2014年10月9日(木)、ビジネスセミナー事業を展開するビジネス・フォーラム事務局は、企業の経営課題解決を支援するビジネス・アナリティクス・ソフトウェアとサービスのリーディング・カンパニー SAS Institute Japanの協賛のもと、東京中央区のベルサール汐留において、「SAS All Analytics 2014」を開催した。 SASは、高度な分析と将来予測を実現するフレームワークにもとづき、顧客企業の70,000以上のサイトに革新的なソリューションを提供。1976年に創業して以来、連続した成長を続けており、全世界で約70,000 サイトで SAS が採用されており、日本においては 1,500 社 2,300 サイトの導入実績を誇る。 予測型アナリティクスなど、今までにないビッグデータを活用する仕組みの構築が急務となるなか、今回のフォーラムでは、ビッグデータの本格活用に向けた具体的な取り組み、また企業が直面する課題を解決していくためのヒントが多数紹介された。 SAS Institute Inc. 副社長 北アジア地域統括 兼 SAS Institute Japan 代表取締役社長 吉田 仁志 氏によるオープニングの特別講演。「アナリティクスで競争優位を築く」として、「これからのビッグデータは、3V(Volume:量、Velocity:速度、 Variety:範囲)に加えて、Value:価値が必要になってくる。」と語った。 続いて日本電気 ビックデータ戦略本部 本部長 中村 慎二 氏が、「ビッグデータとアナリティクスが支える未来の社会」と題する講演を行った。ICT利用による社会インフラの高度化が不可欠であること、そのためにはセンシング(見える化)・アナリティクス(分析/推測/推論)・アクチュエーション(制御)という3つのプロセスが重要になると語った。 統計学者 鳥越 規央 氏による「勝てる野球の統計学データ(野球の「これまで」と「これから」)の講演。「マネーボール」で一躍有名となった、野球の戦略や選手評価をデータ解析で科学的に行う手法「セイバーメトリクス」は、いまや日本球界でもその効力を発揮。講演では、「セイバーメトリクス」が覆したプロ野球のセオリーおよび解析手法の進化がもたらす「セイバー メトリクス」の近未来の形について説明が行われた。 90分のランチブレイクを挟んだ後、大ホールの講演会場を「Marketing」、「Risk/Security」、「Analytics」の3つに分けて午後の部の講演が行われた。保険不正の検知や車の故障部分を予測して、壊れる前にメンテナンスを行う技術など、ビックデータが様々な分野で活用され始めている多くの事例が紹介された。 その後も「ビッグデータを活用したリスク管理高度化の挑戦」、「オンラインバンキング不正との戦い~リアルタイムアナリティクスとサイバーセキュリティー~」といった興味深い講演が終了まで続いた。 2011年以降のビッグデータブームにより、大手企業を中心に適応準備が進むなか、特に金融業界は直接顧客と接する機会が多く、ビッグデータの活用によって、これまで見えなかった顧客の行動特性を把握して効率的なアプローチを行うことが求められている。今後の業界としての取り組みとサービスそのものの進化に注目したい。(取材、撮影、記事、編集・制作:柴田 潔、村上 遥 @株式会社グッドウェイ)
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