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2016/10/10

【楽天・グループ金融各社】FinTechをリードする者が、未来をリードする。FinTechは、いま、stage2.0へ「Rakuten FinTech Conference 2016」開催!

| by:サイト管理者


 2016年9月28日(水)、楽天および楽天グループの金融各社(楽天カード、楽天証券、楽天銀行、楽天生命保険、楽天Edy、楽天インシュアランス プランニング、楽天投信投資顧問)は、ホテルニューオータニ東京「鶴」の間(会場A)・「鳳凰」の間(会場B)において、「Rakuten FinTech Conference 2016」を開催した。

 開会の挨拶は、楽天 代表取締役 副会長執行役員 穂坂 雅之氏が登壇し、来場者へのお礼の言葉と共に、2015年2月に開催された「Rakuten Financial Conference 2015(取材レポート)」を振り返りつつ、今回は3倍の規模にスケールアップし、楽天の金融事業は常にテクノロジーと共にあり、今後も金融サービス展開のほか、FinTechファンドの立上げなど、FinTechに対する強いコミットメントを宣言した。
 その後、終日にわたり、FinTechによるイノベーション、ロボアドバイザー(資産運用)、データレンディング(資金調達)、ブロックチェーン、ビットコイン、送金、規制、ビッグデータなどのテーマについて、基調講演、講演、パネルディスカッション、総括セッションが行われた。



 パネル「ブロックチェーンが変える金融機関の姿」では、ニコラス・ケーリー氏(Blockchain.info 共同創業者)、ジョン・マクドネル氏(Uphold Merchant Services CEO)、野口 悠紀雄氏(早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問(兼:一橋大学名誉教授))が登壇、齋藤 賢爾氏(ブロックチェーンハブ CSO)がモデレーターを務めた。




 パネル「サムライビットコインプレイヤーが切り開く新たな時代」では、加納 裕三氏(bitFlyer 代表取締役/日本ブロックチェーン協会代表理事)、栢森 加里矢氏(QUOINE 代表取締役)、和田 晃一良氏(レジュプレスCEO)が登壇、原 隆氏(日経BP社 日経FinTech 編集長)がモデレーターを務めた。

 パネルの中では、各社の事業紹介に続き、銀行法等改正など金融庁のFinTechに関する主な動きに触れ、既存事業者へのインパクトとしてKYCをはじめとするオペレーションコストの上昇による財務面の強化が必要になる点が挙げられた一方、過去のマウントゴックス事件の時と比べると信頼性は向上し、ビットコインによる電気代への支払い開始など、今後、さまざまなユースケースを事業者が提供し、大手ECサイトでの対応の拡大や信用・信頼の啓蒙活動が進むことで普及していく方向にあることで一致した。また、ブロックチェーンに関する定義では、改ざんできず落ちないデータベース(安価にできる、過去の取引の連鎖で書き換え不能)において、分散・可用性、スピードへの適用から派生が進むプライベートとパブリックの違いについて解説。金融業界におけるコンソーシアムの形成や囲い込みの終焉など変革が起きている点を踏まえ、今後のビジネスの可能性についてそれぞれの私見が披露された。




 パネル「FinTechで何を如何に規制すべきか」では、ベンジャミン・デュランスク氏(CCOBOX 共同創業者/CEO)、佐藤 則夫氏(金融庁 総務企画局 企画課長)、トム・テオバルド氏(ルクセンブルク・フォー・ファイナンス 副CEO)が登壇、増島 雅和氏(森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士)がモデレーターを務めた。

 パネルでは、欧州、米国、日本における規制の現状について解説。仮想通貨における議論の経緯や取り扱いなどを例に挙げ、リスク管理、KYC、AMLといった観点に加え、最新の技術的な傾向を応用して規制に対応し易くするためのRegTechの傾向やFinTechとの関連性に触れつつ、金融のイノベーションと必要な規制のバランスについて、それぞれの立場から私見が披露された。



