信用の連鎖”」では、日本銀行 決済機構局長 山岡 浩巳氏が登壇。日経FinTech 副編集長 髙田 学也氏がモデレータを務めた。最近の日銀の動きとして日銀フィンテックセンターの設立を挙げ、中央銀行自身もFinTech企業になりたいとし、真のイノベーションとは何か、何が新しいのか、などについて解説。また、情報技術革新・経済社会のニーズ・新業種参入の動学による新たな金融サービスについて紹介し、FinTechは世界をどう変えるか、金融の未来・経済の未来について語った。

 パネルディスカッション(2)「地銀×FinTech、動き出した風土改革」では、ふくおかフィナンシャルグループ 営業企画部 部長代理 兼 iBankマーケティング 代表取締役 永吉 健一氏、山口フィナンシャルグループ 営業戦略部 副部長 北川 信之氏、広島銀行 総合企画部 企画室 担当課長 石原 和幸氏が登壇。岡部氏がモデレータを務めた。それぞれのグループでフィンテックを推進する責任者の立場から現状の取り組みを紹介。福岡、山口、広島と密接した地域の3行が、メガバンクとは異なり、地域金融機関だからこその工夫や課題について議論した。



 パネルディスカッション(3)「先行した異業種提携、明かされる成功の舞台裏」では、米Square 最高ビジネス責任者 フランソワーズ・ブロッカー氏、三井住友カード 戦略事業部長 野泉 和宏氏が登壇。原氏がモデレータを務めた。FinTechにおいて金融機関とIT企業・スタータップ企業が組むことの難しさも指摘される中で、かなり早い段階から、スタータップと大手企業、ITと金融、海外企業と日本企業といったいくつものハードルを乗り越えてうまく提携している秘訣について披露した。



 スタートアップピッチバトル「Nikkei FinTech Startups Awards」では、eNFC 代表取締役 和城 賢典氏、deBit 代表取締役社長 山田 賢氏、Quoine CEO 栢森 加里矢氏、AGRIBUDDY CEO 北浦 健伍氏、グラコネ CEO 藤本 真衣氏、ログノート 代表取締役社 高津 祐一氏、ナウキャスト 代表取締役 兼 CTO 今井 聡氏が登壇。トーマツベンチャーサポート 大平 貴久氏がモデレータを務めた。7社のスタートアップによる渾身のピッチ(7分)と質疑応答(3分)が行われ、革新性、成長性、連携性、優位性、事業継続性、熱意プレゼン、社会的価値の7項目についてそれぞれ10点満点の総得点の評価を競い合った。社会的意義を強く感じさせるレベルの高い優れた企業トップの登壇とプレゼンテーションに会場はくぎ付けとなった。



 ピッチの審査には、早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問・一橋大学名誉教授 野口 悠紀雄氏が審査委員長を務め、First Compass Group General Partner・Evernote Japan 会長 外村 仁氏、TechCrunch 編集長 西村 賢氏、金融ビジネスアンドテクノロジー 代表 島田 直貴氏、森・濱田松本法律事務所 パートナー 堀 天子氏が審査員を務めた。



 eNFC 代表取締役 和城 賢典氏、deBit 代表取締役社長 山田 賢氏が登壇。



 Quoine CEO 栢森 加里矢氏、AGRIBUDDY CEO 北浦 健伍氏が登壇。



 グラコネ CEO 藤本 真衣氏が登壇。



 ログノート 代表取締役社長 高津 祐一氏、ナウキャスト 代表取締役 兼 CTO 今井 聡氏が登壇。



 Awardsの審査中は、フリーセッション「『FinTech入門』、『FinTechの法律』売れる書籍から見えてくるFinTechの今後」では、マネーフォワード 取締役 Fintech研究所長 瀧 俊雄氏、森・濱田松本法律事務所 パートナー 増島 雅和氏が登壇。日経BP社 出版局編集第一部長 中川 ヒロミ氏がモデレータを務めた。今日のセッションを振り返り、この1年で様変わりするほどの進化と実用期に入ったことを感じさせられるとともに、FinTechの本質を捉えた企業の登壇に感嘆。執筆のきっかけ、背景と狙い、書籍の反響、UX・コンプライアンス・グレーゾーンの扱いなどFinTechによるビジネスの組み立ての本質とアプローチについて私見を述べた





 審査の結果、Awardsは以下の通り。表彰後、登壇者と審査員による記念撮影へ。ピッチも終わり、リラックスしてか笑顔が溢れる。

  Winner : AGRIBUDDY CEO 北浦 健伍氏
  2位賞 : ナウキャスト 代表取締役 兼 CTO 今井 聡氏
  3位賞 : Quoine CEO 栢森 加里矢氏
  特別賞 : グラコネ CEO 藤本 真衣氏



 全プログラムが終了し、ネットワーキングパーティが催された。審査委員長を務めた早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問・一橋大学名誉教授 野口 悠紀雄氏より乾杯の挨拶。ここに参加した皆さんの努力が日本を変える、FinTechの将来に向けて乾杯したいとした。



 とても素晴らしい発見に満ちたイベント「Nikkei FinTech Conference 2016」。素因数分解されたFinTechを構成する要素を、いかに社会課題の解決につなげていくことができるか。金融機関および政府・当局の果たす役割を一歩でも前進していくため、いま起きていること、これから起きることなど専門家や第一人者の取り組みや考えを可視化し、新しい事業創出に向けたコンセンサスの形成と動機付けにつながることに期待しつつ、
Nikkei FinTech Conference 2016」の開催に、心から敬意を表したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )




07:40 | 写真:金融・IT業界向け




 

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