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2017/05/21

【日本ユニシス】異業種をつなぎビジネスエコシステムを創出、社会課題の解決を目指す、報道関係者向け「2017年3月期 決算説明会」を開催!(Fintech関連)

| by:サイト管理者


 2017年5月10日(水)、日本ユニシスは豊洲本社において、報道関係者向け「2017年3月期 決算説明会」を開催した。



 平岡 昭良氏(日本ユニシス 代表取締役社長)より、決算発表を踏まえ中期経営計画「Innovative Challenge Plan」の進捗など説明が行われた。また、向井 丞氏(同社 代表取締役 専務執行役員 CAO・CCO)、向井 俊雄氏(同社 代表取締役 専務執行役員 CFO)、齊藤 昇氏(同社 取締役 常務執行役員 CMO)も出席、澤上 多恵子氏(同社 広報部長)が司会・進行を務めた。



 冒頭、平岡氏は、参加した報道関係者へのお礼の言葉と共に、今期(2017年3月期)の連結経営成績を紹介。アウトソーシングの伸長や利益率の改善等により当期純利益は過去最高益を更新、売上高 2,822億(前期比1.5%増)、営業利益 143億(前期比14.3%増)、当期純利益 103億(前期比15.0%増)となった。

 また、次期(2018年3月期)の業績予想の見通しについては、増収および収益性改善により、売上高 2,900億円(今期比2.7%増収)、営業利益 160億円(今期比11.8%増益)、当期純利益 110億円(今期比7.2%増益)を計画しているという。



 売上高は計画をやや下回るも、収益性の改善により営業利益・純利益は計画を上回り着地。受注残高は、最近のサービス収入・手数料型収入への変化により、受注残高に計上されないビジネスモデルが増えてきており前期並みとなった。

 セグメント別では、アウトソーシングが大幅な増収増益と全体を牽引した一方、システムサービスではSEの稼働率をコントロールし新しい技術やビジネスモデルの研究を優先し前期並み(若干の減収減益)。また、サポートサービスはクラウドの登場による減収(一括売上から月額収入への変化、インフラそのもののコモディティー化)に対して外注費の削減効果により若干の増益、製品販売は提案力強化により収益性が改善し増益に寄与したという。

 マーケット別の売上高では、フロントライン領域や市場系サービスの積極展開に加えFinTechへの取り組みを強化している「金融」、および社会基盤領域ビジネスを強化している「電力・サービス他」が堅調に推移。一方、IoT分野への取り組みを本格化している「製造」、ロボティクス/AI活用を積極展開している「商業・流通」は減収となるも今後の展開に期待を示すと共に、「官公庁」についてはリスクを見極め案件を選別していくとした。

 来期予想については、中期経営計画の最終年度として、外部環境を踏まえて、売上高は当初の3,200億円から2,900億円へと見直す一方、営業利益率は5.3%から5.5%へと収益性は改善していくとともに、6期連続増配へと今期35円、次期40円(5円増配/配当性向37%)予定(当期純利益予想110億円を前提)していることを明かした。



 中期経営計画においては、デジタルイノベーション領域では伸長する決済関連事業のスピードを上げるために新会社を設立、ライフイノベーション領域は社会課題の解決を目指すビジネスエコシステムの構成要素となり、ビジネスICTプラットフォーム領域ではビジネスモデルの変革を進め、サービス型ビジネスへのシフトが順調に進んでいることを明かした。

 また、オープンイノベーションによる新ビジネスの創出を加速するため、投資戦略も加速。決済関連市場での事業拡大、シェアリングエコノミー市場で異業種企業をつなぐ新サービスの創出、開発手法や業務プロセスの標準化・リユース・導入型ビジネスの拡大、サービスビジネス向けプラットフォームの提供開始、働き方改革による生産性の改善などについて紹介。

 これまで広範囲にわたる分野で過去にリリースしたサービスや仕組みが、新たな社会課題解決のためのビジネスやソリューションに組み込まれるなど、点から線そして面へと、利用者目線で実績のあるサービスをもとに異業種をつなぎ、ビジネスエコシステムを創出し、社会課題の解決を目指していくとした。



 企業風土では、イノベーションを起こす風土の醸成として、「WorkStyle Foresight」として在宅勤務の促進やサテライトオフィスの整備、ICTを有効に活用した働き方改革を推進。また、人財改革では「変革リーダーシッププログラム」によるマネジメントや社員の意識・スタイルの変革、新規ビジネス創出に向けた取り組み事例や施策について紹介。

 投資戦略については、オープンイノベーションによる新ビジネス創出に向け、2006年に設立した米国現地法人NSSCを中心にスタートアップ企業やベンチャーキャピタルとのリレーション構築や技術動向のリサーチを行う一方、国内でもシード・アーリーステージのベンチャービジネス発掘のためリバネス社主催「TECH PLANTER」にパートナーとして参加、新たなビジネス創出の支援や新たな技術者・リアルテックベンチャーへの投資・育成を行ってきたことを披露。更に、シリコンバレーのFinTechを活用した新ビジネス創出力を強化するため、ファンド・オブ・ファンズ「Fintech Discovery Platform」へ出資。最先端のスタートアップ情報とビジネスモデル、異業種を含めた多角的な知見やアセットを活用し、地域金融機関と共に新しいビジネスの創出を目指していきたいと締め括った。



 平岡氏による説明が終わり、質疑応答へ。参加した記者から多くの質問が上がり、決算説明会の予定時間満了まで続いた。




 説明会終了後は、記者との個別質問の列ができ、意見交換や名刺交換が行われた。



<<取材を終えて>>

 昨今、IoT、ビッグデータ、AIといった技術を使って革新的な金融サービスを提供する動きが世界中で見られている。2017年5月8日(月)、経済産業省は、FinTechに関する初めての総合的な報告・提言「FinTechビジョン」に関するブリーフィングを開催(取材レポート)。同ビジョンは、FinTechに関わる実務家や有識者の意見も踏まえ、FinTechが経済社会に与えるインパクトや課題、今後の政策の方向性に関して議論した内容をもとに取りまとめられ、日本再興戦略、成長戦略におけるFinTech政策パッケージを検討する基礎として活用するものになるという。ビジョンの中では、キャッシュレス決済比率、サプライチェーンの資金循環速度、バックオフィス業務のクラウド化率、の三つの政策指標が設定されている。

 このような環境変化の中、日本ユニシスは、中期経営計画ビジョンとして、「ビジネスをつなぎ、サービスを動かす。ICTを刺激し、未来をつくり出そう。」を掲げている。今までにないサービス基盤を先駆けて築き、未来のあたりまえになっていく革新的なサービスの実現を目指すという日本ユニシスの成長戦略と重点戦略、企業風土と人財改革、そしてビジネスエコシステムの創造に向けた挑戦と今後の展開に注目したい。



 日本ユニシスは、2017年6月8日(木)9日(金)に、ANAインターコンチネンタルホテル東京において、日本ユニシスグループの総合イベント「BITS2017 Foresight in sight - つながる構想、ひろがる革新 ビジネスエコシステム拡大中 -」を開催する。同イベントでは、拡大するビジネスエコシステムの現在と未来、活力ある社会を共創する多くの取組みをご紹介するという。ICTソリューションに関心のある企業・官公庁・団体の方は、ぜひ参加(無料(事前登録制))されたい。

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )




18:00 | 写真:金融・IT業界向け




 

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