2021年11月24日(水)、矢井賀つむぐは高知県高岡郡中土佐町の矢井賀にある廃校となった矢井賀小学校において、コミュニティガーデン作りの講師による講演を皮切りに、矢井賀を中心とした防災ガーデン作りのプロジェクトをスタートさせた。
矢井賀つむぐは、地元住民と移住者が矢井賀地区の活性化につながる活動を実施しており、住民が自ら考えて作っていく活動を推進する住民組織として、困り事の解消とやりたいことの実現を通した住民による持続可能な地域づくりを目指している。
中土佐町矢井賀は高知から車で1時間30分ほどに位置し、高齢化率の高い港町ながら海と山に囲まれた自然豊かな静かな街並み。昔は海の恵みで繁栄した地域だが、現在は漁師も減り集落の商店や金融機関も撤退し、空き家や未使用の建物が増えている。また、津波などの災害時には、近隣集落から繋がる道路の寸断が予想され、長期に孤立する可能性がある地域と考えられている。
①コーディネーターの指導のもと、地域に花を植え、地域の環境美化に貢献し、且つ、
住民が目的をもって交流できる機会を創出する。
②常に防災の意識を持ち、花を植える人と楽しんでくれる人が共に関わりのもてるガーデン(地域)づくりを目指す。
③活動参加者の園芸知識と技術の向上を図り、生涯学習の一つとして、地域だけでなく自身の楽しみに活かしていく。
活動の内容は、
①コミュニティーガーデンについての理解を深める。今回は防災をテーマにしたガーデン作りを行う。
②矢井賀地区をモデルにし、地区内の実施場所の検討とガーデンの目的作り。
③参加者からの質問、現状の報告・相談など。
④ガーデン実施スペースに実際に植栽していく。
11月24日午前の部 | 防災ガーデンつくりに関する講演 |
廃校となった矢井賀小学校の体育館を会場に、東京からお招きした講師 木村 智子さんより、東日本大震災の被災地での活動などの経験も交え、みんなが集まる場の重要性、信頼できる仲間の存在が体と心を豊かにするなどのお話をしていただくことで、みんなが集まり見る人も作る人も楽しめるガーデンつくりがスタートした。
会場には近隣の集落である上ノ加江公民館の協力を得て、園芸に関する本も展示されて興味深く手に取る方も多く、本の貸し出しも行われた。
場所を集落の中に移し、ガーデンつくりのポイントを教わりながら、住民と一緒に集落の中を散策。実際に避難場所に続く避難道を上り確認したり、参加者の庭で個別にアドバイスをいただいたりしながら夕方に解散となった。
今後、月に一度のリモートでどこにどんな花を植えるかなどを考える講義を行い、来年3月に再度講師をお招きし実際に花などを住民と植える予定となっている。
講演日の前後には講師と大正町市場(中土佐町)、高知城(高知市)、モネの庭マルモッタン(北川村)、高木酒造(香南市)を廻ったほか、ゲストハウスおやまどり、矢井賀756ハウスでの懇親会などを行い、講師に高知との関係をより深めていただいた。講師の木村 智子さん(コミュニティデザインオフィス 「スマイルプラス」代表取締役)は、ランドスケープアーキテクト&コミュニティガーデンコーディネーター として、 まちや公園、各種施設など、コミュニティづくりのための道筋を物語として描き 、 ばらばらになった人 ・ まち ・ 自然を紡いで 「 関わる人が自ら楽しみながらコミュニティを育む場 」 の実現をサポートしている 。
なお、矢井賀つむぐでは、賛同いただき一緒に課題解決に向け活動していただける活動メンバー、個人/法人サポータを募集している。お問い合わせはこちらのメールアドレスまでお気軽にご連絡ください。
yaiga.tsumugu@gmail.com
<活動メンバー>
現地で、住民や矢井賀つむぐと連携し、活動しいてただける方。
<個人サポータ>
個人のスキルを活用し、困りごとややってみたいことへの解決に向けた活動を支援いただける方。
<法人サポータ>
地域活性化への取り組みとして、住民の声を反映し、個別の課題解決のほか、包括的にサポートいただける企業。
(写真・記事提供:五十嵐 文雄氏 / 編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )