2017年10月26日(木)、JTBコミュニケーションデザイン(以下、同社)は、「金融リスクマネジメントフォーラム/金融サイバーセキュリティフォーラム2017」を東京・箱崎のロイヤルパークホテルで同時開催した。
都銀、地銀、証券会社、運用会社、保険会社等の金融機関のリスク管理部門長、資産決済部門長、経営企画部門長、IT・システム統括部門長、財務・経理部門長、コンプライアンス部門長などを対象とした本コンファレンスでは、サイバーセキュリティー関係では、情報漏洩、不正アクセス、標的型メール、DDoS攻撃対策、脆弱性・ゼロディの脅威対策。リスクマネジメントでは、グローバル規制、ERM(統合リスク管理)、金融リスク、フィンテックなどをテーマにして講演が行われた。
当日は基調講演の後、会場を分割して、A&B会場で「金融サイバーセキュリティフォーラム2017」、C会場で「金融リスクマネジメントフォーラム2017」を開催。講演会場に隣接するホワイエ部分が展示スペースで協賛各社のブースが立ち並んだ。
【基調講演】サイバー空間の情勢と、警察のサイバーセキュリティ対策
冒頭の基調講演では、警察庁 長官官房サイバーセキュリティ・情報化審議官 植田 秀人氏が講演。国内外のサイバー事件の事案を多く紹介した後、対応策としてのボットネット対策、その対策を推進するにあたっての課題、最近の金融関連の動きなどについて解説。最後に、警察としてのお願いとして「情報、新しい動向を把握した際にはお知らせ、ご教示を」と語って講演を終えた。
A会場 「金融サイバーセキュリティフォーラム2017」
A1:シグマクシス ストラテジー&システムシェルパ プリンシパル 佐藤 雄介氏
「報われないサイバーセキュリティ対策」回避のポイント
A2:ニュートン・コンサルティング ITガバナンスグループ 兼 Policy Consulting and Research グループ/CISO・プリンシパルコンサルタント 内海 良氏。 バークレイズ証券 ヴァイスプレジデント 佐柳 恭威氏
「国内外事例から学ぶ実践的かつ実効的なサイバー演習とは」
A3:デロイト トーマツ リスクサービス ディレクター 堀越 繁明氏
「サイバーセキュリティ関連規制と金融機関の対応」
A4:NRI セキュアテクノロジーズ ソリューションビジネス三部 主任セキュリティコンサルタント 遠藤 良二氏。 日本プルーフポイント エンタープライズ営業部 部長 加藤 直紀氏
「変化する脅威へ対抗するための次世代メールセキュリティ対策」
A5:NTT コミュニケーションズ 経営企画部マネージドセキュリティサービス推進室 担当課長 真鍋 太郎氏
「スレットインテリジェンスで見える本当のサイバー攻撃対策」
「金融サイバーセキュリティフォーラム2017」B会場
「The Enterprise Immune System: 次世代サイバー防御に機械学習を活用」
B2:FFRI 執行役員 事業推進本部長 川原 一郎氏 「既存対策ではもう限界!近年の標的型攻撃や無差別型攻撃をどう防ぐ?」
「金融機関を狙うサイバー犯罪と、インテリジェンスを活用した戦略的な防御と対応」
「AIアンチウイルス」と「流入経路追跡」で実現する標的型攻撃・ランサムウェア対策」
B5:EMC ジャパン RSA 事業部 事業推進部 ビジネスディベロップメント マネージャー 能村 文武氏 「現代のサイバー攻撃対策~金融業界で求められるフォレンジックスの必要性」
「金融リスクマネジメントフォーラム2017」C会場
「新しい局面を迎えた保険会社のグローバル資本規制と保険会社経営へのインパクト」
C2:EMC ジャパン RSA 事業部 事業推進部 シニアビジネスディベロップメントマネージャー 上原 聖氏 「GRCテクノロジーを活用した海外法令対応」
「証拠金規制やMiFID2を念頭においたシステム構成のあり方について」
「MiFIDⅡ(プロダクトガバナンス規制)と経済制裁の動向とSIXの対応」
C5:エルテス リスクインテリジェンス事業部 事業部長 榎戸 裕謙氏 「企業内部のセキュリティ強化に役立つログデータの活用方法」
「国際金融規制の動向とエマージング・リスク管理の強化」
「金融リスクマネジメントフォーラム2017」A会場6
最後の講演は再びAとB会場を合体し、みずほフィナンシャルグループ データマネジメント部 部長 高橋 達浩氏がゲストスピーカとして登壇。「みずほフィナンシャルグループのサイバーセキュリティの取り組み」と題する講演を行った。
【展示会場】セキュリティーを中心とした多くのソリューションをブースで紹介。
展示会場では多くの協賛社がブースを出展。特に休憩時間には多くの来場者で賑わった。出展社の詳細はこちらをご覧いただきたい。
会場ではお昼の休憩時にビュッフェ形式のランチも提供された。
JTBコミュニケーションデザイン(旧ICSコンベションデザイン)のカンファレンス主催事業(G-MACカンファレンス)は、金融をはじめ各業界のマネジメント層向けに経営課題を解決するカンファレンスを主催。特に金融業界向けには豊富な実績があり、2万人の会員データを保有して良質な情報を提供しているという。G-MACカンファレンスの最新の開催情報などは同社のWEBサイトでチェックいただきたい。
(取材、記事、編集・制作、撮影:柴田 潔 @株式会社グッドウェイ)