2015年7月21日(火)、ネット証券大手のマネックス証券は、ピクテ投信投資顧問と合同で「 【マネックス×ピクテ】 プレミアム・サマーナイト ~ここが違う!ピクテ210年の歴史と経験に学ぶ、資産運用~」を、東京・恵比寿にあるレストラン・アクトスクエアで開催した。
両社は同年3月5月にも「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド(愛称:クアトロ)」のノーロード化を記念した合同セミナーを開催し、好評を博したことから、今回はマネックス証券に口座を持つ150名の顧客を無料で招待して、第3弾となる合同セミナーを開催もの。セミナーでは、200年を超える歴史を持つピクテの、資産運用についての考え方や哲学が来場者に紹介された。
JR恵比寿駅からスカイウォークで恵比寿ガーデンプレイス前にあるアクトスクエアへ。エンターテインメントレストランである同店には、360℃の巨大スクリーンに囲まれたホールと、充実した音響・照明設備を完備されており、パーティーやライブイベント、ディナーショー、スポーツのパブリックビューイングなどにも利用されている。
この日は開演前からピクテやセミナーのプロモーション映像が流され、来場者は迫力の映像を楽しみながら開演を待つ。セミナー開始直前には会場もほぼ満席に。
◎手数料やツールと共に、「マーケットに対する見方」、「投資・運用の考え方」などソフトの部分を伝えることに価値がある。
主催を代表して開演の挨拶に立った松本氏は、「本日はピクテ投信投資顧問との共催ですが、ピクテは210年の歴史と伝統ある企業である一方、今日の会場はまるでプラネタリウムのような会場で、伝統とともに革新的なところを感じます。」と述べ、その後、「210年前といえば、日本はまだ江戸時代で、そんな頃から今日まで資産を預ってきているピクテに対し、マネックス証券はまだ16年前にできたばかりですが、手数料、ツールと共に、マーケットに対する見方、投資・運用の考え方など、「ソフト」の部分を伝えることに価値があると考え、それらを大切にしてきました。今日の1時間半のセミナーが皆様の投資のお役に立てることを願っています。」と挨拶で語った。
◎「欲張らない投資」と「育てる投資」が運用のコアな部分
続いて、萩野氏の講演では、「今、お伝えしたい ピクテ210年の歴史と経験に学ぶ『これからの』資産運用」をテーマに講演。資産保全の鉄則として「グローバル分散投資」、「物価上昇率を超える運用目標」、「欲張らない投資と育てる投資に投資資金を分けて考える」 の3つを挙げて紹介した。
また、「リターンを上げるにはリスクを取る必要がある」として、資産バランスを「預貯金」、「欲張らない投資」、「育てる投資」、「スパイス的な投資」で構成し、その中でも「欲張らない投資」および「育てる投資」がコアな部分であると説明。最後に同社の「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド<愛称:クアトロ>」を、インフレ目標2%を超える運用成果をめざす投資信託としてPRした。
最後の松本氏と萩野氏の対談セッションでは、主に中国の経済をテーマに対談が進められた。松本氏は「中国経済は長い目で見てコケることはまずない」として、「日本でも、直接・間接問わず、中国と関係を持つ企業と持たない企業とでは差が大きく開いていく」と語り、萩野氏も「好き嫌いの感情を持たず、分散投資の観点から中国にも一部投資をするべき。」と述べた。一方、ジュネーブと回線をつないで参加したピクテ・アセットマネジメントのバランス運用チーム・ヘッドのエリック・ロセ氏は、「中国市場は流動性がないため、先日の中国株の暴落時に日本株が代わりに売られた」と指摘。「中国は直接投資するのが難しい国」と語った。
また、Q&Aコーナー「利上げ後も米国株は強気?」の質問について、萩野氏、ロセ氏が慎重なコメントに終始した一方、松本氏は、「利上げできるほど経済が強い」、「米国が利上げしても、日本と欧州が金融緩和を行っているため、市場に溢れている資金が米国に流れる」として、強気の見方を示した。しかし、その一方で「今の流れには終わりがあり、金融緩和が終わる局面で降りることも忘れないでほしい」とも述べ、「今後何が起きているのかをよく自分なりに見極めながら投資を続けてほしい」と注意も促しセッションを終えた。
1805年に設立されたピクテが驚異的な発展を遂げたのが1980年~2000年。年金ファンドをはじめとする世界中の機関投資家がピクテを選ぶようになったことで、従業員の数も2000年には1,800名へと大幅に増え、また、預り資産総額も2,000億スイスフランを超える水準にまで達しているという。グローバルな金融拠点もスイス国内をはじめ、欧州の主要都市、また、その他の地域でも、ナッソー、モントリオール、ドバイ、シンガポール、台北、香港、東京と、その事業拠点は世界中に広がっている。
(取材、撮影、記事、編集・制作:柴田 潔 @株式会社グッドウェイ )