 パネル「Money Transfer to the world―より早く、より安く、より便利に」では、スコット・ガリット氏(Payoneer CEO)、マイケル・ケント氏(Azimo 創業者兼CEO)、マイケル・レイブン氏(Currencycloud CEO)が登壇、ブンディープ・シン・ランガー氏(Rangar Capital Management マネージング・パートナー)がモデレーターを務めた。




 パネル「Big Dataによって変わるFinance, Life, Society」では、ホセ・ガルシア モレノ=トレス(Kreditech, CDO)、森 正弥(楽天 執行役員 兼 楽天技術研究所 代表/公益社団法人 企業情報化協会(IT協会)常任幹事)、佐藤 航陽(メタップス 代表取締役CEO)が登壇、北川 拓也氏(楽天 執行役員 データインテリジェンス統括部 ディレクター)がモデレーターを務めた。

 パネルでは、それぞれの取組みについて紹介した上で、ビッグデータやAIの活用を通じて、今後のパーソナルファイナンスはどのようなデータを使いどのように変わっていくのか、GPSデータを与信に活用できるか、また、企業のファイナンスレポートや企業価値の査定方法および投資はどのように変わっていくのか、などについて意見が交わされた。そして、効果がすぐに見えやすい融資や広告のレコメンデーションのほか、中長期的な教育や人材採用への投資判断への活用など、これまでは見えなかった新しいクリエイティビティ、文化的、社会的な投資への可能性について言及した。



 総括セッション「FinTech革新が変える日本、世界」では、伊藤 穰一氏(MITメディアラボ 所長)、三木谷 浩史氏(楽天 代表取締役会長兼社長)が登壇、関口 和一氏(日本経済新聞社 編集委員 兼 Nikkei Asian Review 編集委員)がモデレーターを務めた。

 総括の中では、FinTechによって、生活、ビジネス、社会をどのように変えていくか、ざっくばらんな議論が展開された。伊藤氏はインターネットの黎明期を振り返りつつ、ビットコインをはじめ国際会議を通じて日本にコア技術を持ってくるべきだとし日本の留学生が少ない点を指摘。三木谷氏は、インターネットショッピングはリアルなもの(物流)があるが、FinTechはデジタルで完結し、その変化のマグニチュードはECの比ではないと語った。そして、20年後には各国の通貨が無くなり世界通貨が存在する可能性、更には物々交換になっているかもしれないとし、「Rakuten FinTech Conference 2016」により各企業の新しい取組みやベンチャー企業に頑張ってもらいたいと締め括った。



 その他にも、基調講演「FinTechが切り開く日本経済」では、伊藤 隆敏氏(コロンビア大学教授・政策研究大学院大学特別教授)、講演「Tencent’s Disruptive Financial Service」では、リン・タン氏(テンセント 戦略開発部門アシスタントジェネラルマネージャー)、講演「Leading in Digital」では、ヨーン・ランバート氏(Mastercard デジタルペイメント&ラボ チャネルおよびリージョン部門 エグゼクティブ・バイスプレジデント)が登壇。また、パネルでは、「Technology Evolutions」、「FinTechイノベーション」、「ロボアドバイザリーは資産運用の世界を変えるか?」、「Asian FinTech Innovations」、「データレンディング―資金調達に革命が起きる?」など盛りだくさんのテーマで議論が繰り広げられた。

 「Rakuten FinTech Conference 2016」開催の1週間ほど前には、金融庁と日本経済新聞社による新たな経済成長の原動力となるベンチャーエコシステムの創出を目指すグローバルなプラットフォーム・イベント「FinSum フィンテック・サミット(レポート)」が開催されるなど、いまFinTechを取り巻く環境は日本において新たなステージに入っている。

 今後の楽天および楽天グループの金融各社の取組み、および新経済連盟による経済産業省の会合でのFinTech推進のための政策提言をはじめとする日本経済の発展に向けた活動に注目していきたい。

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )




01:58 | 写真:金融・IT業界向け




 

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